幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

私たちの耳と脳が行っている連係プレーを覗いてみませんか?

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完全に眠りに付くわけではなく、

ソファーなどに体を預けてしばしまどろむ時間の心地よいことと言ったらない。

子どもの頃にそのような事をしていると、

母親からの「そんな所で寝ていないでベッドへ行ったら?」という声が飛んできていた。

声をかけるところまでで踏みとどまってくれていたらいいのだけれど、

良かれと思ってのことだろう。

私の体をゆさゆさと豪快に揺さぶり、大きな声で再度ベッドへと促す。

「(母上よ、大きな声を出さずとも、初めから全てしっかり聞こえておりますよ)」

そんな心の声を何度発したことだろう。

正直なところ、このような事をされたのでは、まどろみタイムが台無しである。

このまどろみに鞭打ってベッドへ移動してしまえば、

心地よい眠気はあっけなく消え去ってしまうのだ。

あぁ、もったいない……。

 

私たちが持つ会話するという行為や、視覚、聴覚、などの機能には

眠りに付く順番や起きる順番があるように感じるのですが、

皆さんはいかがでしょうか?

 

例えば、家族や友人と旅行などに出かけてベッドの中で夜中のお喋りを楽しんでいる時。

お喋りはできるけれど、次第に瞼がトロンと重くなり開かなくなります。

目を閉じた状態で会話を楽しんでいると今度は口数が減っていき相槌も減っていきます。

周りからは、もう眠ってしまったと思われているけれど、

耳だけは起きていて皆の会話が聞こえていている、というようなことありませんか?

 

眠りに付く感覚や、目覚める感覚は個人差があるようですが、

特別なことをしなくても「音」は耳に届きます。

そして、音によって鼓膜が反応すると、その反応が脳に届くようになっているのですが

眠っている時は鼓膜の反応が脳に届いても脳がそれを受け止めないので

音を認識することはなく眠って体と脳を休めているのだとか。

だけれども、緊急性のある音。

例えば窓ガラスが割れたり、誰かの叫び声など危険だと感じる音が聞こえると

人は自分で自分を目覚めさせることができるのだそうです。

私たちの脳は大きな音だとしても慣れている音は安全だと判断し、

普段聞き慣れていない音は危険だと判断する。

確かに、五感全てが眠ってしまったのでは緊急事態が起きた時に

自分の身を守ることができませんものね。

耳から入る「音」は、安全な世の中になった今でも

危険を感知するためのとっても重要な情報のひとつのようです。

 

もしもあなたが、最近、目覚まし時計が鳴っている事に気が付かないと感じているのであれば、

目覚まし時計の音を変えてみてはいかがでしょうか?

もしかしたら、目覚まし時計の音に耳と脳が鳴れてしまって

起きなくても大丈夫、安全だと思ってしまっているのかもしれません。

 

ある日の私はデスクから離れソファーに雪崩れ込むようにして体を預けてしばらくまどろんだ。

その間、やはり耳は起きていたようで

風の音や鳥の鳴き声、車が行き交う音や人の声が混ざり合って耳に届いていた。

私の日常にあるいつもの安全な音なのだろう。

それらはいつの間にか耳に届かなくなり、

じわーっと体の内側からエネルギーが補充されるようだった。

 

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