幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

柔軟な身のこなしが愛され続けているポイントなのか!?

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久しぶりに口にすると遠い記憶と相まって、優しい気持ちになる食べ物がある。

それは、人によって異なるし、思わぬものがそうなのだと気付かせてくれることもある。

先日私は、キャラメルを口にした。

一粒どうぞ、と半開き状態の箱を差し出され、甘い香りがする一粒を摘まみ上げた。

そして、自分で買うことが無くなってから随分と長い月日が経っていることに気が付いた。

今は材料に拘りぬいた高級キャラメルも多種多様あるけれど、

黄色い箱を見守っているかのようなエンゼルマークがトレードマークの森永ミルクキャラメルは、不思議な安心感を人にさりげなく与えるように思う。

私にお福分けしてくれた方も、目にしたときに懐かしい気持ちが湧き、随分と久しぶりに手を伸ばしたのだと仰っていた。

派手さはないけれど、安定した美味しさが長い間、愛され続けている理由だろう。

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甘さに慣れている私たちにとってキャラメルの甘さは、そう驚くようなレベルではないけれど、

日本で販売され始めた当初は、バターやミルクに馴染みがなく、この濃厚な味わいが受け入れられず、売れない時期があったという。

スマートフォンを覗き込み、そのようなキャラメルの歴史を目で追っていると、キャラメルは禁煙したい紳士淑女をターゲットに売り出されていたことを知った。

当時、高価な材料がたっぷりと使われていたことを思えば、

子ども向けの商品ではなく大人向けの商品として売り出す方が、売り上げに繋がると見たのだろうかと、勝手な想像を巡らせてしまったけれど、

巡らせついでに、甘いもので禁煙だなんて、当時の視点としては斬新だったのではないだろうかとも思った。

しかし、時代が変わり、技術も進化したことでキャラメルの大量生産が可能になったそうで、

この辺りから、大人のための禁煙菓子から子どものための甘いお菓子へと、販売ターゲット層も拡大し、現在に至っているようだ。

今では、黄色いパッケージ以外の、あずき、抹茶、ヨーグルトといったバージョンもあり、多くの人を楽しませてくれている一品であると同時に、

お菓子という枠を超えて、キャラメルを食材として使用しているレシピを目にする機会も増えている。

久しぶりに味わったことをきっかけにしてキャラメルの世界をのぞいてみると、柔軟な身のこなしが愛され続けているポイントのようにも見えた。

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頑固タイプには頑固タイプならではの良さがあるけれど、キャラメルは柔軟性を選んだのでしょうね。

キャラメルやキャラメル味の何かを口にする機会がありましたら、優しい甘さを堪能しつつ、大人のための禁煙菓子であった歴史があることをチラリと思い出していただけましたら幸いです。

関連リンク:森永ミルクキャラメル | 森永製菓

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