初めて入ったそこは、全席が半個室のような作りになっており、店内が迷路のように入り組んでいた。 席へと案内されながら、これは、お化粧室から出たら自分の席がどこなのか分からなくなるパターンだ、と思った。 プライバシーが守られはするのだけれど天井…
ジリジリと照り付ける太陽が、夏の厚手な雲に覆われた。 それでも、ジリジリと肌を射す感じは弱まる気配がなく、お手柔らかに頼みますよという思いを込めた眼差しを空に放った。 いつの間にか耳に馴染んでいる蝉の鳴き声も、太陽に加勢しているように思えて…
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