雑貨店を覗いたら、空間がクリスマスオーナメントでキラキラと華やいでいた。
可愛い!素敵!きれい!おしゃれ!面白い!これはちょっと無いな……と、
自由気ままに感じたことを心の中で解き放った。
一生お付き合いできるくらい気に入るクリスマスツリーと出会った時は迷わず買おう。
そう心に決めているのだけれど、想いが強すぎるのか、こだわりが強すぎるのか、
そう思えるようなクリスマスツリーに、なかなか出会えずにいる。
その分と言ったら変なのだけれども、
我が家は観葉植物たちが逞しく育ってくれていることもあり、
シーズンに入ると観葉植物にオーナメントをぶら下げ、クリスマスツリーに変身させている。
私にとって、これはこれで楽しいものがあり、
ひょっとしたら、クリスマスの時だけひっぱり出すようなクリスマスツリーは、
我が家に必要ないのではないかしらと思い始めたこの頃だ。
店頭に並んでいる華やかなオーナメントに心を豊かにしてもらいながら、
今年もひと箱、観葉植物が耐えられるであろう重さの、シンプルでシックなオーナメントを買った。
そして、クリスマスツリーを買う気なんて既に無くなっているじゃないか、と今の自分にハッとした。
はじめは、そこに確かな思いがあり、希望があったはずなのだけれども、
それが、いつの間にか思い込みという形に姿を変えていて、
更には、そうしなければいけないと自分に言い聞かせていたようだ。
一生お付き合いできるくらい気に入るクリスマスツリーを見つけて買いたい、ではなく、
そのようなツリーを買わなくてはいけない、と。
「なーんだ、観葉植物をクリスマスツリーにするようになった時から、
間に合わせ、あり合わせのツリーではなく、
既に我が家のクリスマスツリーは出来上がっていたんだ。」
煌びやかなオーナメント売り場で肩の力が抜けたような、腑に落ちたような、とても清々しい気持ちになった。
強い思いは、時々チェック、時々メンテナンスしてみると思わぬ発見があるようだ。
さて、少しずつ観葉植物をデコレートしようかしら。