幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

ローズマリーの香りに好き嫌いが生まれるカラクリを覗いてみませんか?

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ローズマリーと聞けば眉間に深いシワを寄せる友人がいる。

一緒に食事をしていて、運ばれてきた私のお料理にローズマリーを見つけると、店員の存在そっちのけで険しい表情をするものだから、私は内心ハラハラしつつも、いつもと変わらぬ友人の、愛らしい自由奔放さに笑みを浮かべてしまう。

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ローズマリーは、地中海沿岸が原産地の植物で、ラテン語では「海のしずく」を意味を持っている。

そして、この名は、「聖母マリアの薔薇(ローズ・オブ・マリア)」から来ている。

ローズマリーにはアンチエイジングや痴呆症予防、その他、数多くの魅力的な効能があると言われていることから、別名、若返りのハーブとも呼ばれている。

そのことを伝えるエピソードして、このようなものがある。

正確な時代は忘れてしまったけれど、70代だった当時のハンガリー王妃が、ローズマリーウォーターを使用したところ、みるみるうちに若返り、20代のポーランド王子にプロポーズされたという話。

魔女が作る秘薬のような、おとぎ話のような世界を想像してしまうけれど、当時の王妃には、年齢を感じさせない、若々さに負けないくらいの内面も備わっていたのだろうと思う。

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実際に、ローズマリーは、とても魅力的なハーブではあるのだけれど、好き嫌いが分かれることも多い。

私は、例え相手がアロマ好きだと分かっていても、ローズマリーの細かな好みを知らないうちは、ローズマリーの香りものを贈り物には選ばないことにしている。

それは、アロマオイルやハーブ好きである私自身にも好きなローズマリーと苦手なローズマリーの香りがあるからだ。

今回は、ローズマリーと聞くだけで、私の友人のように眉間にシワをよせてしまう方に、ローズマリーの好き嫌いが生まれるカラクリをご紹介させていただこうかと思っております。

好き嫌いを問わず、ローズマリーやハーブの世界を覗き見してみたい方は、お好きなお飲み物片手に、のんびり、ゆったり、お付き合いくださいませ。

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もし、ローズマリーと記されたアロマオイルを香ってみたときに、「うわっ、苦手」と感じた方は原産国や生産国、更にローズマリーの名以外に、シネオール、カンファ―、ベルベノンといった成分名が記されていないか、確認してみてください。

アロマオイルは、植物から取れるものですので、同じ植物でも、育った環境の様々な条件によって、植物に含まれる成分の割合が変わり、それが、味や香りに変化を及ぼします。

今回の主役、ローズマリーは、大きく分けますと3種類に分類されます。

これが、先程触れましたシネオール、カンファ―、ベルベノンです。

丁寧なブランドであれば、ラベルには、原産国や生産国の他に、この表記があります。

これは、オイルの中に含まれている成分の中で特に多く含まれる成分のこと。

もちろん、ローズマリーという同じ植物ですので含まれる成分は同じなのですが、育った環境によって、ある成分だけが味や香りに違いが出てしまうくらい多く含まれています。

簡単に言うと、ローズマリーの個性のようなものであって、可愛らしさのひとつでもあります。

この個性が、ローズマリーの香りの好き嫌いが分かれるカラクリです。

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簡単ではありますが、それぞれの個性をご紹介しますと、ローズマリー・シネオールは、殺菌が得意ですので、アロマスプレーにしてルームフレグランスとして香りを楽しみながら、お部屋の殺菌や水回りなどの消臭剤としても使う場合に適していることが多いです。

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ローズマリー・カンファーは、スペインで収穫されることが多く、認知症予防や鎮痛などにも期待できると言われています。

ただ、3種類の中で一番香りが強く、薬草や昔ながらのクローゼットの防虫剤のような香りがします。

樟脳(しょうのう)と言った方が香りをイメージしやすいかもしれませんね。

良く言えばスッキリとしたシャープな香りです。

ローズマリーの香りが嫌い、苦手という方は、カンファ―が多いスペインのローズマリーに出会う機会が多いのかもしれません。

とても魅力的なアロマオイルなのですが、実は私もこのカンファ―は少々苦手です。

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ローズマリー・ベルベノンは、フランスで収穫されることが多いローズマリーなのですが、カンファ―が最も少ない種類ですので、香りがとてもまろやかで優しく、ほんのりとした甘さを感じる、フローラル系の香りです。

3種類の中では一番柔らかい香りで、刺激も少なく、アンチエイジング効果も期待できるということで、スキンケア商品に使われることが多い気が致します。

私は、このベルベノンを好んで使用しています。

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ローズマリーの香りのカラクリを掴んでいただけましたでしょうか。

もちろん、アロマオイルを取り扱っているブランドの香りの傾向もありますが、まずは、3種類の中から好みに近いローズマリーを知って、産地による香りの違いなどからも香りを比較してみますと、自分好みの香りと出会うことができるかもしれません。

自分好みのお酒などを探すように、様々な土地のラベンダーの香りを楽しみながら、気長に素敵な出会いの瞬間を待つのもアロマオイルの醍醐味ではないでしょうか。

苦手なものに出会った時、「あー、これが、○○の個性なんだな」と思うことができたなら、自分の気持ちの中に生まれたザワツキも、ほんの少し、和らぐような気が致します。

本日も、最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございます。

ありったけの感謝の気持ちを込めまして……。

※ローズマリーは刺激の強いアロマオイルですので、薄めずにに使用しますと肌荒れを起こすことがあります。妊娠の可能性がある方や授乳中の方、乳幼児や高血圧の方も注意が必要なオイルです。お取り扱いには、ご注意くださいませ。

画像出典:https://jp.pinterest.com/