9月25日は10円カレーの日。
これは、東京の日比谷公園内にあるレストラン「松本楼」の再建を記念して制定されたもの。
日比谷松本楼は、明治36年に日本で初めての洋式公園として誕生した日比谷公園と
時を同じくしてオープンした、今年で創業114周年を迎えた洋風レストランだ。
当時の人々の間では、松本楼でカレーを食べてコーヒーを飲むことが流行ったのだそう。
そして、若き詩人や美術家たち、夏目漱石や高村光太郎をはじめとする
多くの文人の憩いの場所となり、彼らの作品の舞台としても登場する場所だ。
日比谷公園内という立地柄、森のレストランと呼ばれることもあり、
緑豊かな空間で、ほっと一息つくことが出来る素敵なレストランだ。
もう随分と月日が経ってしまったけれど、この近くで働いていたことがあり、
私も、当時お世話になっていた先輩方に連れられて1度だけ、
日比谷松本楼の10円カレーをいただいたことがある。
丁寧に作られた甘めの、上品なカレーだった。
初めて食べたにも関わらず、どこか懐かしくもあり不思議な気分になったことを今でも覚えている。
もちろん、とても美味しかったのだけれども、
美味しいという表現も、味の細やかな描写をすることも、
何だかとても野暮なことの様に思えてしまうくらい、さり気なくて温かくて奥深い味がした。
この歴史ある日比谷松本楼が、どうして10円カレーの日を設けているのか。
日比谷松本楼は、政治に絡んだ場としても使用されることが多く、
1971年に起きた暴動によって投げられた火炎瓶で全焼。
しかし、再建を願う全国の人々に支えられて1973年9月25日に再オープンした。
この時に日比谷松本楼が感謝の気持ちを込めて振舞った10円カレーが、今も続いている。
現在は、「10円カレーチャリティ」というイベントとして知られており、
45回目となる今年は、9月25日(月)11:00amスタートで、
当日は、先着1500名限定でカレーが振舞われる。
カレーのお代は寄付金として募金箱に入れるのだけれども、
10円でも、それ以上でも良く、売り上げの全てに日比谷松本楼からの寄付金を加えて、
ユニセフへ寄付するのだそう。※気になられた方は下記リンクから詳細をご確認下さいませ。
どのような事も長く続けるということは、とても大変なこと。
わたくし、ここしばらく、10円カレーのことは忘れていたのだけれど、
いただいたきっかけに、自分の想いを込めて、
私は私で、身近な大切な人にありがとうの気持ちを届けようと思う。
カレーをいただいた気分でコンビニで募金するのもいいかな。
でも、その前に。
ここに足を運んで下さっている皆さん、いつもありがとうございます。
今日は、ありがとうの気持ちから始まった温かく力強い想いが、笑顔と共に広がる日。
皆さんも日頃のありがとうの気持ちを、繋げてみませんか。
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