幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

お箸置きの誕生秘話が呼ぶ謎。

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あまり増やさないように気を付けているものの中に、「お箸置き」がある。

我が家では、毎日使うアイテムで、季節やお料理、

その日の気分やお客様の年齢などによっても使い分けるため、たくさんあっても困りはしない。

だけれども、食事の回数は、どんなに多くても1日3回。

気軽に、「たくさんあっても良し」としてしまうと宝の持ち腐れになってしまうため、

出来るだけ衝動買いをしないようにしているものだ。

私の心内を知ってか知らでか、心ときめくお箸置きの多いこと。

先日も素敵なお箸置きを前に動けずにいた。

 

お箸を使う国は多々あれど、お箸のみで食事を完結させることができたり、

お箸置きが文化として存在しているのは、とても稀で日本だけだと聞きます。

誰が、どのような理由で「お箸置き」を日本に広めたのか。

その人物は現在、

本当は実在していない人物なのでは?という視点からの研究がすすめられている

聖徳太子だと言われております。

彼の存在の真意はさておき、どうして彼は日本で「お箸置き」を使うことを広めたのか。

今回は、そのようなお話を少し。

 

実は日本人、もともとは、お箸などの道具を使わない手掴みスタイルで食事をしていたのだそう。

聖徳太子が登場する前に、

お箸のような使い方をする、今で言うトングのような道具があったそうなのですけれど、

それは祭典などでのみ使用されるもので、

日々の人々の暮らしの中で使われるようなものではなかったと聞きます。

 

手掴みスタイルに不自由を感じることなく生活していた日本人でしたが、

聖徳太子は、中国に遣隋使を送り、

中国には「お箸」というものを使う食文化があることを知って衝撃を受けます。

そして、その衝撃は次第に危機感へと変わっていったのです。

もし、中国に「日本人は手掴みスタイルで食事をする」という実態を知られたならば、

日本は品が無い野蛮な国だと見下されてしまうのではないか、と思ったという説があります。

また、中国からの来客と共に日本人が食事をする際、

同じようにお箸を使って食事をした方が良いのではないだろうかと思ったという説も。

様々な説が残っているのですが、共通しているのは、

聖徳太子が早急に日本にも「お箸スタイル」での食事を広めなくてはと感じたことが垣間見えること。

きっと、迅速にお箸スタイルを広めたのでしょう。

次第に、多くの人や地域に現在のスタイルが定着したようです。

 

これに伴い、それまではトングのようなもので神様に捧げていた食べ物ですが、

お箸を使って盛り付けて捧げるようになります。

神様への捧げものを盛り付けるお箸ですから細心の注意を払っていたのでしょうね。

使っている最中のお箸そのものも、清潔に保たなくてはという気持ちが働き、

お箸の先端を汚さないように「お箸置き」が作られ、使われ始めたのだそう。

 

時代の変化と共に庶民の間でも、

口に含んだお箸をテーブルに直置きするのは、衛生的によろしくないし、

お箸をお茶碗やお皿に乗せる「渡し箸」はお作法にも反する、

といった様々な理由や目的が重なり、「お箸置き」が根付いたと言われております。

 

ただ、聖徳太子が実在しなかったのなら、いったい誰が!?と思いませんか。

そして誰が聖徳太子の名を騙ったのか。

最近、お箸置きの誘惑に遭うと、この謎解きをひとり想像して誘惑回避している柊希です。

お箸置きを使う機会がありましたら、

聖徳太子のお話をチラリと思い出していただけましたら幸いです。

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