その日の私は、煮込み料理に使ってしまおうか、
具だくさんスープに使ってしまおうか、
お野菜たっぷりの香味たれに使ってしまおうか……と、
冷蔵庫の中で中途半端に残っている野菜たちの行く末を考えておりました。
暑さで少々お疲れモードだった私が最終的に選んだ野菜たちの行く末は
自分好みの味に調えたお酢に刻んだ野菜を漬け込むだけの自家製ピクルス。
メイソンジャーを煮沸消毒しながら鼻歌交じりに野菜を刻みつつ、
私の脳内は、いつもの如く思考の海へとダイヴするのでございます。
アメリカでブームとなったメイソンジャーが日本でもブームになったのは昨年。
一時はカフェなどでも頻繁に見かけられ、
おしゃれな雑貨店ではメイソンジャーが姿を消し入手困難にもなりました。
ブームに乗ってメイソンジャーを購入した方や
ご自宅で眠っていたメイソンジャーを引っ張り出した方もいらっしゃるのではないでしょうか。
メイソンジャーはブームになる前から色々な会社から出されていますが、
早い話、気密性の高いねじ蓋がある保存用ガラス瓶のことです。
ガラスが分厚く、丈夫で、蓋が二重構造になっているため長期保存が可能です。
ジャーサラダやスムージーなどの用途が紹介されたことをきっかけに、
このような保存用ガラス瓶が見直され始めています。
ただ、この便利な保存用ガラス瓶ですが、
しっかりと消毒をしなくては長期保存どころではないのです。
皆さんは保存用ガラス瓶に食品を入れる際、しっかりと消毒できていますか?
洗剤で洗った、しっかりと水気を拭いた、沸騰したお湯につけたくらいでは心配なのです。
今回は一緒に「煮沸消毒」を見直してみませんか?
【煮沸消毒の仕方をチェック】
【1】保存用ガラス瓶がしっかりと浸かるサイズのお鍋の底に清潔な布巾を敷きます。その上に、ガラス瓶と蓋を乗せてガラス瓶が浸かる量のお水を注ぎ入れます。お鍋の底に布巾を敷くのは、お湯が沸騰しますと、お鍋の中で瓶がグラグラ動き、衝撃で割れてしまうことを防ぐためです。私は過去にスボラをしてガラス瓶を割った経験があり、以後、布巾は必須アイテムです。また、沸騰したお湯に直接瓶を入れる方法も目にすることがあるかと思いますが、耐熱ガラスを使用していない瓶は温度差に弱いため、沸騰したお湯に入れてしまうと、その時点で割れることがあります。ですから、お水の状態から加熱することをお勧めします。
【2】中火〜強火で加熱して90度以上の温度で沸騰させます。お湯の表面波打って泡が出ている状態を目安にします。蓋は変形することがあるため、2~3分したら取りあげ、瓶の方は10分程グツグツ煮ます。瓶の強度に不安が残る場合は80度ほどで少し長めに煮ると良いようです。
【3】火を止めたら瓶を取り出し、瓶と蓋を逆さまの状態にしてキッチンペーパーなどの清潔なものの上に置いて自然乾燥します。
【4】このままの状態で放置しますと、また雑菌が付着しますので乾いたらすぐに食品を入れて保存し、保存したものも早めに食べるようにしましょう。
今回ご紹介した煮沸消毒の方法は早めに食べきることを前提にした消毒の方法です。
保存用ガラス瓶にジャムなどを詰めて半年~1年以上の長期保存をしたい場合は、
更に「気密正立殺菌」という工程が必要になります。
こちらは、また改めて皆さんと一緒に確認させていただくことと致しましょう。
その日の私の自家製ピクルスは翌日には美味しく仕上がっておりましたので、
3日程かけてお野菜とお酢をたっぷりといただきました。
そのおかげなのか、目覚めが心なしかスッキリとしているような気がしております。
煮沸消毒のおさらいついでに、自家製ピクルス作りもいかがでしょうか?
あなたのいつもの日常が、
いつもよりほんの少し楽しいものになるキッカケになりますように。