先日、何気なくテレビをつけると「戦隊シリーズ」が目に飛び込んできた。
色分けされたヒーロー達が地球を守ってくれるという、お馴染みのストーリーだ。
私は大人しい子どもだったのだけれども、魔法を使う少女アニメやプリンセスものよりは、戦隊シリーズやロボットものが好きな子どもだった。
久しぶりに目に飛び込んできた戦隊シリーズは懐かしくも新しいものだった。
ふと、メンバーの中にいる女の子は「ピンク」ではなく「ホワイト」なのだと気づいた。
時代の流れなのか、今回のキャラクター設定による「ホワイト」なのか、
制作サイドのこだわりを探ったりもしながら子どもの頃とは違う目線でしばしの時間、ながら観をしていた。
カラフルで熱いヒーローたちを眺めていたら、今度はふと「鬼」を連想した。
日本の妖怪のひとつである鬼は「悪者」として描かれることもあるけれど、一方で「神様」と崇められることもあり、様々な顔を持っている存在である。
そして、戦隊シリーズのヒーローたちのように、赤鬼、青鬼、緑鬼、黄鬼、白鬼、黒鬼などと色分けして語られることも多いことから、
戦隊シリーズの大元のインスピレーションはこの辺りなのだろうか、と思ったりもした。
鬼の色には意味がある。
赤鬼は貪欲の象徴と言われており、様々な欲望など人が抱く全ての悪心を表している。
青鬼は瞋恚(しんに)の象徴で、※瞋恚とは、怒りや憎しみの意人が抱く悪意や怒り、憎しみの心を表しており、
黄鬼(白鬼も同じ)は掉挙悪作(じょうこおさ)と言って、心が定まらずにふわふわしていたり、後悔の気持ちの象徴だ。
黒鬼は疑(ぎ)の象徴と言われ、人が持っている疑う気持ちや愚痴などを表し、
緑鬼は人の倦怠感や不摂生をしたことによる不健康状態、眠気を表しており、惛沈睡眠(こんちんすいみん)の象徴とされている。
少し耳慣れない言葉もあるけれど、これらは仏教用語だという。
そして、この色分けされた鬼たちは、仏教で言う五蓋(ごがい)というものに結び付けられているのだ。
五蓋とは五つの蓋で、「蓋」には妨害の意味が込められている。
簡単に言うならば、修行(私たちが生きていくこと)を妨害する五つの煩悩を鬼で表しているということである。
今年の豆まきは過ぎてしまいましたが、豆まきは、心穏やかに過ごそうとしている私たちの心を妨害する煩悩を取り除くという意味もあります。
ですから、自分で自分に向けて豆を投げるというのもアリ。
赤鬼を退治したら自分の中にある悪い心が取り除かれ、自分の中にある青鬼を退治したら幸せな顔つきになって幸せや財産に恵まれるということ。
鬼退治、なかなか簡単ではありませんが、ワタクシ、自分の中の鬼を育ててしまわないように、時々牽制球を投げたいと思っております。
戦隊シリーズのヒーローたちは、ピンチをも乗り越え地球を救ってくれる頼もしい存在で鬼とは関係ないことを最後に付け加えて、今回のお話はお開きとさせていただきます。
今回は、鬼の色が表している意味についてのお話でございました。
最後までお付き合い下さった皆さん、ありがとうございます。
本日も、良き日となりますように☆彡
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