昨年末、各々のジャンルで創作業を生業としている者同士で
連絡を取り合っていた時のこと。
紙を使った表現も多様化してきていて面白いという話になった。
その中で、あるアーティストの作品が話題になったのだけれども、
作品になった彼らのカラフルでエキゾチックな姿に私は息を飲んだ。
今回は、どこにでもあるシンプルな紙を巧みに操り
今にも羽ばたきだしそうな鳥たちを作る
コロンビア人のアーティスト、
ダイアナ・ベルトラン・エレーラ(Diana Beltran Herrera)さんの作品をご紹介したいと思います。
私と一緒に小さな美術館内をのんびりと巡るような気分で
お楽しみいただけたら幸いです。
まずは、エレーラさんの手によって作られた鳥たちをご堪能ください。
いかがでしょう?
ダイナミックな色使いから伝わるものもありますが、
それ以前に、この鳥たちのリアルな事。
もしも、自室のテーブルに置かれていたとしたら、
私は野生の息づかいを感じて間違いなく、怯んでしまうような気がいたします。
冒頭で、「今にも羽ばたきだしそうな」とご紹介しましたが、
羽を広げて空を舞っていた鳥がふわり、かつ、力強く舞い降りたともとれるくらい
動かずとも躍動感溢れる佇まいです。
この鳥たちのサイズは様々なのですが、
一部の鳥たちがどのくらいのサイズで作品となっているのかご覧ください。
周りに置いてある家具などから
大体のサイズをイメージしていただけるかと思うのですが、この迫力です。
鳥の羽も一本一本、手作業で作られています。
ここで、少しだけ、彼女の創作の様子をご紹介させてください。
彼女はまず、鳥を実際に見たり、写真で見たりしながら絵に起こしていきます。
そして、デッサンをもとにして、鳥たちの骨組みを紙でつくっていきます。
そして、羽のパーツを作り組み上げていくのですが、
この鳥たちの体のふくらみを本物の鳥たちと同じように
一本一本の羽から表現することを想像すると、
どれほどのパーツが必要になるのか、イメージしていただけるのではないでしょうか。
もちろん紙とはいえ、これだけのパーツ重量ですので
一部ワイヤーなども使用されているようですが
鳥たちの躍動感は、
この一切の手抜きが無い作業の積み重ねから生まれているようです。
紙だと分かってはいるものの、
命が吹き込まれた鳥たちは、本当に表情が豊かです。
近年のアーティストはSNSで話題になり
世界中で知られるようになる事が多いように思いますが彼女もその一人。
様々なジャンルのアーティストからも声がかかり、
彼女の作品は広告に使用されたり、
様々な国で切手のデザインとして使用されたりしています。
ここで、ダイアナ・ベルトラン・エレーラ(Diana Beltran Herrera)さん自身のことについても少しだけ触れますと、
1987年にコロンビアで生まれ、
ホルヘタデーオロサノ大学でデザインを学んだそう。
卒業後は、セラミック彫刻を研究するためにヘルシンキに拠点を移しました。
そして2013年、イギリスに移住し大学で研究を続けながら
創作活動をされているようです。
現在は鳥だけに止まらず、植物や魚、昆虫などの制作も行っているのだそうです。
世界各地で個展が開かれているのですが、
残念ながら日本ではまだ開かれておりません。
近い将来、何らかの形で彼女の作品を目にする機会も増えてくるのではないかと思います。
幸せのレシピ集の中で巡る小さな美術館、お楽しみいただけましたでしょうか。
今回は、ダイアナ・ベルトラン・エレーラ(Diana Beltran Herrera)さんが作る
カラフルでエキゾチックな鳥たちの世界のご紹介でした。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
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