幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

可愛らしい水仙が持つエピソードは私たちが良く知るあの言葉と繋がっているんです。

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この時季に咲くお花の中に、

小さいけれど寒さに負けずにイキイキと咲いて見せてくれる水仙があります。

今回は、寒い時期にぽっと春を先取りしたように咲く「水仙」が持つエピソードを

画像と共にご紹介したいと思います。

どうして画像と共になのかと申しますと、

人の脳は画像を見るだけでもリラックスした時に出るアルファ波という脳波を出してくれると言われております。

様々なエピソードに触れつつ、

お花や色が持つ天然サプリメントの効果を受け取っていただければと思います。

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さて、今回ご紹介するお花は「水仙」です。

色がめっきりと減るこの時季に咲く白や黄色が鮮やかなお花です。

早春の花と言われることが多いため、

春に咲く花という印象を持たれている方も多いかと思いますが、

水仙は種類が豊富で耐寒性がありますので早いものは11月下旬頃から開花し、

4月、5月頃まで楽しむことができます。

小さくて可愛らしいお花ですが、爽やかさのある甘い香りを放っており、

その香りで自分の居場所を教えてくれることがあります。

嫌味のない甘さゆえ、水仙の香りは天然香料としても人気があり、

香水を作る際に材料としても使われています。

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ただ、注意が必要なお花でもあるのです。

可愛らしい姿の水仙ですが、葉っぱや球根には毒を持っています。

愛でたり触れるだけでは害はありませんが、

口にすると嘔吐や下痢などの症状を引き起こします。

どうして口にする人がいるのかと言いますと、

水仙の葉っぱはニラに、球根は玉ねぎに似ている上に何処でも育つ強さもあるため、

畑などに紛れていると、うっかりニラや玉ねぎとして収穫してしまうことがあるのだとか。

数年前に、このようなニュースがあったことを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

とても強く育てやすいためチャレンジしやすいのですが、

自家菜園などの近くで水仙を育てる場合は注意が必要です。

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水仙の特徴はこのようなところでしょうか。

そして水仙はいくつかのエピソードを持っているお花なのですが、

一番メジャーで私たちにも馴染みやすいものをひとつご紹介いたします。

 

水仙は別名ナルシサス、雪中花とも呼ばれているのですが、

学名でもある「ナルシサス」という名は、

ナルキッソスという名の美少年が登場するギリシャ神話がもとになっております。

このナルキッソスという少年、

それはそれは美しい少年だったようで多くの女性たちからお誘いを受けていたのだそう。

このようなモテ期真っ只中という状況が常だったため、

ナルキッソスは調子にのっていたのでございます。

そして、誰のことも相手にしない、愛さないというスタイルを貫いておりました。

 

調子に乗っていることさえ気にならなくなってしまう程の美少年だったのでしょうね。

そんなナルキッソスにエコーと言う名の妖精が恋をします。

このエコーという妖精、本来はとてもおしゃべりな妖精です。

しかし、あることが原因となり呪いをかけられてしまっていました。

その呪いというのは、相手が発した言葉を同じように繰り返すことしかできない呪いです。

例えば、「今日はいい天気ね」と言われれば「今日はいい天気ね」と。

「私は、あなたが嫌い」と言われれば「私は、あなたが嫌い」としか言えないのです。

 

このような状況なので、エコーは自分の意思で自由に話すことができず、

ナルキッソスと思うようなやり取りができません。

ナルキッソスは事情が分からないため、

そんなエコーのことをつまらない奴だと、ひどい言葉とともに突き放してしまいます。

エコーは、この時のショックで飲まず食わずの末に姿を失ってしまうのです。

 

この様子の一部始終を見ていたある神様は、

ナルキッソスを山の泉に呼び寄せます。

そして、彼に泉を覗き込ませるのです。

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すると、ナルキッソスは、その泉に映った自分自身に恋をして、

その場から一歩も動くことができなくなり、やがてその場所で死んでしまいます。

後に、その場所に水仙が咲いていたことから、

水仙のことをナルシサスと呼ぶようになったようです。

 

更にこのお話がもとになっているのは水仙の花言葉です。

水仙は色によって花言葉が異なるのですが、

色に関わらず「水仙」という花が持つ花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」です。

また、私たちが良く知る「ナルシスト」という言葉の語源も、

この調子に乗りすぎてしまったナルキッソスなのです。

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水仙は香りもよくて可愛らしいお花ですので、

ナルキッソスのエピソードや花言葉などで毛嫌いして欲しくないのですが、

いかがだったでしょうか。

水仙はこのようなお話を持っているお花です。

水仙を目にされた際には、ちらり、今回のお話を思い出していただけましたら幸いです。

画像出典:https://jp.pinterest.com/