本日は2度目のお月見の日、十三夜(じゅうさんや)ですね。
「十三夜に曇り無し」という言葉があるのですが、
皆さんのお住まいの地域のお天気はいかがでしょうか?
先日の十五夜のお話の中でも少し触れたのですが、
十三夜は栗をお供えすることから「栗名月(くりめいげつ)」とも呼ばれております。
十五夜の行事は中国から伝わったものですが、
十三夜のお月見は日本生まれのものです。
満月まではあと数日ありますのでまん丸お月様とまではいかないようですが、
お月様もふっくらと膨らみ始めている頃ですので
今宵は夜空を見上げて秋風を感じてみてはいかがでしょう。
この時期のお月様と言えば、
餅つきをしている「うさぎ」を連想する方が多いと思うのですが、
皆さんはお月様の中に「うさぎ」を見つけることができますでしょうか?
実は私、お月様を眺める度に探すのですが、
思うような「うさぎ」の姿を探しあてることができません。
世界の国々では月の中に見えるものと言えば、
女性の横顔だ、カニだ、カエルだ、キャベツ泥棒だ、本を読む老女だ、ライオンだ、と様々なので、
お月様というのは、いつの時代も私たちの想像力を掻き立てる存在なのでしょうね。
十五夜を日本に伝えた中国では日本と同じ「うさぎ」が住んでいると言われてます。
ただ、あちらの「うさぎ」は「お餅」ではなく「漢方薬」を作っているのだとか。
中国にはいくつかの似通った神話、伝説があります。
今回は、その中のひとつを簡単にご紹介します。
遠い遠い古の中国で初めて月に住むことになったのは、
嫦娥(じょうが)という名の美しい女性でした。
彼女はある罪を犯して月の中に閉じ込められてしまいます。
何もない月にたった一人で暮らす嫦娥(じょうが)は寂しさから、
来る日も来る日も泣いて暮らしていたのだそうです。
その姿を見ていた神様は嫦娥(じょうが)の友達にと
神様の使いとも言われている「うさぎ」を彼女の元へ送りました。
しかし罪人でもあるため、
彼女は「うさぎ」と一緒に地球に住む人々のために漢方薬を作るよう命じられます。
中国には、このようなお話が残っているので、
月の中に住んでいる「うさぎ」は漢方薬を作っていると言われているようです。
私たちは杵と臼をイメージしますが、
中国では薬研(やげん)をイメージしているのでしょうね。
米の国、漢方の国、どちらもお国柄が現れていて興味深いものです。
ちなみに、薬研(やげん)とはこのようなものです。
画像出典:教材として活用し得る民俗資料
月は自転と公転の周期が地球と同じなので、
私たちは通常、月の表の顔しか見ることができません。
しかし、今は様々な技術の進歩もあり月の裏側についても分かってきています。
現実から見えてくるロマンを追うもよし、
古からのロマンを追うもよし、
ただただ、お月様の神秘的な姿を愛でるもよし、
今宵のお月様をあなたはどのような眼差しで眺めますか?
2回目のお月見も楽しめますように☆彡
画像をお借りしています。:https://jp.pinterest.com/