お気に入りのハンカチを数枚、手洗いした。
わざわざハンカチを手洗いするなんて、
正直、面倒だなと思ったりもするズボラな私だけれども、
この数枚に限っては丁寧に手洗いをしていたりする。
といいますのも、このハンカチはハンカチ周りを縁どる様に
幅広のレースがあしらわれているもので
このレースの風合いを損ないたくないという気持ちでせっせと手洗いです。
ハンカチに限らず、お洋服やランジェリー、その他のアイテムなどに
レースがあしらわれていると
ちょっぴり気分があがるような気がしております。
上品に、大人っぽく扱えるのはもちろんですが、
レースのデザインや使い所が変われば、大人の可愛らしさを出すことができたり、
カジュアルな装いに大人の品をさりげなく盛り込むこともできます。
このような不思議な素材、
レースを存分に楽しめるのは女性の特権でもありますよね。
女性を楽しむための素材のひとつとでもいいましょうか。
このレース、ひと口に「レース」と言っても、多種多様です。
手織りであったり、機械織りであったり、刺繍によって出来ているレースもあります。
素材や織り方、デザインなどを見てみると
世界中にそれぞれの地域の特徴を生かした製法があり
雰囲気ひとつとっても多種多様です。
レースが苦手だとおっしゃる方は、
自分に合うレース、自分好みのレースに、まだ出会えていないだけかもしれません。
例えば、紺色のお洋服が苦手といいましても、
お洋服に出来る紺色だけでもざっと1000色以上はありますから
似合う紺もあれば似合わない紺も出てきます。
レースも同じで柄や色、素材など、組み合わせまで考えたらキリがありません。
ですから、レースは好きだけれど似合わなくてと思っている方は、
まず、自分に合うレース探しを楽しまれてみるのもいいかもしれません。
このレース素材は紀元前1500年頃のエジプトに既に存在していたと言われています。
中世のヨーロッパでは貴族たちが我先にとレースを求めていたそうで、
肖像画などで男女問わずレースをあしらった衣装を身にまとっているのを
目にされたことがあると思います。
このように昔から人々を魅了する素敵な素材のひとつではあるのですが、
お手入れを心配されて
なかなか手が伸ばせないという方もいらっしゃいますよね。
ここからは、そのレースのお手入れについて少しお話を。
レースによって使われている素材が異なりますので、
お手入れ方法も素材によって変わってきます。
レース素材はとてもデリケートで指や爪などにひっかけてしまいやすいので
取り扱い時には注意してください。
レース素材を確認して綿素材やポリエステル素材などの
お洗濯可能な素材の場合は、
お洗濯ネットに入れておしゃれ着洗剤で優しく押し洗いをしましょう。
レースの風合いを保つ為に柔軟剤の工程も忘れずに加えてください。
※私はエマール愛用者です。別にエマールとの関係は一切ないのですが、今のところ、どのような素材をセルフクリーニングしても目立った弱点が見当たらずバランスがいいのです。あくまでも私個人としては、です。
脱水する際には雑巾を絞るような絞り方はNGです。
軽く押して水分を取り除いた後は、
ネットのまま洗濯機のおしゃれ着洗いの脱水を使います。
この時も20秒ほどでやめましょう。
あまりにも水が残っている場合は10秒ずつ延長して様子を見ながら脱水をしてください。
脱水後は時間を空けずに丁寧にレースを伸ばし、形を整え、
平干しやハンガーを2本使うなどして、
生地が伸びないように注意しながら干しましょう。
この「脱水後、水分が残っている状態の時にレースを伸ばして形を整える」という事がお洗濯後のお手入れを楽にするか、大変なものにするかの分かれ道です。
総レース製品(お洋服)や洗うことが出来ない表示があるものに関しては
風合いを損なわないように水洗いは避けた方がいいでしょう。
私は素材と織り方などを見て総レースのものも
ネットに入れて手で浸し洗い、
洗濯機でのおしゃれ着洗いなどをしてしまうので、
出来ない訳ではないと思うのですが、
レースは風合いがとても大切なので慎重に扱いましょう。
ご自分で洗うことが出来た場合は、
乾いた後にアイロンかスチーマーを当てると、
お洋服の表情が凛としたものになります。
私は安心安全で楽な使い心地のスチーマー頼りです。
アイロンが向いているものはコットン素材のベーシックなシャツやハンカチで、
それ以外はスチーマーがとても便利だと感じています。
アイロンがけが5分~10分かかってしまうようなお洋服でも
スチーマーであれば2分程でシワが伸ばせます。
今回取り上げているレース素材に限らず、
デザイン性のある複雑なフォルムのお洋服や
要尺(用尺)が大きいお洋服などにもスチーマーは重宝します。
※要尺(用尺)とは使っている生地の面積のことです。
アイロンでのお手入れをされる方は、
お洋服が完全に乾ききる前、8~9割ほど乾いたかな?
という状態でアイロンを使いましょう。
お洋服の本体の生地とレースは別々に当てましょう。
その時には当て布と、レースに合うアイロン温度の確認も忘れずに。
レースの部分は引っ張り過ぎるてしまうと伸びますので、
形を崩さないよう、整えながら当ててください。
そして、うっかりやってしまいがちなのが、
アイロンの先をレースに引っかけてしまうことなので、注意しましょう。
文章で読むと、やっぱり手がかかる素材なのかしら?
と感じられることもあるかもしれませんが、
自分に合ったお手入れ方法を見つけられれば、
きれいな状態を長く保つことができます。
自分でお手入れをするのは難しいな、と思われた場合は
無理をせずにプロにお任せするものと
潔く割り切ってレースを満喫するのもひとつです。
繊細な透かし模様レースは、
女性の心をくすぐるアイテムですよね。
自分らしい春レースを自分らしく楽しんでくださいませ。
関連記事:
画像出典:https://jp.pinterest.com/
Link: