最近、「新しい出会い」はありましたかでしょうか?
「大人」と言われる年齢になると、新しい出会いの場も数も限られてくるような印象があります。
「出会い」と聞くと、男女の艶やかな出会いを連想しがちですけれど、出会いも出会い方も多種多様で、
いくつになっても素敵な出会いというものは、大なり小なり身近な所にたくさん在るように思います。
今回はそのようなお話を少し。
最近、心がほわっと優しく包まれて、目の前にキラキラとした新しい世界が広がるような出会いがありました。
それは何気ない日常の中に潜んでいたようで、無防備な私の目の前に突然、現れたのです。
その日も、いつもと変わらぬ道を「陽射しがまろやかな秋色になってきたなぁ」
などと思いながら歩いていたのですけれど、気持ちが陽射しへ向いていたこともあって、私の目線は少し先の空の方。
緩やかな坂道を下りながら、ふと視線を陽射しからはずし、数メートル先の木蔭へと落とした瞬間、
何やら鮮やかなピンク色が目に飛び込んできたのです。
あまりにも綺麗なピンク色だったので、吸い込まれるようにして近づきました。
ハート型の可愛らしい葉っぱの群れの間から、スッと長く伸びた細い茎の先で、その花は優しく揺れておりました。
その可愛らしいピンクの花は、「ムラサキカタバミ」と言うのだと後で知りました。
小さいながらも堂々と揺れるピンク色に、しばらく足を止めて見入っていたのですが、
その1輪のムラサキカタバミの存在に気付いたあと、私の世界は変わりました。
その辺りには、このムラサキカタバミが至る所に咲いていたのです。
ここは普段から通る道。
もちろん、この辺りだって視界に捉えておりました。
「私はどこを見ていたのだろうか、何を見ていたのだろうか」
思わず、そのような声を漏らしてしまいそうな程、小さくて大きな驚きがありました。
それくらい、至る所に咲いていたのです。
ほんの少し視点が変わるだけで、全く別の世界が目の前にぐわーんと広がる。
それを身を持って感じられた瞬間でした。
ひとつの事に気が付くと、面白いくらいに昨日まで見えていなかった世界が見える不思議です。
翌日もこの道を通りました。
今度は坂道を下る前から、ムラサキカタバミ達の姿がしっかりと目に入りました。
日常の中で見えている世界はひとつではありません。
ココロの眼差しひとつで無限に広がる世界がすぐ側にあります。
草花との出会いは小さいかもしれないけれど、これだって素敵な出会いだと思うのです。
「夕焼けがきれいだな」
「今日はいつもよりお味噌の香りにほっとする」
「あぁ~、コーヒーが美味し~い」
これらも、日常の中にある、ちょっとした出会いのひとつではないかと。
いつもと変わりない日々だと思って過ごすよりも、全く同じ瞬間は存在しないのだから全て新しい出会い。
そう思って過ごす方がワクワクするように思うのですが、いかがでしょう?
何気ない瞬間を新しい出会いだと感じ直してみると、世界が広がり、その世界の奥行きが増します。
ちなみに、ムラサキカタバミの花言葉は「輝く心」「喜び」なのだとか。
そして本来、この時期に咲く花ではないと知り、私のココロにピンク色の優しい灯りが灯りました。
あなたの日常にも、まだまだたくさんの出会いが潜んでいます。
それはきっと、新しい世界の扉を開く鍵のひとつです。
ここまで読んでくださったあなたの今日に、キラキラ輝く喜びがありますように☆彡
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