幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

「完食」と言う言葉、使いますか?

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まだ日差しが厳しかった頃、知人がこのようなことを言った。

完食という言葉、どう思います?と。

どう思います?と聞かれても、どの視点から答えたら良いのやら……と、

言葉に詰まっていると、「私はあの言葉、あまり好きじゃない」と仰った。

皆さんは「完食」という言葉を使いますか?

お子さんに対しても使いますか?

今回は、「完食」という言葉のお話を少しと思っております。

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「完食」という言葉は、食べ物を残さず全て食べたことを表す言葉です。

業界によっては専門用語として使われていたこともあるのかもしれませんが、

一般には、「大食い」や「早食い」を扱うテレビ番組の中で使われたことがキッカケとなって、

世の中に広がったと言われており、

気が付けば、市民権を得たと言っても過言ではないほどまでに成長した言葉です。

 

食べ物を残さずに全部食べたことを表す「完食」ですが、

全部残さずに食べられるくらい美味しいという意味でも使われることもあるかと思います。

ただ、この言葉に対する印象はピンキリです。

大食いや早食いで使われる「完食」は、

「よくぞ食べきった!すごい!」と賞賛するようなニュアンスも感じられます。

その意味合いを無意識に感じとっている私たちは日常の中で、

「完食したよ」「すごいね」「よく食べられたね」というやり取りを交わすことも少なくはないように思います。

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キャッチーな印象を与えていた言葉が世の中に浸透しきったとき、

ふと奇妙さを解き放つことがあります。

食べ物を粗末にしないという点からみれば、

残さず、余さずいただくということは基本であるのだけれど、

残さず、余さずいただくことで褒められる構図が出来上がっていることも、

もうひとつの現実だったりします。

何気ない日常のひとコマなのだけれど、

小さなお子さんが「完食したよー」と得意げに言う場面を目にしたときに、

妙に気持ちがざわつくのは、きっとそこに、

ほんの少しの奇妙さが混じっているからなのではないかと思うのです。

私も日常の中で「完食」という言葉を使っていることがあるのだけれど、

もう少しだけ、意識してみてもいい言葉のかもしれない、そう感じた知人との会話でした。

と同時に、子育てや教育に携わっている方々は、

目まぐるしく変わっていく時代と、慌ただしい日常と、変わらぬもの、

知らない者たちの道しるべになる責任、

といった様々な視点の板挟みになることも多く、気苦労も多いことだろうなと。

世の中に在るものごと全てが白黒ハッキリしているわけではなく、

グレーゾーンもある状況下では尚更のこと。

「完食」という言葉、あなたはどう感じていますか。

何かしら感じられたことがあったなら幸いです。

画像出典:http://www.sunday-suppers.com/

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