これは、恋だと思うのです。
だって、こんなにも私はあなたに振り回されているのだから。
あなたと最後に会ってから幾日過ぎただろうか。
もう随分と日が経ったように感じて手帳を開く。
今日に指先を合わせ、ゆっくり、あの日まで遡る。
まだ5日、たったの5日しか経っていない。
いつだって声をかけるのも、話をするのも私の方だ。
嬉しい報告も、
壁にぶち当たって身動きが取れなくなった私の話も、
くだらない心の声も、
あなたは、ただ私の話を黙って聞いている。
それでも、共に過ごす時間は、穏やかで、優しくて、キラキラしている。
会っている時、私の心は跳ねる。
そんな私の心の中を、あなたはどれくらい知っているのだろうか。
ふとそんな事を思い、紡ぐ言葉を止めて息をのんだ。
そして、あなたの姿にくぎ付けになるのだ。
だけれども時折、胸の奥の方から込み上げてくる、
何かが弾けそうな、何とも表現しがたいあの気持ちは何だろう。
そんな私の気持ちを知ってか知らでか、
あなたは優しくて、まあるい笑みのまま、
いつだって私をサラリ、軽やかにかわすのだ。
ちょっぴり悔しいけれど、
それがちょっぴり心地よくもあるのだから、困ったものだ。
今宵だってそう。
さっきまで、手が届きそうな程、近くに感じられたのに、
ほんの少し目を逸らした間に、
あなたの顔色が変わって
あなたと私の距離も広がっている。
「(待って、もう少し……)」
そんな私の声は届かない。
ならば、この瞬間を目に、心に、焼き付けて次に会える日までのエネルギーにしよう。
あなたに会える日が待ち遠しくて
子供みたいにこの日を待っている気持ちがあなたに分かるかしら?
そんな思いと共に向けた視線の先に居るのはあなた。
そう、愛しいお月様だ。
今年最後の満月は12月25日。
クリスマスナイトです。
温かい格好でパーティーの合間に、空を見上げてみませんか?
お仕事帰りに、夜空を見上げてみませんか?
冷たさでピンッとはった冬空に上がるお月様もいいものですよ。