幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

大掃除のもとになっている「御煤納め」から現代の師走を覗いてみませんか。

f:id:hiiragi1111:20191209122250j:plain

今日は、先日お話させていただいた事始め、事納めの日ですね。

もともとは12月の中旬頃からお正月の準備をしていたようなのですが、地域によっては本日からお正月準備を少しずつ始めるところもありました。

現代ではお正月の前にクリスマスイベントや忘年会などもありますので、空いた時間に少しずつ取り掛かる方が多いのかもしれませんね。

今回は、この時期に頭の隅に見え隠れしている「大掃除」のもとになった「御煤納め」を覗いてみませんか?

江戸時代に毎年12月13日を「御煤納め」とすることになりました。

これは、12月13日という日が婚礼以外は万事大吉だと言われる吉日だったため、年神様(歳神様)をお迎えするのに適した日だとされたことが理由です。

また、12月13日の「お煤納め」は「正月事始め」とも呼ばれております。

実際に何をするのかと申しますと、現代の大掃除のもとになっているといわれている煤払いや、松迎えといって門松の準備や冬を越すための薪なども準備も少しずつ始めます。

このような風習がありますので、12月は場所によっては門松とクリスマスツリーを一緒に見かけるようなこともあります。

門松を早く出し過ぎているわけではなく、それぞれの日を大切にした結果、現代ならではのチグハグな情景が出来上がってしまったようです。

f:id:hiiragi1111:20191209122343j:plain

お正月は年神様(歳神様)を自宅にお招きする行事ですが、家中をきれいにすればする程、年神様(歳神様)がたくさんの幸せを持って訪ねて来てくれると言われておりました。

更に昔は、お盆のようにご先祖様も帰ってくると考えられておりました。

大掃除は現代にまで引き継がれている風習ですから江戸時代の人々は、それはそれは念入りに大掃除を行ったのでしょうね。

商家では、煤払いが終わると主人を胴上げして祝宴を開いたのだそう。

今で言う仕事納めと忘年会といったところでしょうか。

このように、煤払いも盛大で賑やかなイベントのひとつだったようです。

f:id:hiiragi1111:20191209122518j:plain

現代にあるこの時期の風習と言えばお歳暮もありますね。

地域によって異なりはするものの、12月13日以降に届くように手配されることが多いかと思います。

これは、お歳暮がお正月用のお供えものだったことの名残りです。

煤払いや松迎えを終え、年神様(歳神様)やご先祖様をお迎えする準備ができたであろうタイミングで届けられていたのです。

私がこの事を始めて知った時には、13日には大掃除が完了しているということ前提での贈り物だったのか。

と少々焦りにも似た気持ちが生まれましたが、時代背景が違いますからね。

私と同じように焦りを感じられた方は、深呼吸して落ち着いてくださいませ。

f:id:hiiragi1111:20191209122638j:plain

お正月の準備と言えば女性のお役目というイメージがありますが、本来、お正月の行事を取り仕切るのは、男性(家長)のお役ででした。

大掃除にお正月飾りに、鏡餅や注連縄その他の年神様をお迎えする準備、お供え物、お歳暮、おせち料理、全般です。

これが、時代を経て今では、女性の役目になっているお家が多くなりました。

時代に合うように変化してきたことではありますが、誰か一人にお役目を任せっきりにするのではなく、それぞれができることを少しずつ行って、皆でゆっくりと年末年始を迎えられるといいですね。

f:id:hiiragi1111:20161122153851j:plain

今と昔では時間の流れも世の中の仕組みも異なりますので、同じようにとはいかないけれど、12月中旬までに大掃除などが終わっていれば、確かに年末年始はゆっくりできるのだろうな。

と、今年の大掃除がしっかりと残っている私は少しばかりそのような事も思ってみたりもして。

日本の歳時は季節の流れを意識できるお知らせ機能でもあると思うのです。

女性の皆さん、適度な息抜きも交えつつ、素直に家族の力も借りつつ、師走を軽やかに過ごしてまいりましょうね。

もちろん、現代ならではの日々の暮らしを楽しむことも忘れずに。

男性の皆さん、お忙しいかとは思いますが大切な方へひと言、労いの言葉をかけてあげてくださいませ。

言葉のチカラを侮るなかれ、です。

そのひと言が、きっと大切な方を元気にしますから。

画像をお借りしています:https://jp.pinterest.com/