今年の木枯らし1号は昨年よりも2週間以上も遅かったのだとか。
私の体感では昨年よりも秋が短かったような気がしていたのだけれども
その2週間の遅れを取り戻して帳尻を合わせるかのように、日々、下がっていく気温。
私の口からは、下がっていく気温に抗うかのように「寒い」を発する回数が増えた。
今朝もエアコンのスイッチを押し、
「寒い……」と小声で発しつつロングカーデに袖を通しながらキッチンに立ち、
あれやこれやと朝食支度の合間にスマートフォンを覗き込んだ。
そこには、友人からのwinter has come!のメッセージが。
「(そうだよね、やはり、もう冬なのよね)」、と妙に納得されられたような気がして、
「(私もそう思う)」と心の中で返した。
コーヒーメーカーにコーヒー豆とミネラルウォーターをセットしてスイッチを入れる。
ミルが自動でコーヒー豆を挽き始めキッチンに豆の香ばしさが広がり始めた。
タンク内で沸かされたお湯がポコポコと可愛らしい音を立てながらコーヒーを抽出し始める。
淹れたてのコーヒーをカップに注ぐと、
カップから昇る湯気の存在感が一段と増したように感じられた。
あっという間に過ぎ去ってしまった秋に後ろ髪を惹かれつつ、
スマートフォンのカメラで淹れたてのコーヒーをフォトスケッチする。
それは、どこからどう見ても冬らしい1枚だった。
日常の中には心がそっと何かに反応するような瞬間がある。
誰かに話すほどでもないし、言葉にするようなことでもない。
だけれども、何となく心がそこに在る何かに反応する瞬間。
私は、そのような日常の中に在る言葉になる前の言葉が漂うような瞬間を
スマートフォンのカメラでフォトスケッチと呼んで切り撮っている。
誰かに見せるため、見てもらうための写真ではなく、
自分のための、自分だけの、秘密のフォトスケッチ。
自分だけのスケッチだと思うだけで
普段よりも開放的な気分でシャッターを切ることができるのだから、不思議だ。
後から写真を見返した時に、何でこんな写真を撮ったのだろう?
と思うことも多々あるのだけれど、
自分の感性が動いた印のようなものなのだろうと思っている。
スマートフォンや携帯のカメラ機能、使っていますか?
あなたの感性が赴くままに、パチリ、フォトスケッチしてみてはいかがでしょう。
ここへ足を運んで下さっている皆さんの冬が素敵に彩られますように☆彡