今年は、昨年よりも少しだけ早く、我が家のガジュマルの木をクリスマス仕様にデコレートした。
しかし、何かが足りていないような気がして何度かリビングを見渡して気が付いた。
サンタクロースが出ていないではないか!と。
我が家には本格的なクリスマスツリーは無いというのに、割と本格的なサンタクロースは居るのである。
その正体はオルゴールなのだけれど、十数年ほど前に、両親からの贈り物として私の元にやってきたサンタクロースで、とても優しい微笑みを浮かべている。
当時の母もその表情に惹かれ、自分用と娘用を購入したと言っていた。
そのように聞いていた私は、てっきり同じサンタクロースを購入したのだろうと思っていたのだけれど、
帰省した際に目にした母のサンタクロースは、サンタクロースの頂点に君臨しているかのような、
気品あるゴールドカラーのコスチュームを纏っていた。
少なくとも、ソリに乗って一軒、一軒回ってプレゼントを置いてくる仕事をしているようには見えないサンタクロースであった。
もちろん当時も今も、私は赤いサンタクロースを気にいっているのだけれど、ゴールドのサンタクロースも良いなと漏らした私に母は言った。
あなたにこのサンタクロースはまだ早いんじゃない?と。
当時、その会話は笑って終わったように記憶しているのだけれど、その時の私だっていい大人だったはず。
サンタクロースに早いも遅いもあるのか?いや、その前にその視点は何だ?と十数年経った今、
今更ではあるが、心の中で改めて突っ込み直しながら、赤いサンタクロースをリビングに飾った2018年の冬である。
クリスマスツリーと言えば、モミの木が主流だけれど、このモミの木が選ばれていることにも、理由がある。
様々な国に、様々な由来が残っており、全てを把握しているわけではないのだけれど、その中のひとつに、このような話がある。
クリスマスツリーには、必ず常緑樹が使われている。
常緑樹というのは、その字が表す通り、緑色の葉を季節問わず付けている木のこと。
この、冬に目にする常緑樹の青々とした緑色の葉は、人々に強い生命力を感じさせ、そこから「永遠」を連想させたようで、
クリスマスツリーにはモミの木を使って、永遠の愛や永遠の命を表していると言われているそうだ。
葉が落ちる時期を持つ落葉樹の生命力が乏しいのかと問われれば、そうではないのだけれど、
冬木立と比較すると、常緑樹の生命力の方が分かり易いということなのだろう。
我が家のクリスマスツリーはモミの木ではなくガジュマルだけれども、年に落ちる葉は4、5枚程度の立派な常緑樹なので、
本来の意味も何となくクリアしているのではないかと、勝手に思っている。
モミの木やモミの木を模したクリスマスツリーを目にする機会がありあしたら、
今回のお話をちらりと思い出していただけましたら幸いです。
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