常に、「今の自分の肌に安全な化粧品はどれだろう」という視点で、スキンケア、メイクアップ、ヘアケア、ボディケア商品の成分表と睨めっこをしている。
数年前に、花粉症を発症したことを確認してからは、もともと敏感だった体のセンサーがより敏感になり、
自分比ではあるけれど、成分表を見分ける力が、地味に増しているように思うこの頃だ。
心躍らされるパッケージの出来や誘い文句に流されるがまま商品を選んでみたいと思ったこともあったけれど、
商品は中身で選ばなくては、後が大変。そう実感する状況を幾度か経験した後は、
心躍らされる諸々に、簡単には流されない私が出来上がっていた。
そして、ここ最近、これまで使っていたファンデーションが合わなくなり、誤魔化しも利かなくなった。
どの成分が自分の肌と合わなくなってしまったのかを、ある程度特定できたため、次なる相棒を探していた時のことだった。
良さそうな商品を見つけため、全成分一覧表をいただけないか、問い合わせをした。
その時に、金属成分に関する質問をしたのだけれど、
返ってきた答えは、「肌に良いものしか使っていないので、金属は使っていません」というもの。
しかし、いただいた全成分に目をとおしてみると、金属成分のオンパレードだったのだ。
もちろん、金属と呼ばない状態にまで加工した上で含まれている成分もあり、
金属アレルギーの方の使用を想定し、金属成分に特殊なコーティングを施していることも考えられるため、この辺りも確認してみることにした。
しかし、返ってきた答えは同じ。
気になる商品ではあったけれど、幾つかの矛盾を感じ、この会社の商品を使うことは見送った。
金属アレルギーにも対応した商品を作るとなると、様々な事情やパターンを考慮しなくてはいけないこともあり、
大人の事情で、仕上がりの良さなどを追及する商品が圧倒的に多いことは理解できるのだけれど、
成分に無知だった頃の私が、先ほどの返答を真に受けて商品を購入し、使っていたら、
間違いなく大変な状態になっていただろうと思った。
そのような方が出ないことを密かに祈りつつ、ご厚意で頂いたサンプルを手に、私の相棒探しは振り出しに戻った。
現品を使うことは無いだろうけれど、いただいたサンプルを処分してしまうのも忍びなく、
いただいたサンプルでパッチテストをしてみることにした。
このパッチテストは、昨年、あるコスメカウンターのスタッフの方に教えていただいて以来、
私が結果を参考にしている方法のひとつだ。
通常のパッチテストと言えば、二の腕の内側辺りで行うことをすすめられることがあるけれど、
これは、手首の内側辺りで指4本分ほど腕の方へ近づけた辺りを使用する。
この辺りの皮膚は、お顔の肌質近い場所だと言われていることに加えて、テストがし易く、結果も確認し易いので、
この部分に、気になる商品を塗り広げ、すぐに塗り広げた部分の肌を10円硬貨で擦るのだ。
擦った後は、メイククレンジングや洗顔フォームなどで商品を洗い流し、肌の状態を観察する。
含まれている成分や、アレルギー成分の違い、体質の違いによって、反応が出るまでの時間に個人差はあるようなのだけれど、
私の場合は、擦った場所に赤みが出たら、現品購入は見送るようにしている。
この10円硬貨を使うパッチテストの仕組みは、
スキンケアやメイク商品には少なからず金属類(鉱物)が入っているので、
それらの成分が、10円硬貨の素材である銅と触れ合うことで起こる化学反応(酸化)を利用し、
その化学反応が自分の肌に、どのような症状を引き起こすのか、否かを簡易テストするというもののようだ。
通常のパッチテストは、ひと晩様子を見なくてはいけないことも多いけれど、この方法であれば数分から数十分で完了する点も気に入っている。
もちろん、完璧なテストではないため参考程度の範疇ではあるのだけれど、
必要な方にとっての、何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。
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