幸せのレシピ集では「お作法」のお話をさせていただくこともありますが、
今回はマナーフィッシュのお話を少し、と思っております。
「人前で骨付きのお魚を食べるのは少しばかり緊張する」、
という声を耳にすることがありますが、
お魚の食べ方に限ったことではなく、オフィシャルなシーンでは何かと気になるものです。
また、良くも悪くも普段の立ち居振る舞いが出てしまうことを分かっている大人は、
何かと気になってしまうのではないかと思います。
今は骨を予め取り除いたお魚があったり、
お魚料理を食べる機会が減っているご家庭も多く、
骨が付いているお魚の食べ方が分からない、と言う子どもたちもいるといいます。
便利なものを使うことも、楽をすることも悪いことでもダメなことでもないので、
骨が付いていないお魚を選ぶこともアリですが、
そればかりになってしまうと、
出来るようになる楽しみがひとつ減ってしまって勿体ないような気も致します。
教育現場に携わっている知人と、このような食育、知育に関する話をしていると、
今は「マナーフィッシュ」という、
お魚の正しい食べ方を学ぶことが出来るパズルがあると言うのです。
ご存知の方もいらっしゃるかとは思うのですが、
アイアップという会社から出された知育玩具のひとつで、
発案者が女性ということも関係しているのか、
とても細やかな配慮が組み込まれた立体パズルです。
お魚の身をお箸を使って切り離し、シートの所定の位置に置いていくのですが、
食べる時の正しい順番でなければ、立体パズルが外れないため、
ゲーム感覚でお魚の食べる順番や、お箸使いを学ぶことができます。
お箸が使えない年齢の子は、
まずは手を使って食べる順番だけを覚えるだけでも十分だと思うのです。
また、作法書というものが同梱してあるようなのですが、
遊び方だけではなく、マナー違反とされているお箸の使い方を、
お魚の気持ちになって習得していくような仕組みもよく考えられています。
更に、この立体パズルは、お皿もついており、
パズルで遊ぶ為にお皿の上にお魚を盛り付けるのですが、
日本料理の盛り付けのマナーである、
お魚の頭の向きは左で、お魚のお腹を手前にするということや
盛り付けマナーのもとになっている左上位を、自然と身に付けられるようになっています。
実物で練習すればいいと感じる方もいらっしゃるかとは思うのですが、
楽しみながら学べる環境があること、
楽しく学んだことを試すことができる食卓があることも
素敵なことであり、幸せなことだと感じたマナーフィッシュでした。
マナーフィッシュを見かけた際には、
「あーあれだ」と思い出していただけましたら幸いです。
関連リンク&一部、画像もお借りしています。
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