幸せのレシピ集の中で巡る小さな美術館では、
一般的な「美術館」という言葉のイメージにとらわれずに、
自由に色々な物を見て感じていくことができたらな、
と思っております。
今回、ご紹介したいアーティストは、
シュガーアーティストの松比良明奈さんです。
彼女は、スイーツなどのデコレーションに使用される
華やかな「アイシング」の世界に身を置かれています。
その前に「アイシング」ってなあに?
という方のために、出来るだけ簡単にサックリとご紹介しますね。
もともとはイギリスで生まれたもので、
正式には「ロイヤルアイシング」といいます。
イギリス王室のお菓子としてケーキをデコレーションしたのが
始まりだと言われています。
使用されている素材ですが、
お砂糖と卵白を混ぜた物で乾燥すると固まる性質があります。
あのカラフルな色は食用色素が使われているのですが、
近年、健康志向の方も増えてきているため天然の野菜パウダーなど
で色付けされているものも増えてきています。
クッキーなどに、この材料を使って飾り付けが行われているものを
アイシングクッキーと呼びます。
固まる前の状態が色の付いた氷のように見えることから
アイシングと呼ばれるようになったのだそう。
そのアイシングの本場であるイギリスで
アイシングを使ったお菓子の世界大会が開かれました。
そこで優勝したのが日本人のシュガーアーティスト松比良明奈さんです。
その時の優勝作品がこちらです。
テーマは「結納」。
いかがですか?
こちらはカップケーキの上にデコレーションが施されているのですが
細やかな技術と和の色使いが素敵ですよね。
そして、素敵なアイシングクッキーがこちらです。
松比良明奈さんはレッスンを開催されていたり、
書籍を出版されていたり、様々なところで活躍されています。
私も一度はレッスンを受けに行ってみたいのですが、
すぐに予約が埋まってしまい、なかなか実物を目に出来ずにおります。
眺めているだけで素敵な気分になるお菓子たちばかりです。
こんなにも素敵なお菓子が目の前にあったら
消えてしまうのが惜しくて、
なかなか食べられそうにないけれど
心も体も、幸せな気持ちになるのだろうな、と感じます。
どのような事も誰かの「嬉しい」や「しあわせ」に繋がっているのでしょうね。
私たちが日々行っていることも、
近くのあの人、遠くのあの人、見知らぬ誰か、
きっと誰かのそれらへ。
今回の幸せのレシピ集の中で巡る小さな美術館は、この辺でお開きです。
関連リンク:Sugar Collection