幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

自然が見せる色は地球からの贈り物|未来の子供たちの為に、私たちの未来のために出来ること。

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最近、密かに楽しみにしている事がある。

この原稿を書いている“今”は、まだ11月なのだけれど、

夕方と呼ぶにはまだ少し早い時間に部屋から見る事が出来る

エネルギッシュなオレンジ色をした夕焼けを見ることだ。

 

特にお天気の良かった日は、まだ薄っすらと残る青白い冬空に

オレンジ色の太陽が赤く染まりながら沈んでゆくのだけれど

それはそれは、情熱的でドラマティックな表情なのだ。

太陽を長時間、直視することはできないので

大半は遠目だったり、レースのカーテン越しから眺めたりするのだけれど

何度見ても同じ表情はなく、

毎回、毎回が胸が燃え滾るような気持ちになる。

 

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太陽の姿が見えなくなってからも辺りに漏れ広がる

力強いオレンジ色の暖かい光は太陽の残り香の様でもあり、少し儚い気持ちにもなる。

ゆっくりと夕焼けの余韻に浸る間もなく、

今度は空の上の方から濃紺の夜がやってくる。

濃紺の空が少しずつ距離を縮めて太陽の残り香と混ざり合う時の空の色は

息をするのを忘れてしまいそうになる。

この数分間の出来事、移りゆく景色を眺める事が最近の、私の楽しみだ。

何をしていても、つい手を休めて見入ってしまうのだ。

 

先日、近所の森に囲まれた運動公園のような場所を訪れた。

正確には近道をしようと公園を縦断しただけなのだけれども。

そこで、たくさんの小学生たちが画用紙いっぱいに絵を描いていた。

公園を縦断中、ある生徒の大きな声が耳に届いた。

「せんせー、あんな色、絵の具にはないよー」と。

きれいに紅葉した木々の事を言っていたのだろうか。

 

素敵だな、きれいだなと感じる色は沢山在るけれど、

自然の発する色には敵わないなと思う。

そう、あんな色、自然の色は絵の具にはないのだ。

自然が生み出す生命力あふれる色に近づきたくて

人は自然の色を再現しようとしているのかもしれない。

 

そしてその夜、たまたま点けたテレビのニュースで

地球温暖化の為に消えようとしている島が取り上げられていた。

そのような島がある事は知っていたけれど、

私の知っていた消えようとしている島ではなかった。

自分の住んでいる場所が、国が、海に沈む。

正直、私には何をどう想像しても何かが違うように感じられて、

その気持ちを想像する事はできなかった。

 

自然が何かを語る訳ではないし、

自然が何かをしてくれと言ってくる訳でもないのだけれど、

ただ、胸の中に、ちょっぴり複雑な思いが残った。

 

子供たちが自然の景色を眺めながら絵を描いていたり、

きれいな夕日を眺められたり、

美味しいお野菜を食べられる日々。

こういう時間、こういう日常。

なんか、良いな。と思った。

 

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