幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

噂話の真実は何処に。

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通りがけにのぞいたジュエリーショップで素敵なピアスを見つけた。

そこに並んでいた幾つかの商品を目で追い、その場を離れようとしたときだった。

卓上ミラーと、先ほどまで視線を向けていたピアスを取り出した店員に、雰囲気だけでもと声をかけられたのである。

購入の予定がないことを伝えたのだけれど、半ば強引なお誘いを受けたものだから、ピアスホールが開いていないことをアピールしてその場を離れることとなった。

そもそも私の耳はピアスホールを開けた経験がないのである。

それならば、どうしてピアスが並んでいるショーケースを覗き込んだりするのかと言われてしまいそうだけれど、

単純に、イヤリングよりもピアスの方が好みのデザインが多く、身に着けることはできないけれど、時折目にすると、何だか気持ちが豊かになるような気がするのである。

きっと、花を愛でるときのそれに共通するような何かがあるように思う。

ピアスを身につけたいと思ったことは数えきれないほどあるけれど、非常に過敏な肌を相棒としている私は、起こり得る厄介な状態がババババッと幾つも頭に浮かぶものだから、

危うきに近寄らずという気持ちと、何か起きたときのケアを思うと、ときめきよりも面倒な気持ちが勝り、開けぬまま今に至っている。

素敵なピアスを見つけたときなど、時折、一度くらいはピアスを経験してみても良かったのではないかしらと思うこともあるけれど、その度にピアスホールの都市伝説があったことを思い出すのだ。

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どれほどの方が知っている話なのか定かではないけれど、「どこぞやの誰かがピアスホールを開けると、その穴から白い糸が出てきたので、その白い糸を引っ張り出したところ、目の前が暗くなり、失明した。」そのような話だったように思う。

随分と大人になってから話の出どころを辿ってみたのだけれど、耳には様々なツボがあり、ピアスホールの定番位置辺りに「目」に関するツボがあるから、このような伝説が生まれたのではないかという説や

一部の大人たちが、子どもたちが無茶な方法や誤った方法でピアスホールを開けてしまぬようにと作った、作り話なのではないかという説を多く目にしたけれど、ここが出所だと言えるほど確かなものに出会うことはできなかった。

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都市伝説に登場する白い糸は視神経だという話だったと思うのだけれど、

耳に開けたピアスホールから視神経が出てくることはないと知っている今でも、この話を見聞きすると、得体の知れぬ何かが背筋をぞわぞわっと駆け抜けていくような感覚を覚えることがある。

「嘘にほんの少しの真実を混ぜ込むことで嘘にリアルさが出る」と聞くことがあるけれど、この都市伝説も耳には様々なツボが集まっているという真実と、ピアスホールを開ける定番箇所が「目」のツボであるという真実が、妙なリアルさを纏わせているようにも思う。

噂話の真実は、少し触れたくらいではわからない。

素敵なピアスを思い出しながら、そのようなことを思った日。

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ウィンターチューリップからのぞく景色。

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今年は年明け早々から駅周辺のプランターや飲食店などでチューリップを多く目にしたように思う。

春を先取りしすぎなのでは?と思うよりも前に顔がほころび、指先をそれに伸ばしてしまうのは、本能が春を待ち侘びているからなのか、それともチューリップの可愛いフォルムに魅せられたからなのか。

指先に感じたしっとりとした花びらの質感と、わずかに感じた春の香りに本物だ、と思った。

真冬に目にするチューリップに目が慣れたころ、冬のそれは、春に目にするものよりも心なしか茎が太くて長く、とても丈夫そうに見えるものが多いことに気が付いた。

聞くところによると、年末から2月上旬辺りまでに出回るチューリップはウィンターチューリップと呼ばれているという。

やはりそのような品種が登場したのかと思いきや、使われている球根は一般的な品種のもので、通常と異なるのは、その保存方法だった。

ウィンターチューリップの球根は、通常よりも低温に設定された専用冷蔵庫で保存されていたものが使われているという。

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この球根を冷蔵庫から出して植えると、冷蔵庫内の温度と外気温の温度差によってチューリップは春がきたと勘違いして発芽し、花を咲かせるそうだ。

ウィンターチューリップのカラクリを知ってしまうと、申し訳ないような気持ちがチューリップに対して生まれもするけれど、冬に咲くチューリップは、冬の夜空に上がる花火のような非日常が感じられていいものだと思う。

ここ数年でウィンターチューリップを楽しむことができる植物園や施設も随分と増えているとのことなので、数年後には、空気が澄んだ冬空のもとで眺めるチューリップやイルミネーションとのコラボレーションを楽しむのも、冬の風物詩のひとつになっているのかもしれない。

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チューリップといえば、カラフルな色合いのものを思い浮かべるけれど、黒いチューリップがある。

黒と言っても漆黒ではなく、深紅の絵の具に黒を混ぜたような、濃い紫色を極限まで濃くしたような色をしたチューリップだ。

触れることを躊躇ってしまいそうな、とても大人びたビジュアルをしているのだけれど、黒いチューリップを目にすると、ある小説を思い出す。

小説の作者は、『三銃士』や『巌窟王』で知られる作家、アレクサンドル・デュマで、著書のタイトルは『黒いチューリップ』である。

チューリップ栽培に情熱をかける青年が、莫大な懸賞金がかけられた黒いチューリップの栽培に成功するのだけれど、青年を妬む隣人の陰謀により彼は逮捕されてしまうのだ。

そして牢獄に入れられるのだけれど、牢番をしている娘に三つしかない貴重な黒チューリップの球根を託して花を咲かせようとするのだけれど……。という物語である。

つい、黒いチューリップの行方に注目してしまうのだけれど、歴史上の実在の人物を物語の中に登場させていたり、様々な伏線が張り巡らせていたりして、様々な視点で楽しむことができる、アレクサンドル・デュマらしい読み応えある物語である。

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かつてヨーロッパには「チューリップ狂時代」と呼ばれる時代があったそうだけれど、チューリップは可愛いだけでなく、様々な伝説や花言葉を持ち、旧約聖書にも登場する、いつの時代も見る人を魅了する花のようだ。

ウィンターチューリップに加えて、そろそろ早咲きのチューリップを目にする機会も増える頃です。

チューリップを見かけられた折には、春の訪れを感じつつ、本日の何かしらをちらりと思い出していただけましたら幸いです。

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季節の分かれ目だからこそ。

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本日は節分、季節の分かれ目となる日である。

節分とは本来、立春、立夏、立秋、立冬の前日のことを指しており、年に4回あるものだ。

これが、一年は立春から始まるという考えのもと、室町時代辺りから立春の前日を節分と呼ぶようになったといわれている。

この考えから節分の日を見ると、本日は一年の最後を締めくくる大晦日のような日だとも言える。

日本には自然を感じられる季節行事が多々あるけれど、世界各国を見渡してみても立春の前日である日を祝う国は無いそうで、節分の「豆まき」をはじめとする風習の数々は、完全に日本オリジナルのものだという。

もうしばらくは、寒い日が続きそうではあるけれど、冬と春を行きつ戻りつしながら春へ向かう日本の気候は、人にも植物にも優しい。

できる限り、このサイクルが崩れなければ良いのだけれどと頭の片隅で思いつつ、すぐそこまで来ている春の兆しに心なしかワクワクするこの頃である。

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とは言え、季節の狭間は体調が揺らぎやすいので、このようなときこそ、栄養をバランスよく摂って、体を温めて、しっかりと眠るに限る。

あたり前のことを丁寧にといったところだろうか。

しかし、湯船にゆっくりと浸かる時間があるのなら、他のことをしたいと思ってしまう日もあるかと。

そのようなときには、シャワーで効率よく体を温めてしまうのもアリ。

その時のコツは、太い血管が通っている背中の背骨付近に熱めのシャワーを当てるのが良いといわれている。

一度に大量の血液を効率よく温めることができ、その血液が体中を駆け巡るため、短時間で全身を温めることができるという仕組みである。

更に、仙骨と言って、背骨の一番下にある三角形をした骨がある場所、お尻の割れ目が始まる辺りなのだけれど、この辺りは、内蔵を効率よく温めることができる場所だと言われているため、

湯船にゆっくりと浸かることができない日は、この2か所を集中的に温めてぐっすりと眠るのもテ、である。

カイロを貼るときにも、この仙骨と、おへそから指3本ほど下の丹田の二か所同時に貼ることで、全身を効率よく温めることができると言われているのだけれど、

それだけでなく、女性はホルモンバランスが整い、1日の基礎代謝も150キロカロリーほどアップすると言われているため、効率よく体や内臓を温められる場所を覚えておくと、思わぬところで役立たせることができるように思う。

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本日の節分を終えると明日は立春ですので、本日は「立春大吉」の文字もお届けしておこうかと。

「立春大吉」の文字は左右対称で縁起が良く、厄除けになるといわれている文字で、この時季の神社などでは、季節のお札として取り扱われていることがある。

どうして縁起が良いのか。

それは、この文字を玄関に貼っておくと、玄関から入ってきた不運(鬼)が玄関を振り返った時に、家の中から見ても外から入ってくるときに見た「立春大吉」の文字を見ることになるため、「おっと、まだこの家に入っていないではないか」と勘違いをして玄関から出ていくというのだ。

私は、この話を見聞きする度に、不運(鬼)が振り返らなかったらどうするのだろうかと野暮なことを思ったりもするのだけれど、思う度に、お札は不運(鬼)を振り返らせてしまう力を宿しているに違いない、と思うことにしている。

このようなものは、楽しんでしまうにかぎります。

そのようなわけで改めまして、「立春大吉」。

この文字を皆様にお届けして本日はお開きとさせていただきます。

ここへ足を運んでくださった皆様に優しい春が訪れますように☆彡

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どうでもいい話も、意外と相手を選ぶのでは?

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一月半ば頃のことである。

その日は、少し遅れた新年会の予定があり待ち合わせの場所へと向かっていた。

第一次帰宅ラッシュの時間と重なり、車内は普段よりも混雑しており、入り口付近に立っていたはずの私は、いつの間にか車内中ごろの位置まで押しやられてしまっていた。

車内は、アウターを着たままの大人でぎゅうぎゅうになったことにより温度が上がったのか、のぼせてしまいそうな息苦しさを感じたものだから、思わず天井を見上げて息を吸い込んだ。

目的地に着くと自分の意志で降り口を選ぶことは困難だと判断し、乗客の波に身を委ね降り口へと向かった。

車内から出たときのあの解放感と冬の冷たい空気は、一瞬にして私を生き返らせたように思う。

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今度は人の波に逆らうようにして改札口方面へと向かった。

長いエスカレーターに乗りホッと一息ついていると、私の後ろに立っていた方の会話が耳に届いた。

話声からだけでは年齢や関係性などまでは分からなかったけれど、男性が女性に「どうでもいい話なんだけどさ」と切り出した。

その話がひと段落したのか、しばらくすると再び男性が「これも、どうでもいい話なんだけど」と切り出した。

内容がどの程度どうでもいい話だったのかは存じ上げないのだけれど、背中越しに感じる空気は、とても穏やかで楽し気なものに思えていた。

しかし、エスカレーターが終わる少し手前頃だ。

女性が男性に「私にはどうでもいい話しかしないわけ?」と不満気に言い放ち、空気が一変したのである。

男性の「えっ?」という声と私の心の中の「えっ?」という声がシンクロしたところで、エスカレーターが終わり、事の行方を見届けられぬまま、私は改札へと向かうことになった。

 にこやかな声で相槌を打っていた女性の本心は、穏やかではなかったのだと知り、現実は時に残酷だと思いながらスマートフォンを改札口に当てた。

「私にはどうでもいい話しかしないわけ?」と言った女性の気持ちもわかるのだけれど、どうでもいい話だと前置きをしてまで話したい「どうでもいい話」というのは、心を開いた相手にしかできないようにも思う。

男性は女性に心を開いていて、安心して「どうでもいい話」をしたのだけれど、女性は「どうでもいいように扱われている」と感じてしまったということは、お互いにお互いのことを特別な存在として感じているということなのだけれど、こうして糸は絡まってしまうのか、と思ったワンシーンであった。

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待ち合わせ場所に早くついた私の頭の中にあったのは、エスカレーターの背後にいた2人のことである。

2人の関係性や普段のやりとりを知らぬ私が、勝手にワンシーンだけを切り取って感じたことではあるのだけれど、どうでもいい話も、意外と相手を選ぶように思う。

どうか絡まった糸がすんなりと解れますように。

そのようなことを思いながら、姿を現した友人に手を振った夜。

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カイロのオンオフ自由自在。

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出先で香水の残り香のような甘い香りがした。

蝋梅(ろうばい)の香りである。

蝋梅(ろうばい)とは、小さくて黄色い花を蜜蝋に浸してコーティングしたような姿をしていることから、その名が付けられたと言われている梅の花で、香水のような素敵な香りも特徴のひとつだ。

開花シーズンは12月から春になる少し手前頃までだと聞くけれど、私は、今シーズン初めてそれを目にしたように思う。

正確には目で見て気が付いたのではなく、特徴ある香りに連れられて辺りを見回し、その存在に気付くという、いつものパターン。

まだまだ冬が抜けきらない気候だけれど、木々の蕾が膨らみはじめ、暦の上では節分や立春が控えており、春もすぐそばまできているようだ。

鶯たちの声にハッとさせられる日も、そう遠くはないのかもしれない。

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そのようなことを思いながら歩いていると、課外授業か何かだと思うのだけれど、駅の入り口付近に子どもたちが整列した状態で腰を下ろしていた。

先生らしき引率者の方の「電車に乗るのでカイロを取り出してください」と言う声が耳に届き、通り過ぎながら声の方へ視線を向けると、子どもたちが、使い捨てカイロを密封できるポリ袋に入れる光景が飛び込んできた。

ゴミを出さないようにという配慮だろうと思っていると、「残りは帰りに使うので絶対に袋の口を開けないように」と背後から聞こえてきた。

カイロの残りを帰りに使う!?使いかけのカイロの残りを?真意が分らぬまま私は駅の中を通り抜けた。

しばらく経ち、災害時に役立つ豆知識が記されたリーフレットを手にする機会があったのだけれど、そこにあの時の答えがあったのである。

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使い捨てカイロは、一度発熱させてしまったら発熱を止めることはできないと思っていたのだけれど、密封できるジップロックのようなポリ袋に入れて空気を抜きながら封をすると、使用前のような冷めた状態になるという。

そして、封を開けると発熱が再開するので再びカイロを使うことができるのだそう。

ただ、注意点もあるという。

もともと8時間しか使用できないカイロを7時間使った後に密封した場合、カイロの使用可能時間の残りは約1時間前後。

4時間使用した後で密封した場合は、残り約4時間前後が目安なのだそう。

そして、使いかけのものはその日のうちに使いきることが好ましいとのこと。

このような知恵は、災害時に役立つだけでなく、冬のレジャーやアウトドアを楽しむときにも使うことができるため、知っておくと限られた資源を上手に活用できるように思う。

カイロを使用する機会がありました折には、ちらりと思い出していただけましたら幸いです。

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出遅れてしまった丑紅を求めて。

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寒の入りをした日、今年は丑紅(うしべに)でも新調しようかと思っていたのだけれど、気が付けば、そう思ったことがすっぽりと頭から抜け落ちたまま、寒の明けまであと数日というところまで来てしまっていた。

以前、この時季は、口紅を新調するのにも良い時季だと軽く触れた記憶があるのだけれど、江戸時代、寒の頃に作られた口紅のことは寒紅(かんべに)と呼ばれており、この寒紅(かんべに)は女性たちにとても人気があったという。

どうして、それほどにも人気があったのか。

それは、寒の内(かんのうち)の間の水は薬だと言われていて、その中でも寒九の日と呼ばれる日に汲む水は、1年の中で最も澄んでおり、腐りにくく、薬効があると言われていたということは先日も話題にさせていただいたのだけれど、

この、スペシャルな寒の内の水を使用して作られた寒紅(かんべに)は、普段の口紅よりも特に高品質で発色もよく、更には水の良さが影響したのか唇の荒れを防いだり、口の中の菌の繁殖を防いでくれると信じられ、一石二鳥以上のアイテムとして人気があったという。

薬効に関しては寒の内の水の影響だと思うのだけれど、発色の良さは、紅花の色素は冷たい水に溶け出しやすい性質を持っているようなので、冬の寒い時季に作られた口紅の方が発色が良かったということなのではないかと思う。

私たちが手に取る口紅の色の多くは、現代技術を使って作られたものだけれど、当時の紅に使われていた紅花の色素は、花びらの中に1%ほど含まれている貴重な赤色を集めて作られたものだというから、寒紅は、様々な魅力が詰まった女性が憧れる最高級品だったようだ。

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その寒紅(かんべに)の中でも特に人気が高かった紅は、寒の期間にある丑の日に売り出された紅だったと言われている。

この紅は、「丑紅(うしべに)」「寒中丑紅(かんちゅううしべに)」などと呼ばれており、発売日である丑の日は、早朝から女性たちの列ができるほどだったという。

1年で最も高品質で薬効まである口紅を入手できることも、行列ができる理由のひとつだったようだけれど、彼女たちのお目当ては、丑紅(うしべに)にを購入すると付けてくれる、丑の置物だったのだとか。

今で言うところのノベルティーなのだけれど、この丑の置物には、自宅に持ち帰ったら丑専用の座布団の上に乗せて神棚に飾り手を合わせると、新しい1年は着るものに不自由しないという噂があり、このご利益目当ての女性も大勢いたようだ。

今でも時折、恋が叶う口紅だという噂が広がり入手困難になる口紅があるけれど、いつの時代も女心は大差ないようである。

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私の寒の丑の日はと言えば花より団子。

鰻に意識をひっぱられて丑紅(うしべに)のことは忘れてしまっていたのだけれど、寒の明けまでもう少し。

今からでも新調しておこうかしらなどと思いつつ、この原稿をしたためているところです。

本日から如月。

またここから気持ち新たに口角をキュッと上げて、充実した2月にしてまいりましょうね☆彡

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薬は心強いアイテムではあるけれど、魔法アイテムではない。

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年に1度、多くて2度ほどだろうか、薬箱の中を整理する。

作業そのものは簡単なもので時間もかからないのだけれど、頻繁に覗き込む薬箱ではないことが原因なのか、何となく面倒だと感じる作業である。

この日は、滅多に開ける機会がない絆創膏や包帯、湿布などを保管している箱を開けてみた。

すると、いつ処方していただいたものなのか忘れてしまっている湿布薬が紛れていた。

使用期限は辛うじて残ってはいたけれど、私は湿布薬を処分することにした。

「処方していただいた薬だから、市販品よりも効きが良い。だから、使用期限内は残しておけばいい。」

そう考えていたこともあったのだけれど、薬というものには大なり小なり副作用というものがある。そして、どのような薬であっても、個々のその時々の症状に合わせて処方していただいたものである。

用法、用量を守って正しく使わなくてはいけないと分かりつつも、聞いたはずの注意事項を忘れてしまったり、それらが書かれている用紙を無くしたりということもある中で、つい、自己判断で誤った使い方をしてしまい大変なことになる方もいらっしゃるという。

その内容の詳細はお伝えし難いものなので、今回は触れずにいようと思うのだけれど、私は幾つかの実例を耳にしたことをきっかけに、不要な薬は速やかに処分するようになった。

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数年前だったと思うのだけれど、過去に処方していただいた湿布薬を別の機会に自己判断で使用し、副作用に悩まされることになった方の話題が取り挙げられていたことがあった。

たかが湿布と思ってしまいがちだけれど、湿布によって体内に取り込んだ薬は数週間ほど体内に残る場合がある。

そして、湿布薬にも副作用があるため取り扱い方や、使用上の注意があるのだけれど、そこを見落として使用したことによって、皮膚がただれたり、腫れたり、色素沈着を起こしたり、アレルギー体質になってしまうこともある。

薬は使わないに越したことはないけれど、どうしても使わなくてはいけないときもあるから、そのような時には、見慣れた薬であっても、処方され慣れている薬であっても、注意を必要とするものを扱っていることを忘れないようにしなくては、と思う。

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日本の薬事情は海外とは異なり、薬を気軽に購入することができるため、薬に対しての認識が甘いと耳にすることがある。

良く言えば薬を扱い慣れているとも言えるし、自分の体の状態をある程度把握することに長けているとも言えるため、良し悪しの話ではないのだけれど、クリニックの医師に処方していただいた薬を、市販薬を同じように扱ってしまうこともあるように思う。

だから今回は、処方薬にしても市販薬にしても、用法、用量を確認するだけでなく副作用は?と確認する癖をつけておくことや、自分と同じ症状のように思えたとしても、薬は絶対に共有しない、それが家族であっても。ということを改めて認識する機会にしていただければ幸いです。

そして出来る限り、お薬の力を借りずに健やかでいられるように、自分の一番の相棒である体を大切にできる日々を重ねたいものです。

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缶詰と“備えることだけではない”という岐路にいることと。

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2020年が始まり、気付けば睦月が終わろうとしている。

どこかで、時間の特急電車にでも乗り換えてしまったのだろうかと、不意に浮かんだ妙な妄想を頭の中で泳がせながら、いくつかのニュースに目を通していた。

何となく甘い物を欲し、米麹の甘酒でも少し。とキッチンへ向かおうとしたときに目に飛び込んできたのは「缶詰は破裂する」という文章だった。

少し前に、非常時用にと備蓄してある缶詰の賞味期限を確認したばかりだったこともあり、椅子に座り直してニュースの続きを追うことにした。

今回は、缶詰の話題をシェアさせていただければと思います。

日常、非日常を問わず、自宅で缶詰を備蓄することがあるという方や、これから利用しようと思っている方など、チラリとのぞいていってくださいませ。

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このニュースの発端は、キッチンで使用しているカゴの中の汚れに気が付いて確認をしたところ、缶詰の口が破裂し、中身が出てしまっていた上に、その中身は真黒になっていたとSNS上で発信した方がいらっしゃったこと。

缶詰の破裂と聞くと、「大きな音や中身のにおいで気が付きそうなものだけれど」と想像するのだけれど、この方の場合は、音もにおいもなく、缶詰の破裂に気が付かなかったという。

そう多くはないものの、こういった内容の相談が消費者庁に寄せられることはあるのだとか。

私が驚いたのは、「日本缶詰びん詰レトルト食品協会」という協会の方のお話。

缶詰が破裂するという出来事は、とても稀なことではあるけれど、缶詰が破裂するということは、この業界では常識なのだそう。

協会の方以外にも缶詰を取り扱っている方々の話が紹介されていたけれど、こちらも、賞味期限内であれば缶詰の破裂は起きないけれど、長期保存した缶詰には稀に、このような現象が起こるため、缶詰は期限内に食べて欲しいとのこと。

一瞬、「破裂は常識なの!?」と思ったけれど、半永久的に何かを同じ状態で残し続けるということは、そう簡単なことではないことを思うと、その常識もすんなりと腑に落ちる。

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缶詰が破裂してしまう原因には、中身が腐ったことによってガスが出て、缶が膨らみ破裂する場合と、容器である缶に使用されている金属と中身の酸が化学反応を起こしてガスが発生し、缶が膨らみ破裂する場合があるけれど、そのほとんどが後者なのだそう。

私は今のところ、非常時用の備蓄品としての缶詰をストックしているくらいなので、賞味期限のチェックも楽なのだけれど、

近年、缶詰の加工技術や中身のクオリティも上がっており、非常時用としてではなく缶詰を楽しむ方も大勢いらっしゃる。

だから、長期保存が可能で賞味期限や消費期限に対して油断しがちな缶詰も、日常で使っている食材同様に、期限チェックをする癖をつけておいても良いように思う。

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我が家にある缶詰を思い出しながら、この話題に目を通していたのだけれど、最後に「ライフラインがすべて停止した場合でも1週間以上は生活できるよう備えをしておくことが重要だ」とあった。

数年前までは「3日間は自力で生活できるように」という目安を多く目にしていた気がするのだけれど、1週間。

家族の人数にもよるけれど全員分となると大変である。

備えも大切だけれども、すべきことや出来ることは備えることだけではないという岐路に居るということか、とも感じた缶詰破裂トピックスである。

何かしらのキッカケやヒントにしていただけましたら幸いです。

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色濃くてドラマティックな日々。

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急な冷え込みのせいなのか、布団から少し出しておいた足先が体を冷やしてしまったからなのか、珍しく早朝と言える時間に目が覚めた。

ベッドかから抜け出した後は、いつもの癖でリビングのブラインドを勢いよく開けたけれど、そこに広がっていた景色は「夜」そのものだった。

太陽よりも先に起きてしまったと思いながら再度ブラインドを閉め直したものの、せっかく早起きをしたのだから日の出を見ようと思い、外の様子が分かるように少しだけ、薄目を開けるくらいの塩梅でブラインドを開けておくことにした。

部屋が温まるのが先か、再び眠ってしまうのが先か。

ソファーで丸まって考えてみたけれど、このままでは答えが出る前に眠ってしまいそうだと見切りをつけ、キッチンで月桂樹の葉とシナモンを入れたスパイス白湯を淹れることにした。

湯気とスパイスの香りを感じながら白湯を流し込むと、喉の奥から温かいそれがすーっと体の中心を落ちていく感覚があった。

やはり体の芯から冷えてしまったのだと、足先を出しておいたことを反省していると、薄目を開けているブラインドから柔らかい空の色がみえた。

遠くの空から濃いオレンジ色の太陽がやってくる。

夕暮れどきの沈みゆく太陽のような。

エネルギッシュなオレンジ色に染まる空の迫力は、そんなことを思わせるようなものだった。

太陽の頭が見えはじめた後は、日常の景色が広がるまであっという間である。

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外へ出ると、姿は見えないけれどスズメの賑やかな鳴き声がした。

何かで読んだことがある。

この時季のスズメがたくさんで鳴いている時というのは、気温が、雪が降ってもおかしくないくらい急激に下がる前なのだとか。

というのも、スズメが鳴いているときの多くは、お腹が空いているときだそうで、気候の変化を本能で察知した彼らが、いつもよりも多くの栄養をとっておかなくてはいけないと話しているという。

実際に観察をしてみたわけではないから真意のほどは分からないのだけれど、調べてみると、「冬にスズメが群がり鳴く時は雪」というお天気のことわざがあった。

例え雪が降らなかったとしても、それくらいにまで冷え込むらしいというくらいに捉えておけば、ネットやテレビの天気予報を確認せずとも、ある程度のことは予測できるのかもしれない。

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今年は暖冬だと言われている。

先日は、季節外れに咲いてしまった向日葵を見かけたのだけれど、2日ほど前は、本来であれば3月頃に花を咲かせる水仙が咲いていた。

冬の寒さをそれなりに感じてはいるけれど、やはり今年は温かいということなのだろう。

植物たちも咲いてみたはいいけれど、「え?何かが違う。」と戸惑ったりしているのだろうか。

いや、そう思うのは人間が思うところであって、植物たちは、我が人生に一片の悔いなしと思っているだろうか。

日々は、私が思うより色濃くてドラマティックだ。

そのようなことを思わせた1日の始まりである。

本日も、ここへ足を運んでくださった皆さんに良き風が吹きますように☆彡

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“チリモン”ゲットならず!

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自宅そばのスクランブル交差点の一角には、どこへも渡らない方々が溜まっていることがある。

しかも、彼らが知り合い同士であることは少ないようで、各々が自分のスマートフォンの中を覗き込んでいるのである。

知り合い同士ではないけれど、彼らが同じ目的である『ポケモンGO』をプレイ中だと分かったのは、それからしばらく経ってからのことだ。

お目当てのポケモンが居るのか、多数現れる場所なのか、その辺りは定かではないのだけれど、その場所がポケモンGOプレイヤーたちにとって、ちょっとした魅力あるスポットであることと、随分と幅広い年齢層の老若男女が楽しんでいるゲームだということを知る機会となった。

モンスターと言えば、昨年の秋口頃だろうか、「チリモン」というモンスターの存在を知る機会があった。

今回は、そのようなお話を少々。と思っております。

ご興味ありました折には、温かいお飲み物片手にお付き合いいただければと思います。

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「チリモン」。

何が何だかサッパリ見当がつかなかったのだけれど、聞くところによると「チリメンモンスター」の略なのだとか。

そう聞いて私が真っ先に想像したのは、炊き立てご飯のおともにしたい「ちりめんじゃこ」や山椒をピリッと効かせた「ちりめん山椒」。

そこから更に想像力を掻き立てて出てきたのは、それらを模したご当地キャラクターのようなものだった。

「チリモン(チリメンモンスター)」の「チリ(チリメン)」は、私が想像した通りの「ちりめん」で間違いなかったのだけれど、

「チリモン(チリメンモンスター)」の正体は、「ちりめん」の中に時折混じっている小さなエビやタコ、イカ、カニのことで、現在、巷ではそれらを「チリメンモンスター」略して「チリメン」と呼でいるという。

しかも、見つけた小さな生き物たちのことを知るための「チリメンモンスターをさがせ!」という、どこかで聞いたことがあるようなタイトルの図鑑まで登場しており、子どもたちが夢中になっているようなのである。

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仕掛け人は一体……と無粋な思考が働き、チリモンを追ってみたところ、大阪府にある「きしわだ自然資料館」というところに辿り着いた。

もとは、この資料館で開催された体験教室で、ちりめんじゃこの中に紛れている生物の子どもを探しだすことをきっかけにして、海の生き物のことや環境、食生活や私たちの暮らしなどを学ぶものだったという。

この体験教室が子どもと大人の心をギュッと鷲掴みにし、「チリモン(チリメンモンスター)」という名や図鑑などが生まれたようだ。

ちりめんじゃこを冷蔵庫に忍ばせていることが多い私は、早速、キッチンでちりめんじゃこを解してみたのだけれど、これがなかなか見つからないのである。

見つけた経験は確かにあるのだけれど、これほどにも見つからないものだっただろうかと思ったときに頭を過ったのは、大人の事情である。

様々なトラブルを避けるために、小さなエビやタコ、イカ、カニといった魚介類を取り除く技術が発達した証でもあるのではないだろうか、と。

進化し続ける選別技術をかいくぐって食卓へやってくる小さなモンスター、チリモンに私が出会える日はいつになることやら。

しばらくの間、ちりめんじゃこから目が離せない、と思ったチリモントピックスであった。

ちりめんじゃこを召し上がる機会がありました折には、チリメンモンスターのことを頭の片隅で思い出していただけましたら幸いです。

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