幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

行合の空を眺め、思ふこと。

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指先で摘まんだらムッチリとした弾力が感じられそうな、何かがパンパンに詰まっていそうな入道雲を見なくなった変わりに、

晴れた日の空には綿菓子を摘まみ取って空に浮かべたような綿雲の姿を見かける機会が増えたように思う。

私は、入道雲や綿雲といった俗称の方が好みなのだけれど、入道雲には積乱雲、綿雲には積雲という正式名称(学名)がある。

9月に入り、目にする機会が増えた綿雲の正式名称である積雲という名は、

単語そのものは忘れてしまったけれど、確か、積み重なるという意味のラテン語だったように思う。

私は、その学名を目にした時、日本人はなんて律義なのだろうかと思った。

空に浮かぶそれに、自分たちが感じた「綿菓子のような雲」という意味の「綿雲」という名を付けておきながら、

正式名称にはラテン語を直訳した積雲という名を鎮座させているのだから。

もちろん、そうするに至った理由も察することはできるけれど、

天気予報で「空には積雲が」と伝えられるよりも、「空には綿雲が」と伝えてくれた方が、

ぐっと身近な情報として耳に届き、想像も膨らむだろうに、と思ってしまうのだ。

その日も、そのようなことをぼんやりと思いながら、ガーデンチェアでルイボスティーを飲んでいたのだけれど、

良く見れば、綿雲の上には、鰯雲が浮かんでいた。

夏の雲と秋の雲が入り混じる、季節の狭間である今の頃が、そのまま反映している空である。

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先日、今の頃を表す「夏の果(て)」、「秋近し」という季語に触れたけれど、

この、夏とも秋とも言えない空模様にも、「行合(ゆきあい)の空」という、今の頃だけの名がある。

もともとは、季節の狭間をたゆたうように、夏の雲と秋の雲が入り混じる時季を「行合(ゆきあい)」と言うところからきている名で、

そのような時季の空だから「行合の空」というものだ。

どんなに、過去に例を見ない気候だと人が騒いでいても、季節はしっかりと帳尻を合わせてくる。

それを知らせてくれるものの一つが空の表情であり、風の匂いであり、

先人たちが残した季節の表情を切り取った言葉たちであるように思う。

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知らぬ間に積み重なった夏の疲れが顔をのぞかせる頃です。

行合(ゆきあい)の空を眺めつつ、急がず、焦らず、ゆっくりと、丁寧な深呼吸をしてみませんか。

1回の深呼吸の時間を長いと感じる方は、お疲れモードかもしれません。

走り続けるための休息をとることも、とても大切なことで必要なことだと思うのです。

今日は、美味しい飲み物を自分の為に、用意してあげてみてはいかがでしょうか。

いつも頑張っているあなたが、昨日よりも少し多く、リラックスできる時間を持てますように☆彡

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