私には厄介な「癖」がありました。
それは、あれをしなくちゃいけない、
これもしなくちゃいけないと思ってしまう癖でした。
この「しなくてはいけない」という思い癖は、
いつの間にか私に深く染みついてしまっていたようなのです。
日々のあれこれに忙殺されている状態に慣れてしまい、
せっかくの休みも頭の片隅に何かが順番待ちをしているような感覚。
全然休んだ気にならず、
時間が足りないと感じる日々でした。
そんなある日、「私がしたい事は何だろう」と思ったのです。
しかし、スパッと出てこなかったのです。
何故、スパッと出てこないのだろう、
何時からスパッと出てこなくなったのだろう、と
素朴な疑問がわきました。
そして感じた自分自身に対する違和感。
もう一度、私がしたい事は何だろうと自分に問うてみると
変な間を経てポツリ、ポツリと出てきました。
まるで、頭の中を整理しながら、
ようやく絞り出されたような感じでした。
ひとまず、意思が出てきた事に安堵し、
今度は、「これをしなくちゃいけない」「あれをしなくちゃいけない」の
「これ」や「あれ」を考えてみました。
こちらは、絞り出さずとも出てくる、出てくる。
小さいものから大きなものまでエンドレスでした。
だけれども、じっくりと見てみると
早急に「しなくちゃいけない」というようなレベルの物は少なく
自分が早急に「しなくちゃいけない」と思い込んでいるものに囲まれているのだと分かりました。
思い込みの焦りから
時間が足りないと更に思い込み
何となくソワソワしている状態です。
ゆっくりしたくて、
大切な人との時間を作りたくて
前倒しで頑張っていたはずなのに、
全てがエンドレスで前倒しになり、ゆっくり休めない。
大切な人との時間中も
次にしなくてはいけない事が頭の片隅を過ぎるヘンテコな状態。
ヘンテコさに気づいたら、自分をレスキューしなくては！
それからは、「これをしなくちゃいけない」と感じると
本当に今直ぐにしなくてはいけない事なのか？
確認するようになりました。
今直ぐじゃなくてもいいよね、と思えたならひとまず横へ置いてみる。
そして思いきって休んでみる。
優先順位を決めてみる。
そんな事を続けていたら、
「時間が足りない」と思う事がなくなり、
しっかりと休めるようになりました。
決して「やる事」を減らしたわけでも、
減った訳でもありません。
同じ量をこなしているのに感じ方が変化したのです。
きっと目の前の事に向き合っているようで
ずっとずっと先の何かに囚われすぎていたのでしょうね。
集中しているようで注意力散漫な状態だったのだと思います。
先を急がなくても大丈夫なのだと分かってからは
今出来る事を、
出来る事からひとつずつ頑張るようになりました。
時間に追われているように感じているあなた。
時間が足りないと感じているあなた。
休んだ後も休んだ気がしないあなた。
「思い込み」という名のヘンテコな罠にかかっていませんか？
あなたを助けられるのはあなたです。
ヘンテコな状態に気づいたら
自分をレスキューしてあげてくださいね。
