久しぶりにコンタクトをとった友人と、
各々が最近夢中になっていることや、気になっていることなどを話した。
ライフスタイルや趣味嗜好が同じ場合はベースを共有できている上で、
互いの感性の違いから、その世界を更に多面的かつ深く知ることができることが面白い。
この友人とはベースを共有するどころか、趣味嗜好が驚くほど異なっている。
一見、会話すら成り立たないのではないかと思うこともあるのだけれど、
唯一の共通点と言えば、とりあえず知ってみようかな、とりあえず覗いてみようかな、
という性質的なものだろうか。
ひと通り知ってみて、「やっぱり私は興味ないや」と言い合うこともあるのだけれど、
それをお互いに残念だとも悲しいとも感じることはなく、
相手や相手の趣味嗜好を否定することもなく、
「そうだよね」、「何となく知ることができた、ありがとう。興味はないけれど。」と笑いあえる仲。
これはこれっで、とてもありがたい関係だと思っている。
興味はない、もう触れることもないだろうと思ったことも、
月日が経ち、思わぬタイミングで役に立ったり、繋がったりすることがあるものだから、
世の中は不思議で面白くて無限に広がりゆくものなのだろうと、何となく思っている。
少々、ワタクシのお喋りが過ぎてしまったけれど、
その日、友人が話してくれた夢中になっているものは「コシャリ」というものだった。
初めて耳にしたそれが、一体何なのか。
予測すらできなかった私は、「コシャリって何?誰?どこ?……。」と
思い浮かぶだけのクエスチョンを投げかけた。
コシャリという言葉には、エジプトで「混ぜ合わす」という意味があり、
コシャリは、エジプトの国民食であり、ファーストフードでもあるメニューだという。
そのメニューは、お米、パスタ、ひよこ豆やレンズ豆といった数種類の豆の上に、
トマトソース、フライドオニオンが乗っており、
お好みでガーリックチップや、ガーリック酢、チリソースやレモン果汁などをかけ、
全てを混ぜ合わせて食べる一品だ。
もとは、冷蔵庫の中に残りやすい食材を
美味しく食べ切るためのメニューとして誕生した簡単メニューらしいのだけれど、
いつの間にか各家庭の味があったり、各店の味があったりと、エジプトで定着したのだそう。
友人にとってコシャリは、学生の頃にエジプトで食べた思い出の味で、
最近は現地の味に近いものが、
日本でも食べられるようになってきていたらしいのだけれども、
数か月前に、お気に入りのコシャリを見つけたとかで夢中なのだという。
コシャリレシピも見かけるようになっておりますし、
飲食店でも目にする味になるのかもしれないコシャリ。
目にされました際には、「あぁ、あれね」と思い出していただけましたら幸いです。
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