キッチンに立ち、ニンニクと生姜を効かせたお醤油ベースの調味液を作り、鶏のもも肉を取り出そうと冷蔵庫を開けた。
求めていたものは、もも肉だ。
しかし生憎、我が家の冷蔵庫内に鶏のもも肉は不在であった。
どうして調理開始前に確認しないのだろうかと毎回自分でも思うのだけれど、この手のちょっとしたハプニングを楽しんでいる私が、やはりどこかに居るのだろうと思う。
自宅からすぐの距離にあるスーパーに走っても良いのだけれど、冷蔵庫内には、ぷっくり肉厚のささ身肉があったものだから、この日は、ささ身肉を美味しくいただくことにした。
湿度も気温も上がり始め体力を奪われそうな夜は、暑さを吹き飛ばすような、なんちゃってエスニック料理もいい。
筋をシュッと引き抜いて縦長に2等分にしたささ身を、塩味控えめの調味液に浸す。
この間に、中途半端に残っていたコーンフレークを適当に砕いて衣のスタンバイは完了。
コーンフレークは、プレーンでもお砂糖がまぶされているものでも良いけれど、甘味が加えられているものの場合は調味液にみりんやお砂糖は加えない方が、体に優しいように思う。
そうそう、忘れてはいけないのは、最後にトッピングする大葉だ。
大葉は、乗せ過ぎじゃない!?と突っ込まれるくらい大量に乗せるくらいが丁度イイため、迷わずザクザクと刻んで、フワッとするように空気を含ませるようにして解しておく。
調味液に浸しているささ身に薄力粉を振りかけてまぶして、最後はバッター液に浸したような状態になるように薄力粉を馴染ませたあとは、1本ずつコーンフレークの衣をまぶして揚げるだけ。
普段は衣に小麦粉を使うことはないのだけれど、下地に小麦粉を使っていると、コーンプレーく衣の程よいザックザク感が長持ちする気がして、このメニューだけは小麦粉を使っている。
揚げたてに、ナンプラーを回しかけ、例の大葉を豪快に乗せたら、なんちゃってエスニックの出来上がりである。
調味液に漬け込む際に“こぶみかん”の葉やレモングラスなどを一緒に漬け込んでおくと、しっかりエスニックになるのだけれど、
良く言えば和とエスニックの融合、正直に言えばズボラな日があっても良しということで、この日の柊希宅は、なんちゃってエスニックナイトとなった。
ものごとが予定通り、希望通り、計画通りに進んでいくことは素晴らしいことだけれど、
そう進んでいいかないことも、敢えてフルパワーで過ごさないことも、なんちゃってになってしまうことも、そういう自分のことも自分のペースで楽しむことができると、
気持ちが軽くなったり、エネルギーチャージできたり、何気ない日をちょっぴり楽しい時間にすることができるような気が致します。
2019年も折り返し地点ですが、この辺りでホッと一息、身もココロもゆるゆるに緩める日を是非。
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