女性の年齢が出やすい場所のひとつとして「膝」が取り上げられることあるけれど、
膝ケアは、なかなか難しいものですよね。
このような滑り出しで始めると膝ケアのお話かしら?
と思われるかもしれないのですが、今回は呼び名のお話を少し、と思っております。
お時間ありましたら、チラリ覗いていって下さいませ。
皆さんは「膝(膝頭)」のことを何と呼んでいますか?
膝、お膝……まぁ、膝の呼び方は、そう多くはなく知れておりますが、
「膝小僧」と呼ぶこと、ありませんか?
先日、駅のホームに立っておりましたら、
小学校低学年くらいの子どもたちが「膝」の見せ合いをして盛り上がっておりました。
膝の見せ合いくらいで!?と思ってしまう程の盛り上がりっぷりに
経緯を知らぬ私まで笑ってしまいそうでした。
笑いをこらえていたのですが、
その子どもたちの輪の中から何度も放たれれる「膝小僧」という言葉に
私の言葉センサーがひっかかりました。
小さな子どもたちが発しているからなのか、
とても可愛らしい言葉の響きのように感じられたのです。
膝小僧という言葉は、お洋服から顔を覗かせている膝(膝頭)が人間の顔に見えたり、
坊主頭の小坊主に見えたりすることから、
膝(膝頭)を擬人化した表現という説がありますが、
他にも興味深い説があるのです。
日光山輪王寺に夜叉門と呼ばれる門があります。
夜叉門という名が付けられている通り、四体の夜叉が安置されております。
この夜叉たちは、先祖や偉人などの霊を祭っている霊廟(れいびょう)と呼ばれる建物を守っています。
とてもカラフルな夜叉たちだったので、私は初めて目にした時に、
骨太な戦隊ヒーローのようだと思ってしまいました。
夜叉たちにはそれぞれ名前があるのですが、
今回ご紹介したいのは鮮やかな青が印象的な烏摩勒伽(うまろきゃ)さん、こちらです。
画像出典:大猷院 | 日光山 輪王寺 公式ホームページ ※画像はお借りしています。
実は彼が膝小僧の元になっているという説があるのです。
今度は、彼の画像の「お膝」部分にご注目下さい。
烏摩呂伽(うまろきゃ)さんの膝に小さな象さんが確認できるかと思います。
……そう、小さな象さん、小象が膝に居るので膝小象。
これが時を経て擬人化表現なども交えられながら膝小僧になったのではないかと。
神社仏閣などへ足を運ぶと、ありがたいお話に触れる機会も多いのですが、
えっ?駄洒落なの?
そのような瞬間に出会うことも多々あります。
ご旅行などで歴史に触れる機会がありましたら、
小難しい話なのでは?と身構えずに触れてみると
クスリと笑えるようなエピソードに出会えたりも致します。
こちらは余談ですが、青い夜叉の烏摩呂伽(うまろきゃ)さんの手元をご覧いただくと、
弓矢が確認できるかと思います。
実はこの弓矢が初詣などでいただく破魔矢のルーツなのだそうです。
ふと、子どもの頃は自分の膝のことを膝小僧と呼んでいたけれど、
いつから自分の膝から小僧が消えてしまったのだろうか、と。
人は色々な意味で成長するものなのですね。
そのような事を思った駅のホームでの出来事でした。
関連リンク:日光山 輪王寺 公式ホームページ