なんて美しいのだろう。
私がその日、釘付けになった画像は、
地球の11倍の大きさで渋い天然石を思わせる木星(ジュピター)の北極側を
巨大なオーロラが揺らめいている画像でした。
既にニュースなどでご覧になられた方もいらっしゃるかと思いますが、
これは今年7月に発表されたばかりの出来事です。
この画像は私たちの目で見ることができる(可視光)木星の姿と、
私たちの目では見ることができない紫外線を専用の宇宙望遠鏡で捉えたオーロラ映像を
欧州宇宙機関(ESA)が合成編集したものです。
聞きなれない欧州宇宙機関(ESA)を簡単に説明するならば、
ヨーロッパ各国が共同で作った宇宙開発や宇宙研究をしている機関のことです。
そして、この貴重な画像を米航空宇宙局(NASA)が公開したため話題になっております。
宇宙の詳しいことが分からなくても
単純に大自然の神秘にきれいだな、すごいな、と
心を揺り動かされるのではないでしょうか。
実は木星のオーロラが観測されたのは今回が初めてではなかったようです。
初めての観測は、1979年に宇宙探査機によってとのこと。
そして再びジュノーという名の木星探査機によって
木星の観察が行われることになっております。
この記事を皆さんが目にされている時にはジュノーが木星の軌道に乗り、
仕事を始めた頃ではないでしょうか。
このジュノーがもうすぐ木星に到着するということで数か月前から
私たちの目では見ることができない紫外線を観測することができる宇宙望遠鏡で
木星を観測していたら巨大なオーロラが出ていたのだそう。
私たちが知っているオーロラは、
カナダ、アラスカ、北欧、アイスランドなどで観ることができると言われており、
旅行会社のツアーにも登場しますよね。
このオーロラを見ることが出来るのは時の運が大きく、
必ず見ることができるという保証がないものです。
だけれども、木星のオーロラは地球のオーロラと違ってとても大きく、
消えることがなく、地球の何百倍ものエネルギーを持っているのだそうです。
オーロラはご紹介させていただいた通り特殊な望遠鏡でなければ観測できないため、
ご自宅の望遠鏡で確認することはできませんが、
木星は太陽系で最も大きな惑星で地球の11倍もの大きさなので、
夜空にも見付けやすく、4個の衛星も観測できるのだそうです。
もし、ご自宅に望遠鏡をお持ちであれば今年の夏は天体観測などいかがでしょうか。
望遠鏡はないけれど宇宙に神秘を覗いてみたいという方は、
NASAの公式インスタグラムもおすすめです。
私たちが住む地球の美しさや豊かな表情、宇宙の神秘をあなたの目で楽しんでみてくださいませ。
情報元・関連リンク:アメリカ航空宇宙局(NASA)