とあるお店の前を通ったらシャッターが下りていた。
それくらいのことに反応することは滅多にないのだけれど、その日は違った。
初めて目にした、そのシャッターには大きなフランケンシュタインが描かれていた。
しかも、なかなかリアルなフランケンシュタインである。
私は、ハロウィンの名残りだろうかなどと想像を巡らせつつ、お店を通り過ぎた後もしばらく、あの場所は何のお店だったかしら?と考えを巡らせていた。
フランケンシュタインと言えば、数日前、フランケンフィッシュという言葉を初めて耳にした。
フランケンフィッシュとは、遺伝子の組み換えが行われた魚のことだという。
人の手によって遺伝子の組み換えが行われた様が、まるで人の手を加えて作られたフランケンシュタインのようだと言って、そうと呼ぶ人がいるのだそうだ。
遺伝子が組み換えられた食材には、メリットもデメリットもあるのだけれど、それらがどのようなものか、じっくりと知る機会は意外と少ないように思う。
今回は、良い、悪い、使う、使わない、の前に「そもそも遺伝子組み換え食品って、どのような食品だったかしら?」というおさらいも兼ねて、
遺伝子組み換え食品のことを簡単に、サクッとのぞいてみようと思っております。
ご興味ありましたら、この機会に脳内整理をご一緒しませんか?
日本でも古くから植物や果物、野菜や動物の品種を掛け合わせているけれど、
これらは、同じ種類の植物や果物同士を掛け合わせたり、
例えばミカンとグレープフルーツのように近い種類のもの同士を掛け合わせていたのだそう。
しかし、遺伝子組み換えと呼ばれている方法では、植物と果物を、植物と動物をといった風に、
カテゴリーやジャンルを超えたもの同士を掛け合わせることができ、
これは、何か特別な栄養素を人の手によって含ませた食材や、通常よりも何倍も早く成長する動植物などの開発も可能となるのだそう。
これによって、食料難を回避することができたり、害虫に強い農作物を作ることができたり、
自然災害の影響を受けたとしても、すぐに収穫できることによって人々の生活が安定するといったメリットがあるのだけれど、
本来は絡み合うことのない動植物同士の遺伝子を、人の手によって結びつけるので、
成長や機能、その他に不具合も生じるそうで、これを回避するための、自然界には存在しない不自然なものも一緒に組み込まれるのだとか。
しかし、何がどう、遺伝子レベルや細胞レベルで誤作動するか分からないため、
今はまだ、「人の予想をはるかに超える危険なことは起こらない」とは言い切ることができない領域の技術が遺伝子組み換えだという。
遺伝子組み換えによって作られた食材や食品の、メリットやデメリットなどを確認したところで、私たちの食卓をのぞいてみると、
日本に輸入が許可されているものは、大豆、とうもろこし、菜種などを含めた8種類ほどなのだそう。
日本では、遺伝子組み換え作物の栽培自体は禁止されてはいないけれど、
この点に関しては慎重な姿勢が強いようで、全国に流通してしまうような形での栽培は行われていないのだとか。
ただ、日本は大豆を輸入に頼っているため、国外から入ってきた遺伝子組み換えの食品摂取量が意外と多い国なのかもしれない。
私は、あれもこれもと細かく覚えておくのは大変なので、よく口にするもの、キッチンに常備しているものを購入する際には、
できるだけ国産の農作物を原料としているものや、遺伝子組み換えではないと明記してあるものを選ぶようにしている。
もちろん、これが完璧だとは思っていないのだけれど、
遠い未来の自分や大切な人の体を労わることに繋がるのであれば、無理がない範囲内で出来ることを、と思う。
ものごとには、メリットもデメリットもあるけれど、それをどう使い、どう選ぶのかは個々の自由なので、
遺伝子組み換えによって生み出されたものが、どのようにしてできたものなのか、知るきっかけにしていただけましたら幸いです。
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