幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

どんな風に自分の気持ちや今を大切にする?

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遠方にいる友人は、メールのやり取りをするたびに子供の写メを添付してくれる。

彼女の子どもと初めて会ったのは2歳になる少し前。

その時から彼女の子どもと文通をしつつ、

時々電話越しに歌を披露してもらったりしつつ、

数年に一度くらいのペースで会ってきた。

 

初めの頃は、便箋を広げると色鉛筆やクレヨンで絵が描かれている絵手紙だった。

それが少しずつ「ひらがな」や「カタカナ」の分量が増えていき、

今では漢字を交えた、しっかりとした手紙が届くようになった。

少し前に会った時はピクニックランチをしたのだけれど、

小学生になった彼女は、

好きな男の子の話をしてくれたり、

一緒にドングリを磨こうと謎の遊びをもちかけてきたり、

私のファッションチェックをしてお洋服を褒めてくれたり、

自分のお気に入りのポシェットの中身を見せてくれたり、

都道府県の県庁所在地を言えるようになったのだと披露してくれたり、

別れ際には、今度は一緒にカラオケに行こうね、と誘ってくれたりもした。

色々な経験を楽しそうに重ねている事が体中から溢れ出ているようだった。

 

彼女からの手紙と友人が送ってくれる彼女の写メを見ていると、

日に日にお姉さんになっていくので

驚くやら、

嬉しいやら、

友人の頑張りをも見ているかのようで胸も熱くなりながら

私もお返事を書くのだ。

 

その日は、ママの事が書いてあった。

『ママは私が大きくなったら淋しいかな?

私がお友達とばかり遊んだらママが一人ぼっちになるかな?』という内容。

どうしてそのような事を思ったのかは書いていなかったけれど

彼女にそのような事を思わせる何かがあったのだろう。

 

いつもより、少し時間をかけてシンプルな言葉を選んで、

ママにとって彼女が大きくなることは嬉しいことだということ。

彼女に、沢山の友達ができることも嬉しいことだということ。

ママにもたくさんお友達がいるということ。

だからママは一人ぼっちにはならないから大丈夫だということ。

を書いて送った。

 

数日後、友人から電話がかかってきた。

彼女が私と電話で話したいと言っているのだという。

電話越しに「ママはあっちいってて、聞かないで」と言う可愛い声が聞こえた。

 

「もしもし柊希ちゃん、ずっとママのお友達でいてね」と言うのだ。

「うん、ずっとママとお友達だよ」と答えると

安心したのか

「じゃぁさ、今度のバレエの発表会見にきて」

子供特有の切り替えの早さに笑っていると電話口の声が友人に変わった。

 

何かあったのか聞いてみると、

最近観たテレビ番組の中で、あるママがそのような事を言っていたのだとか。

もちろんその場で友人も「嬉しいことで、ママは大丈夫」と伝えたのらしいけれど

彼女にとってはインパクトのある「ママという立場の人」の声だったのだろう。

 

見聞きしたことをスポンジのように吸収して

自分なりに咀嚼して、

そこに生まれた感情を素直に解き放ってコミュニケーションをとる彼女の素直さが

「今を生きている」

「自分の気持ちを大切にしている」

そのように感じられて私の心を刺激した。

難しく考えてしまいがちだけれど、

「今」を「自分」を大切にするというのは、

シンプルで、こういう事なのかもしれないと

小さな女友達に教えてもらえた、ある日の出来事でした。

 

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