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幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

当たり前のように使っている言葉に紛れている、誤訳のまま定着している言葉を覗いてみませんか?

日常 言の葉

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本日は、ブレイクタイムのお供に、このようなお話はいかがでしょうか?

もう随分と前のことなのですが、

仕事の打ち上げと称したお食事会へ参加しておりました。

経験も知識も豊富で仕事だけではなく人生の先輩とも呼べる方々に混じり、

ひよっ子だった当時の私も末席にちょこんと座らせていただいておりました。

飛び交う会話もどれ程理解できていたのやら。

ただ、その時には理解できなかった内容でも、

後に「このことか!」と繋がる瞬間などがあり、

様々な有り難い場をいただいていたのだなと思い返すことがあります。

そのときも美味しいお料理が並んでいて、

お話を聴きつつも意識の何割かはお料理へと向いておりました。

 

そのような中で話題は女性のライフスタイルや

人生の選択肢のような内容へと移っていきました。

年齢もライフステージも環境も立場も異なる女性が居ましたので

出産の話題も出ており、自然分娩や帝王切開といった言葉も飛び交っておりました。

ただ、その場には男性の方も多かったのですが、

皆が話題の切り替えのタイミングを逃しているような空気。

私も次の話題に移ることを願いつつ、

目の前の美味しいお料理に没頭しかけたその時、

どういう訳だか社会人になりたての私に発言を求められたのです。

 

ちょっとしたピンチ、という顔でもしてしまったのかもしれません。

大先輩の女性が、「正直に今一番疑問に感じていることを聞かせてみて」とおっしゃったのです。

口の中の物を飲み込み、お箸を置き、私の口から漏れた言葉は、

「帝王切開」というのは、どうして「帝王」なんて名前が付いているのか不思議だと思う。

といった内容の突拍子もないものでした。

自分で発しておきながら内心、発した自分に苦笑しました。

よりによって、この場面でそれか!と。

だけれども拾う神、その道のプロが私の発言と正直な疑問を拾ってくださったのです。

 

帝王切開という言葉は医療用語ですので、もとはドイツ語です。

そのドイツ語の一部には帝王という意味の単語が含まれていたのだそう。

だけれども、帝王という意味の他に切り分けるという意味もあったのだけれども、

当時、日本語に訳した方が「切り分ける」という意味があることを知らなかったのか、

うっかりしていたのかは定かではないようですが、

誤訳してしまったものが、そのまま定着したため、

現在も「帝王切開」という名前で残っているのだそう。

 

何だかその場がトリビアな空気で覆われましたが、

その後は、自然な流れで他の話題へと移っていきました。

確かに、何度も耳に入ってくる「帝王切開」という言葉に

本題よりも「なぜ帝王?」と思いながら聴いていたのですけれど

ポロリと発してしまった時に背中に流れた(気がした)妙な汗は、

今でも私の記憶に残っております。

と同時にガッシリ手にした「帝王切開は誤訳だ」というトリビア。

こうして、ここでお話させていただけたことで、

若かりし日の私の妙な汗も昇華されたような気が致します。

帝王切開という言葉に触れた際には、

今回のお話をチラリ思い出していただけましたら幸いです。

本日も最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

画像出典:https://jp.pinterest.com/