ヒートテックを筆頭に防寒インナーが充実しだした昨今、
その類のインナーを着ると肌が痒くなるという声を時々耳にするようになった気がします。
私は子どもの肌が弱いため、
化粧品だけでなく肌に合わない繊維があることを実体験として知っているので
このような症状が出ることに、ある意味、慣れており、自分にあった対処法も出来上がっています。
ただ、このようなことを感じることが無かった、
所謂、肌が強いと言われる方々にこのような症状が出ると対処に戸惑うようなのです。
そこで今回は、接触皮膚炎と呼ばれるものの中から、
衣類によって皮膚が炎症を起こす通称“衣類かぶれ”“布かぶれ”のお話を少し、と思っております。
防寒対策インナーには化学繊維が使用されていますので、
化学繊維に対してアレルギー症状が出る方もいらっしゃいます。
肌が弱かったり、敏感であったり、アトピー性皮膚炎の方は、防寒インナーは温かいけれど痒くなると感じている方も多いかと思います。
その症状の現れ方によってはキッパリと着用を諦めて、
自分の肌にあった素材のインナーにシフトする方が良いのですが、
防寒インナーに関しては肌が強い方も痒みを感じることがあります。
これは、防寒インナーの中には私たちの体内の水分や汗などを吸収することで繊維が熱を帯び、温かさを感じる仕掛けが施されています。
この仕掛けが働く度に私たちの体内にある水分が使われますので、お肌が少しずつ乾燥肌に傾きます。
冬はただでさえ乾燥しますので、肌が強い方も乾燥しますし、肌が弱い方は乾燥しがちかと思いますが、更に乾燥が進みます。
そこへ、インナーの化学繊維が接触し、肌へ刺激を与え続けますので、
肌が耐えられなくなったとき、肌水分が減少したときに、痒みや赤みなどの症状が出ます。
対策としてできることは、体の保湿をすること。
その対処法は様々ですが、水分補給をしたり、ボディークリームを塗ったり、
入浴時に使う石鹸、ボディーソープ、入浴剤を保湿力の高いものに変える、
ボディータオルを肌に優しいものに変える、
湯船のお湯の温度を熱くしすぎないなど、
自分にできる保湿を意識することで、防寒インナーによる痒みを防ぐことができます。
そして、意外に見落としがちなのは、腸内環境です。
このような皮膚炎、アレルギー症状が出やすい方や、出るときというのは、
私もそうなのですが、体内環境が揺らいでいることが多いものです。
食生活や疲労を見直しつつ、
腸内環境を整える食事や場合によってはサプリメントに頼ってみてもよいかと思います。
私は、冒頭でお話したような体質なのですが、
症状が特に強く出るときというのは、腸内環境が揺らいでいる自覚があり、
取り切れていない疲れを感じているときです。
この様な時には短期間で状態を整えたいので、
腸内環境を整えるサプリメントとビタミン補給を1週間ほど徹底して正常に戻します。
この間は、睡眠も意識してしっかりと取ります。
このような対策が面倒だという方は、
邪道ではありますが防寒インナーを2、3度ほど洗ってしまうというのも一つの手です。
お洗濯の度に生地は劣化しますので機能も少しずつ衰えますが、
体内から取られる水分量が若干減ることで肌の乾燥が抑えられることもあります。
衣類かぶれ、布かぶれの対策方法は複数あります。
また、肌が強いのか、弱いのか、アレルギーがあるか、アレルギーなしか、
によっても少しずつ異なるため、最も適した対策法は十人十色です。
ただ、このような基本的な対処法を試すことで、
自分に起きている痒みやかぶれの原因に見当がつくのではないかと思います。
便利なものにも長所や短所がありますので知識ボックスの中から
色々と取り出して自分が心地よくいられるようにカスタマイズしてみてはいかがでしょうか。
あれ?と思ったとき、何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。