先日、服飾デザイナーをしている友人に言われ気が付いたことがある。
「柊希って生地フェチだよね」と。
その日、友人が着ていたお洋服の生地がとても素敵で、
デザインそっちのけで生地をまじまじと観察し、
気心しれた仲をいいことに、
お洋服に触れたり裾をチラリと裏返したりしたりしていた時に言われたセリフだ。
良い生地とひと口に言っても、定義は様々なのだけれど
良い生地に触れたり、
珍しい生地に触れると心静かにテンションが上がるのだ。
数日前は、非の打ち所が無いポンチ生地に触れ、
こんなにも上品で素敵な生地を作る生地メーカーさんが存在しているんだ、
と胸の中で感動が灯った。
そして、ここ最近、進化しているなと感じる生地に
フェイクレザー、エコレザーと言われる生地があります。
本革の欠点を補った生地なのですが、
少し前までは目にすればすぐにフェイクだと分かるようなものがフェイクレザーでした。
それが最近では、見ても触っても判断が付きにくい
クオリティーの高い生地が作れるようになり、
リーズナブルに革ような素材を楽むことができるようになりました。
フェイクレザーであれば汚れや雨などの水気、
革特有のニオイや重さなどを気にしてなくていいところも魅力です。
この高級品にも使われるようになったクオリティーの高いフェイクレザーには、
ポリウレタンが使われています。
このポリウレタンというものは、空気中にある水分のみで少しずつ劣化します。
そしてこの質感の寿命は、生地ができてから3年~5年ほどなのだとか。
フェイクレザー、エコレザーには寿命あるということのようです。
その経年劣化も含めて楽しむものではありますが、
少しでも長く、購入した時のままの状態で楽しみたい、とも思いませんか?
そのような時は、いくつかのポイントがあります。
まずは、水分が苦手なウレタン素材は、湿気対策が必要不可欠です。
クリーニング後はビニールのカバーを外して通気性が良い状態で保管し、
クローゼット内の換気や除湿も行うと、より安心です。
難しいお手入れではありませんし、
フェイクレザー、エコレザーに限らず、
通気性と除湿はお洋服の保管場所にとって大切なポイントですので、
時々、クローゼットを開け放ってお洋服とクローゼットに
風を通してみてくださいませ。
私は時々、丸一日クローゼットを開け放ったままにしておきます。
フェイクレザーやエコレザーの中にはウレタンを使用していないものもありますよね。
こちらは、カシ剤というものが徐々に抜けていくことによって
質感が硬くなっていくのだそう。
じゃぁ、カシ剤を補えばいいのでは?と思いがちなのですが、
残念ながらこれは自宅ケアで元に戻すことはできないようです。
だけれども、このカシ剤が抜けて硬くなるという変化を緩やかにすることは可能で
日頃のケアとして、時々カシ剤の成分が含まれていると言われている
ハンドクリームをフェイクレザーに薄く塗りこむと、
風合いや質感を長持ちさせることが出来るようです。
ハンドクリームであればお家にひとつはありそうですし、
使い切れずに残っていることもありますよね。
上手に活用させてみてくださいませ。
どのようなものでも、完璧なものはないですものね。
変化と初めて手にした時の風合いをいい塩梅で見守ることが出来たなら、
お気に入りのお洋服を心行くまで楽しむことができるのではないでしょうか。
画像出典:https://jp.pinterest.com/
◆みんなが笑顔で過ごせるように、自分にできることを考えてみませんか。
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