やっと、いつまでもベッドの中の温もりに包み込まれていたい、そう思う季節になった。
眠い目を擦りながら、いや、私の場合は目を閉じたままなのだけれど、ちょっとした自分との闘いに勝ってベッドから抜け出すと、全身の毛穴が「さっむーい」と言って口をキュッと閉じるような、あの感覚が好きだ。
随分と前からスタインバイさせていた、ふわふわの冬もののガウンも、ようやく出番である。
先日も、それを纏って朝の日課、レモン白湯を飲んでいたのだけれど、すぐに体が温まり脱ぐ羽目に。
そんな体温からも、確かに秋だ、冬ではなく。と感じた朝である。
そうして始まったこの日の夕方、幾つか片付け忘れていた案件があったことを思い出して外出した。
全てのミッションを終えると気持ちが緩んだのか、一段とひんやりとしている空気に気が付き、今年も四季があることにホッとしたりしながら某ショップに足を踏み入れた。
何か目新しい調味料はないか見回っていると、幾度か同じロゴがプリントされている商品があった。
食品メーカーのロゴだろうかと幾つかの食品を手に取ってみたけれど、そうではないようで、このロゴは何ぞや?といつもの「?」が脳内に浮かび上がった。
そのマークは、グリーン一色で太陽か向日葵なのか、そのような枠の中にカエルの姿があった。
そして、そのカエルを囲むようにして、レインフォレスト・アライアンス(RAINFOREST ALLIANCE)という文字が印字してあった。
百聞は一見に如かず、このようなロゴである。
以前、『茹で上がってしまわぬように過ごしたい。』というタイトルのもと、
私たちが身を置いている社会環境や自然環境に、じわりじわりと忍び寄る環境破壊によるダメージや、社会そのもののシステムや、人や企業の在り方、その他諸々に対する在り方をカエルの性質と重ね合わせて考えさせる例え話があり、教訓として「茹でカエルの法則」といった言葉があるという話題に触れたことがある。
地球の至る所に生息しているカエルは、環境条件を教えてくれる生き物だ。
この緑色のカエルを使ったレインフォレスト・アライアンスと呼ばれるロゴは、農業、林業、観光業の事業者が監査を受けて、
環境や社会、経済面を健やかな状態で維持していくことができる基準に沿っていると認められたことを意味しており、世界中の至る場所で目にすることができるという。
しかし私は、これまでも目にしてはいたのだろうけれど、意識したのは今回が初めてだったのだ。
私の正直な気持ちを言えば、このロゴマーク自体が、目の前の商品を購入するか否かの決断基準として、最優先事項になることはないように思う。
だけれども、自分が興味を持って購入した商品にこのマークがついていたのなら、
美味しく楽しくいただきながら、それが人や動植物、環境など、目には見えないけれど繋がっている誰かのため、何かのためになるということである。
それに、きれいごとや無理、義理などから生まれたハッピーの輪ではなく、それぞれが自分の暮らしを楽しんだり、大切にする中で広がるハッピーの輪は、簡単に無くなったり消えたりしないものなのではないのだろうか。
そのようなことを思いながら、この日、素敵なパッケージに包まれた美味しそうなチョコレートを持ち帰った。
「お得感」という表現が適していないことは重々承知しているけれど、美味しい食品を買って食べただけなのに、何かの為や誰かの為になっているなんて、お得で素敵ではないかと思う。
それに、単純だけれども、来年も5年後も日本の四季を感じたいではないか。
だから、自分にできることを、できるときに、楽しみながら出来る分だけ、と思う。
お店などで、この緑色をしたカエルのロゴを目にした際には、ロゴの意味や、どうしてカエルがロゴに選ばれているのかなど、何かしらをちらりと思い出していただけましたら幸いです。
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