幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

「さくら」という言葉が持っている意味。

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日本は南北に長い地形ですので、風土によって桜を愛でられる時期が異なりますが、今年も桜の花を存分に楽しまれましたでしょうか、楽しまれていますでしょうか。

温暖化の影響もあり、以前のような季節の移り変わりを感じられなくなってきているとも言われておりますけれど、

桜の開花宣言をテレビなどで見聞きして南の方から徐々に北上する様子を知る時、そうは言っても確かに季節は少しずつ廻っているのだと感慨深くなるのもこの時季です。

日本国花と言っても過言ではない「桜」には、いくつかの語源がある事をご存知でしょうか。

せっかくの桜の季節ですので、今回は、その中のひとつをご紹介させていただこうかと思っております。

桜の木には神様が宿っているというような話を耳にされたことはありませんか。

桜(さくら)という言葉は、「さ」と「くら」に分けられておりまして、それぞれに意味があります。

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「さ」は「サ神様」と言って「田んぼの神様、穀霊」を意味する古語で、「くら」は神様が座る場所「神座(しんざ)」、神様が座る台座「御座(みくら)」を意味する古語です。

これらの言葉が合わさって出来上がった言葉が「桜(さくら)」です。

そして、私たちがよく知る「淡いピンク色の花を咲かせる木」の名前になっています。

もとは、「さくら」という言葉には田んぼの神様、穀霊が山から里に降りてきた時に、留まる依代となる常緑の木や花の咲く木を表しておりまして、あのピンク色の花を咲かせる木の事を指しているわけではなかったのだとか。

ではどうして、あの淡いピンク色の花を咲かせる木に、神様が座る場所、神様が依りつく場所という意味を持たせたのか。

古から、この淡いピンク色の花は稲の花に見立てられることがあり、その年、秋の収穫状況の占いに使われることもありました。

ここから、この淡いピンク色の花を咲かせる木を「神様の依代となる常緑の木や花の咲く木」の代表とするようになり、「桜(さくら)」と呼ぶようになったそうです。

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また、農耕を司る「サ神様」が種まきの時期になると山から降りてきて、そこにあった桜の木に座り、農作物の収穫時まで見守っているという言い伝えがあり、ここから、私たちがこの季節に愛でている「淡いピンク色の花を咲かせる木」を「桜(さくら)」と呼ぶようになったとも。

日本では、ある一定期間を過ぎたご先祖様たちは、山に登って一つの神様になり、その土地や人々を見守ると考えられておりました。

ですから、春になって桜の木に降りてきた神様(ご先祖様たち)を、美味しいお料理とお酒でおもてなししながら、自分たちもその時間を共に楽しんだことが、お花見の始まりだったようです。

私が初めて知った「さくら」という言葉がもつ意味は、今回ご紹介させていただいた語源とは別のものだったのですが、色々と知っていくうちに、今回の語源に辿り着きました。

先人たちが「お花見」を始めていなかったなら、今の私たちが、この季節に桜を愛でながら、笑って、食べて、飲んで、という「お花見」の時間は無かったのかもしれません。

「花を愛でる」という行為が、これほどまでに浸透しているのは日本だけのように思いますので、忙しすぎて桜をゆっくり愛でられていない方も、ほんの少し、桜の木のある道を選んで歩いてみてはいかがでしょう。

遅咲きの桜の花がぽつり、ぽつりと、あなたを待ってくれているかもしれません。

既に桜の花が既に散ってしまっている地域の方は、瑞々しい若葉が徐々に力強い緑色に移り変わる葉桜を楽しんでみると、ピンク色のそれとはまた異なる、清々しさに立ち会えるかもしれません。

是非、今年の桜を、存分に楽しんでくださいませ。

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画像出典:https://jp.pinterest.com/

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