ある日の食事会の席で、
「しおれたレタスに瑞々しさを取り戻すにはどうしたらいいと思う?」という質問が投げかけられた。
わざわざ投げかけるくらいだから「冷水に浸す」といった
ありきたりな答えではないのだろうと思った。
答えに困っていると、
50度くらいの熱湯に浸しているとパリッパリのレタスになるのだと知人は言った。
「そんなこと、あります?レタスをフライパンに入れたら、
あっという間にしんなりとしたお姿になってしまいますよ。
あ、私はしんなりとしたレタスも好きですけれど。」と返すと、
この仕組みは私たちの身体の細胞にも応用できるため美肌や健康作りの参考になると言うのだ。
今回はバスタイムを使って美容と健康を細胞レベルから整えてしまおう、というお話です。
お時間がありましたら、お付き合いくださいませ。
|ヒートショックプロテインってなにかしら?
本日のタイトルにもさせていただいたヒートショックプロテインというのは、
体内にあるたんぱく質の名前で、
これを増やすと美容と健康を細胞レベルから元気にすることができると言われています。
と言いますのも、ヒートショックプロテインは、
傷んだ細胞や弱った細胞を修復したり、免疫細胞の働きを強くしたり、
乳酸の発生を遅らせることを得意分野としています。
|具体的には、どのような効果があるのかしら?
ヒートショックプロテインには、
免疫細胞であるナチュラルキラー細胞を活性化する働きがあるのだそう。
ナチュラルキラー細胞という細胞は、病気やガンをやっつけてくれる細胞ですので、
健康の底上げには欠かせません。
ヒートショックプロテインが増えるという事は免疫力が上がることですので、
風邪をひかなくなったり、風邪や怪我の治りが早くなったり、
代謝が良くなり痩せやすくなるといった具合に体が機能し始めます。
また、ヒートショックプロテインが増えると、紫外線によるダメージを抑えたり、
ダメージを受けた皮膚修復させたりするため、お肌を健やかに保つことができますし、
乳酸の発生を遅らせることも得意だということは、疲れにくい体を作ることにも繋がります。
美肌や健康を分けて考えるのではなく、
両方同時に底上げするには細胞が健康であることが一番、という視点で見ると、
ヒートショックプロテインを増やしておきたくなりませんか。
|どうやってヒートショックプロテインを増やすかしら?
冒頭のレタスの話を思い出してみてください。
私たちもレタスの様にお風呂で体を温めることで
ヒートショックプロテインを増やすことができるのだそう。
増えたヒートショックプロテインは体の中で1週間ほど働き続けてくれるようなので、
週に1回~2回、丁寧に入浴してみると良いようです。
【1】脱水症状等を防ぐために、入浴前に常温のお水を200mlほど飲んでから入浴します。
【2】40度のお湯加減であれば20分、41度のお湯加減なら15分ほど浸かり、体を芯から温めます。※体に過度な負担がかからないように5分、10分辺りから始めることをおすすめされる方もいらっしゃるようですので、あまり時間に拘らず、心地よく体を温めてみましょう。
【3】お風呂上りも脱水症状等を防ぐために常温のお水を200mlほど飲み、湯冷めしないように気を付けて過ごします。
幸せのレシピ集内で体温についてのお話をさせていただくときには注意事項として、
普段から平熱が低い方は自分の体温を基準に判断していただくことを書き添えております。
今回のヒートショックプロテインを増やす入浴法に関しても同じことが言えるかと思います。
私もこの入浴法を実践することがありますが、
私は平熱と血圧がかなり低い体質でのぼせ易いため、
お湯の温度は一般的な基準よりも-1度を、時間も10分~15分を目安にしております。
その代わり、毎日気持ちしっかり温まるように意識をしています。
血圧が高い方、低い方も体に大きな負担をかけすぎてしまったのでは本末転倒ですので、
仕組みが理解できたら、ご自分の体の声を聞きつつ、
頑張り過ぎずに調整やアレンジを加えつつ、生活に取り入れてみてくださいませ。
一番大切なのは、体を冷やさないこと、冷えない体をつくること、です。
あなたと、あなたの大切な方々の健やかな日々をつくるきっかけにしていただけましたら幸いです。
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