ぽっかり時間が出来たので、
自分のアクセサリーボックスをリビングへ持ち出してお手入れを始めた。
アクセサリーやジュエリーに限らず見返りを求めずに注いだ愛情は、
様々な形で返ってくるのかもしれない、そのような事を思いながら。
最後の指輪をクロスでキュッ、キュッと磨いていると、
ギリシャ神話の中に登場するプロメテウスがゼウスの怒りを買って、
罰として鉄の指輪をはめさせられた話を思い出した。
鉄の指輪だなんて、重くてゴツゴツしていて大変だっただろうけれど、
だからこそ罰になるのかと、思考の海を漂流する。
ギリシャ神話が作られた時代には既に指輪が存在していたようですが、
人間がいつ頃、どのような目的で指輪をはめるようになったのかは
未だ分かっていないようなのです。
その指輪。
結婚指輪は左手の薬指にはめることが常識になっていますが、
どうして左手の薬指なのかご存知でしょうか?
そして、どうしてネックレスでもブレスレットでもなく指輪なのでしょう?
今回はそのようなお話を少し。
お話しコードは「指輪」でまいりましょう。
指輪に限らず、円形は途切れない図形なので「輪廻転生」のような考え方が含まれており、
古代エジプト時代から人々は、円形を「永遠」「復活」「不滅」の象徴として扱ってきました。
そこから、末永く続く終わりのない幸せを願って円形を模した指輪が作られ、
人々に広く受け入れられたようです。
そして手には右手は権力や権威を、左手は信頼や服従を表すと言われております。
その中でも左手の薬指は創造を象徴する指とされていることから、
9世紀のローマ教皇ニコラウス一世は、
「2人の愛を信じ、2人の未来を創造する途切れることのない永遠の愛を誓うしるし」
という誓いを指輪に込め結婚指輪として用いたのだそう。
これが結婚指輪の始まりだと言われております。
そして、どうしてネックレスやブレスレットではなく指輪なのか。
現代の日本にも、心臓は心や愛に繋がっているという考え方が浸透していますが、
古代ギリシャ時代には既に、このような考え方と、
左手の薬指には太い血管が通っており心臓と繋がっているという認識が在ったのだとか。
そこから、愛し合う者同士がお互いに左手の薬指に
永遠や輪廻転生を意味する指輪をはめることで、
永遠に相手の心と繋がることができるという意味合いが生まれたと言われています。
ですが、この左手の薬指に指輪をはめる結婚指輪は世界共通ではないのです。
日本では当然のように「左手の薬指」にはめていますが、
国や宗教によっては右手の薬指にはめられることもあるようです。
指輪をはめただけで大切な相手の心と簡単に繋がれるほど、
人の心は簡単なものではありませんが、
ローマ教皇ニコラウス一世が言う、
「2人の愛を信じ、2人の未来を創造する途切れることのない永遠の愛を誓うしるし」
というのは何だか素敵ですね。
夫婦に限らず、大切な人と心で繋がるには、
信頼と愛情のもと、日々の関わりを大切に重ねていくことが欠かせないように思います。
このような事に頭の隅で触れつつ、
アクセサリーやジュエリーのお手入れをしてみてはいかがでしょうか?
今日もあなたの1日が愛ある1日となりますように☆彡