最近、お洋服について友人と語っていたのだけれども、
話が脱線し気づけば「虫」の話になっていた。
脱線はしていたものの、話題は真面目なお洋服の話、だ。
季節柄、アウトドアを楽しんだり、
カラフルなお洋服を身にまとったりする機会が多くなりますが、
皆さんは「虫が寄ってくる色」があることをご存知でしょうか?
今回は、そのようなお話を少し。
結論から先にお話してしまうと、
「黄色いお洋服」には虫が寄ってきやすいのです。
夏の青空の元で見るレモン色のアイテムは
エネルギッシュで爽やかで青空とのコントラストもきれいで夏に映える色のひとつですよね。
元気いっぱいな子どもたちにも似合う色ですし、指し色に使うのも素敵で、
手にしたり身に着けたりすると元気が出てくる色でもあります。
ただ、虫と色の関係を考えると、虫たちの活動も活発になっている季節の黄色は、
着る場所を選んだ方が良さそうな色なのです。
例えば、蝶たやミツバチは花に集まる性質があります。
もちろん香りにも誘われているのですが、
花の色、特に黄色は飛びながらでも識別しやすい色なのだそう。
花の方も、虫たちに見つけてもらい、花粉を運んでもらわなくてはいけないので花粉の色は黄色いです。
ですから、注意深く観察してみますと、タンポポや菜の花といった黄色い花の近くには、
蝶やミツバチなどを目にすることが多いかと思います。
虫たちにはこのような習性がありますので、
カラフルなお洋服、特に黄色を花だと勘違いして近づいてくるのです。
東京農業大学の岡島秀治教授のお話によると、
私たち人間が見える色を基準にして言うのならば、
黄色が一番虫を集める色という実験結果が出ているのだそう。
そして、この実験結果をもとに開発された、害虫駆除を目的とした駆除アイテムには、黄色が使われているのだとか。
昆虫の視力は人間の100分の1程度ということなので、
彼らの見えている世界は常に全体的にぼやけているようなのですが、その代わりとでもいいましょうか。
人間の目では感知できない紫外線を見ることができるのかもしれません。
この紫外線の反射具合で黄色か否かの色の見分けをしているというのだから、
彼らもなかなかの腕を持っております。
虫たちは色と香りに引き寄せられてきます。
これから汗をかく機会も増えます。
人間同士では気にならない程度の汗のにおいでも、虫たちには、しっかりと察知されてしまいます。
小さいお子さんは汗の量も多いので、
アウトドアを楽しんだり、一日外で過ごす日などは黄色を避けることで
虫刺されをグッと減らすことができるようです。
女性が気を付けたいのは、お洋服の色と香水です。
香りは色々と引き寄せてしまいますので、嫌な虫にはご注意あれ。
ただ、黄色と虫の関係にも例外があるようです。
スズメバチは黒をクマの色だと認識しているようなので黒に反応しやすいのだとか。
これからの季節はBBQやキャンプなどへ行かれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
その時には黄色だけではなく黒にも注意が必要なようです。
世界の色見本基準として使われるPANTONE社から
2016年のトレンドカラーと一緒に
2016年・春のトレンドカラーも発表されています。
その中に、春に映える柔らかさのあるイエローがありますので、
ショップなどで素敵なイエローアイテムを目にされる機会もあるでしょう。
とても素敵な春らしいカラーなので、身に纏う際には虫さされを減らすためにも、
虫よけ対策もプラスされておくといいかもしれません。