幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

チョコミントとヒトの脳。

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出先で立ち寄ったアイスクリーム屋さんのショーケースをのぞき込むと、

美味しそうなアイスクリームが勢揃いしていた。

心揺さぶられるものが多い中、その日は、どういう訳だか、普段はほとんど口にすることはないチョコミントの爽やかなグリーンカラーに釘付けになった。

チョコミントのアイスクリームを前回口にしたのは、いつだったのだろうかと、

記憶を辿ろうとするも、その片鱗にさえ触れることが出来ず、

怖いもの見たさにも近い感覚で、それを注文した。

一緒にいた友人に「どうしてソレ?」と、よくある質問を受けながらテーブル席に着いた。

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ミントの香りや味は苦手ではないけれど、

アイスクリームのチョコミント味に限っては受け付けないという方が割と多いように思う。

歯磨きペーストを食べているような気分になるという方や、

そもそもチョコレートとミントの組み合わせが苦手だという方など、好き嫌いが大きく分かれる味のひとつというイメージがある。

それでも、世の中から姿を消さないところを見ると、好き嫌いの攻防戦は、五分五分といったところなのではないだろうか。

私は大好きという訳ではないのだけれど、その味を楽しめないということも無いため、

毛嫌いはしていないものの、自分から手を伸ばす機会が多くないところを見ると、

世の中のイメージに若干影響されている部類なのだと思う。

いつだったか、食事会の席のデザートに添えられていたチョコミントのアイスクリームをめぐって、

どうして好き嫌いが分かれる一品なのか、という話題が出た。

すると、その中の一人が脳に繰り返し植え付けられた「ミント=お口ケアアイテム」というイメージによるものだろうと言った。

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なんでも、古代エジプト人は世界各国に先駆けて歯磨き粉なるものを使っており、

その歯磨き粉の香料には、お香やアロマオイルなどでお馴染みのフランキンセンスやミントが使われていたのだそう。

このミントを使ったエジプトの歯磨き粉や、その製法が世界中に広まったのか、

日本にも江戸時代辺りに歯磨き粉が外国から伝わってきたという。

そして、日本でも歯磨き粉を国内で製造し始め、

香料には、和製ミントと言われている薄荷(はっか)を使うようになった。

きっと、薄荷(はっか)特有の、スーッとする清涼感、爽快感がお口ケアに合っていたのだろう。

薄荷(はっか)は、その後も、お口ケアアイテムの香り付けに欠かせないものとなり、

今でも歯磨きペーストやマウスウォッシュ、ガムなどの口臭ケアアイテムに使われている。

これだけ長い年月、お口ケアの香りとして親しんでいれば、

ミントの香り=口内アイテムというイメージが脳に定着し、

脳が、ミントは食べるものではないと判断し、私たちが苦手意識を感じても不思議ではないように思う。

アイスクリームのチョコミント味に限らず、ミントティーを苦手だという方も似たような脳内イメージなのではないだろうか。

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久しぶりにチョコミントを選んでみた私に「どうしてソレ?」と言った友人と改めて、そのような話を交わしていると、「久しぶりに食べて美味しい?」と尋ねられた。

チョコミントのアイスクリームを歯磨きペーストのような味だと言って出されれば、歯磨きを連想し、

食欲に若干の影響を与えられるように思うけれど、

ミントの爽やかさと、チョコの程よい甘さの組み合わせは大人の味だ、と思って口にすると、

不思議とそのように感じられて美味しい、といった内容を返した。

ふわりとした疑いの眼差しを浴びつつ、

大人の味だと言ってお裾分けしてみたところ、「あれ、美味しい」と返ってくるのだから、

ヒトの脳はよくできているけれど、思いのほか、ちょろいのだろうと思う午後。

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