ご無沙汰している鍼灸医がいるサロンの前を通った。
以前の場所から移転する予定があるとは聞いていたのだけれど、とても見つけやすい場所に移転しており、青信号を待つ間、道路を挟んで向かいに建っているビルを見上げながら、ここだったのかと思った。
以前のサロンは、隠れ家の雰囲気が漂う路地裏に在って、あれはあれで楽しかったけれど、今度のサロンはまた異なる雰囲気で、お邪魔させていただく日を待ち遠しく思った。
この鍼灸医が施術前に行うボディチェックのひとつに、『お臍(ヘソ)の位置のチェック』というものがあった。
お臍の位置を確認し、そこを起点にしてボディーラインを見ることで内臓、特に腸の様子を確認するのである。
女性は下腹部にお肉が付きやすく、下腹部がなかなか痩せないと言う方が多い。
更には、「ぽっこりお腹」と呼ばれる状態を改善させたくて、その手の漢方薬やサプリメントを口にする方もいらっしゃる。
もちろん、本当に内臓脂肪が原因となっている「ぽっこりお腹」であれば、その手のものによって欲しい効果を得られるのだろうけれど、自分のお腹は「ぽっこりお腹」だという誤った認識で漢方薬やサプリメントを口にしている方の場合は、なかなか効果が出ないのだそう。
ぽっこりお腹にも種類があるのだけれど、その中のひとつには、お腹まわりの筋肉が低下して内臓(特に腸)をしっかりと定位置で支えることができずに本来の位置から下がっており、
これを外側から見ると、お腹周りにお肉がついてぽっこり出ているように見えるというケースがあるという。
この状態をチェックする簡単な方法がいくつかあるのだけれど、そのひとつは、お臍(ヘソ)の位置を確認し、お腹が一番出っ張っている部分がお臍(ヘソ)の上部か下部かというチェック方法なのである。
このチェックで、お腹が一番出っ張っている部分がお臍(ヘソ)の下部ならば、内臓が下がっている疑いが高いそうだ。
もうひとつは、上半身と下半身の境にある「寛骨(かんこつ)」と呼ばれる左右対称の骨の、どの辺りにお臍(ヘソ)があるかを見る方法だ。
寛骨(かんこつ)という耳慣れないこの骨は、腸骨と仙骨、恥骨の3つで構成されていて、全体を見るとハート形のような、蝶の羽のような形を骨である。
お臍(ヘソ)が、この寛骨の内側、骨盤の内側と言った方が場所を掴みやすいだろうか。このに位置しているようであれば、内臓が下がっている疑いが高いというものだ。
どうしても太っている、痩せているといった見た目に意識を引っ張られてしまうけれど、内臓が本来の位置から下がっていると、
血の巡りが悪くなったり、食べたものの消化されるまでに時間がかかり内臓が疲れてしまったり、便通が思うようにいかなかたり……、様々な症状のきっかけになってしまうのだ。
例えば、内臓が下がっていることが原因で起きている消化不良感や便秘があったとして、これを改善させるために胃腸薬や便秘薬を服用したとしましょうか。
原因が取り除かれていないので、胃腸薬や便秘薬の服用は減らせないように思うのです。
そうすると、今度は体内に摂り込んだ薬品を必要な場所へ届けて、それ以外は体内で処理をして排出する必要が出てくるので、内臓は通常業務にこの仕事が加わることになります。
時々のことであれば、体への負担もそれほどではないのでしょうけれど、終わりがないとなれば……後はご想像の通りかと。
内臓をあるべき位置にキープできれば、美容も健康も丸ごと手にできるので、動機は人それぞれ、美容からのアプローチでも健康面からのアプローチでも何でも良いと思うのです。
今回のセルフチェックを時々行って、内臓をあるべき位置にキープすることを意識してみるというのは、いかがでしょう。
その手段は、軽いストレッチのようなものから本格的なものまで多種多様とのこと。
そこで私が鍼灸医に出したオーダーは、簡単に覚えられて、体を解しながら気軽にできるもので、続けられそうなもの、できればウエストのクビレケアも同時にできるものをという、とても欲張りなもの。
そこで教えていただいたものは、
【1】まずは両足を肩幅に開いて30秒ほど腰を回して、手っ取り早く腰周りをほぐすこと。時間や回数を意識せずに、腰を、動かせるギリギリのラインに沿わせて円を描くようなイメージでしっかり回します。代謝が良い方は15秒ほどでじんわり腰周りが温かくなってくるかと。
【2】次は、仰向けに寝て両手を左右に広げて、上半身が動いたりブレたりしないように、背中と手を使って固定します。そして両膝同士をくっつけた状態で立てて、そのままの状態で腰から下を右へ左へと倒します。この時も、時間や回数を意識せずに、丁寧に左右に倒します。つい、体の反動を使って左右に動かしたくなるのですが、脚を自分の力だけで倒すようなイメージです。思っているよりも簡単で地味な動作なのですが、腹筋と背筋がしっかりと動くので、クビレにも繋がります。
更に余裕があるという方は、自分に合った負荷がかかるストレッチやエクササイズを加えても良いかと思います。
何かしらのきっかけやヒントにしていただけましたら幸いです。
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