もうすぐ「事八日(ことようか)」がやってきます。
12月に2人の神様の引継ぎの様な日なのだとお話をさせていただいたのですが、12月8日と2月8日を「事八日(ことようか)」と言います。
「事(こと)」という文字には祭りごとを表す意味があり、「事八日(ことようか)」という日は、事(こと)を始めたり、事(こと)を納めたりする節目の日で、「ことのかみ(年神様や五穀豊穣を司る神様)」という神様をお祭りしてきました。
2月8日の「事八日(ことようか)」は、田んぼの神様、五穀豊穣の神様をお迎えする「事始め」の日。
現代で例えるならば、年が明けてからのこれまでは、2017年のウォーミングアップ。
まだまだ寒さの残る日々ではありますが、暦の上では節分を迎えて鬼や邪気を払い、立春となり春をお迎えしました。
そして、2月8日の事始めを節目として、私たちの2017年が本格的に始まるといったイメージかと思います。
このタイミングで、今年の目標や夢や希望を再確認してみるのも良いのではないでしょうか。
そして、今回のタイトルにも登場している「お事汁(おことじる)」。
これは、事八日の日にいただく行事食です。
どのような食べ物なのかといますと、大地の恵みで育った農作物をたっぷり使った具沢山のお味噌汁です。
元々は、「お事汁(おことじる)」は「六質汁(むしつじる)」という別名を持っていたこともあり、お芋、にんじん、ごぼう、大根、こんにゃく、小豆の6種類の具を入れたお味噌汁でした。
ですが、この6種類に拘る必要はありません。
もともと田んぼの神様、五穀豊穣の神様をお迎えする日なので、冷蔵庫の中にある大地の恵みで育ったお野菜を使ってお味噌汁を作るだけです。
「お事汁(おことじる)」は、その年の豊作や無病息災を祈願することが始まりですが、豊作や無病息災に加えて本格的に始まる今年にかける思いも、美味しいお野菜と一緒に噛みしめてみてはいかがでしょうか。
同時にお野菜たっぷりの「お事汁(おことじる)」で体内デトックスもできるというオマケつきです。
自分の視点で季節の歳時に乗ってみるのも暮らしをちょっぴり豊かにする術のひとつかもしれません。
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