梅雨入りしますとほんの少しだけ、普段よりも様々な所に目配り、気配り、心配りが必要になるものですね。
お洗濯物は乾くのかしら?干したまま外出しても大丈夫かしら?傘は必要かしら?着ていくお洋服は?靴は?
今朝もそのようなことを考えたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そして、そこでの判断材料と言えば、
朝やお出かけ前、お出かけ中の「降水確率チェック」もそのひとつだと思うのです。
いつの出来事だったのかまでは覚えていないのですが、
この降水確率に関して友人たちと語り合ったことがありました。
「降水確率が0%でなければ必ず雨が降るものだと思っていた。」というような勘違いエピソードに始まり、
「降水確率100%であれば、横殴りの雨が降り、降水確率10%であれば、わりと優しい雨が降る。
だから、降水確率10%であれば濡れても大丈夫だから傘は持っていない。」というような感覚重視のものや
「東京都の降水確率が100%であれば、東京都全域に必ず雨が降る。」という、
神のお告げか何かだろうかと思うようなことを想像していた人もおりまして、
各々が過去に思い込んでいた間違いを披露し合い盛り上がったのです。
出てくる勘違いエピソードの数々をよく見てみると、どれも、何をどのようにすれば、そのような予測が立つのだろう。
というような曖昧なものばかりだったため、その曖昧な部分を突っ込み合うことが楽しかった記憶として
今でも私の頭の片隅に残っています。
さて、「降水確率」とはどのようなものなのか、改めて確認しておきましょうか。
まず、降水確率の前に必要となる降水量の計算方法ですが、
降水量というのは、降った雨が何処へも流れていかずに溜まったと仮定して出されており、
予報区内で、観測時刻までの一定の時間(10分間、1時間など)内に降った雨の量(降水量)で計算します。
私たちは全体の雨量を目で確認することはできませんので、
ニュースなどで「1時間で100mmの降水量」と見聞きした場合、
1時間で水深10cm、成人女性の踝より少し上まで浸かるくらいの雨量だと分かり、
状況をよりリアルに把握できるという仕組みです。
アメダスは観測時刻の1時間前から雨量を計測しているようなのですが、
ゲリラ豪雨などのニュースですと
「10分で100mmの降水量」という表現も見聞きすることがあるかと思います。
同じ水深であってもゲリラ豪雨は10分間での出来事ですので、
いかに短時間内に激しい雨が降ったか、普段の雨との違いを知ることが出来ます。
このような降水量の測り方をもとに、降水確率を出していくのですが、
雨の降り方もその時々で異なりますので、
降水確率というのは、予報区内で、観測時刻までの一定の時間(10分間、1時間など)内に
降水量にして1mm以上の雨(または、雪)が降る確率(%)の平均値です。
この平均値は、0%、10%、20%、…、100%というように、10%刻みで表現し、
この間の数値は四捨五入するという決まりがあります。
例えば、天気予報で降水確率60%と発表された場合、
60%という予報が100回発表されたとき、
その内の60回は対象時間内に1mm以上の降水があったけれど、
残り40回では1mm以上の降水がなかったということを意味しています。
降水確率、正しく認識できていましたでしょうか。
わたくしも今回、皆さんと一緒にセルフチェックして感じたのですけれど、
降水確率を出していただいたとしても、
それを元に傘を持って行くか否か等の判断は、なかなか難しいものだなと。
出来るだけ予報が当たるようにとご尽力くださっている方々に感謝です。
そして、「天気予報がはずれたから荷物(傘)が重い、邪魔」だなどと、
簡単には言えないなと感じたところでございます。
晴れた日には晴れた日の楽しみが、雨の日には雨の日の楽しみや味わいがあるものです。
恵みの雨降る梅雨の時季も、心はカラッと晴れやかに楽しんでまいりましょうね。
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