幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

水やりは保冷剤を相棒に。

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増えすぎた保冷剤の全てを、律義に冷凍庫にしまい込んでいたことがある。

その結果、必要以上に冷えすぎた冷凍庫内が霜で塞がれ、使うことができないという事態に発展したことがあった。

電源を切ったり、熱湯を流し込んだりして窮地を脱したけれど、もう二度とあの作業はしたくないという思いのもと、今は必要最低限の保冷剤のみ冷凍庫に入れておくことにした。

更に、時折それを取り出して冷凍庫内に余計な霜が付かぬよう注意を払うようになった。

はじめから分かり切っていることだけれど、それでも、何となくやってしまう失敗や、招いてしまった面倒な状況というものは、往々にしてあるように思う。

しかし、それらは間違いなく、成長や進化のキッカケとなるのだ。

最もらしく言ってしまったけれど、要は私の大失敗のハナシである。

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私は、各種サイズの保冷剤を、お手頃サイズの洗濯ネットの中に入れて保管しているのだけれど、先日は、取り出していた我が家の保冷剤精鋭部隊の入れ替えをした。

あると便利なサイズ、ちょっと見栄えが良いもの、しっかり保冷してくれるボス的サイズ感のものなど、その時々で手に取るものは変わるけれど、知らぬ間に劣化していると言う状態を避ける目的でもある。

そして、いつもであれば精鋭部隊のお役目から解放された保冷剤は、消臭剤として使っているこれらを、この日は観葉植物のお助けアイテムとして使用することにした。

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以前、ちらりと触れたことがある話題なのだけれど、保冷剤は吸水性ポリマーという素材でできており、どのような場所でも、しばらくの間、水分を保持し続けてくれる特徴がある。

この特徴を生かして、観葉植物の土の中に保冷剤の中身を混ぜ込むのだ。

しかし私は、土を何度も掘り返すという作業を省きたいため、ズボラ方法を採用している。

我が家の鉢植えは土が剥き出しにならないよう、上面にはカラーストンを敷き詰めているので、そのカラーストーンを取り除き、

出てきた土表面を軽くほぐして保冷剤の中身を敷き詰め、再びカラーストンで蓋をして水を撒くという方法だ。(※土があればカラーストーンではなく追加の土で軽く多い水を撒くと良い。)

室内に置いている植物は、エアコンの影響で土の中が乾燥しやすいため、給水ポリマーを敷き詰めたり混ぜ込むなどして普段よりも気持ち多めに水を与えておくと、

植物が自分のペースで吸水できる上に、水分が必要以上に蒸発するのを防ぐ働きも重なって、水やりの回数が減るように思う。

また、吸水性ポリマーは、ゆっくりと自然に還る素材ということなので、自宅内の植物だけでなく、外の花壇やプランターで育てている植物に対しても安心して使うことができるのも魅力かと。

他にも生け花に使うのも手、である。

中身を洗いやすい花器かグラスに、使わなくなった保冷剤をたっぷりと入れ、軽く水を注ぎ入れたそこに水揚げをした切り花を活けるのだ。

水に雑菌が繁殖しやすいこの時季は、この方法を使うと、水替えの手間や雑菌が繁殖する心配をしなくてよいので、切り花を手軽に楽しめるのではないだろうか。

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保冷剤は、保冷以外にも消臭剤として、芳香剤として、植物への水分補給アイテムとして幅広く活用できる資源ですので、ご興味ありましたら、自分が扱いやすく使い勝手が良いと感じる第二のお役目を探してみるのも楽しいのではないでしょうか。

今日、明日、すぐに役に立つものではないかもしれませんが、必要なときや気が向いたときにでも、ちらりと思い出して、暮らしを楽しむキッカケにしていただけましたら幸いです。

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残すべきもの、進化させるべきもの、風習も様々である。

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今年はお招きいただいていた結婚披露宴が、幾度かの予定変更の末、無期限延期となった。

直接お祝いしたい気持ちいっぱいで、とても楽しみにしていた場だったのだけれど、この状況では致し方ない。

一堂に会する場を設けることができれば良いのだけれど、それもどうなるか分からないため、様々なことが落ち付いて、今よりも安心して過ごすことができるようになったときにでもという話に落ち着いた。

残念ではあるけれど、2人が元気に仲良く暮らしているのであれば、それが一番である。

もちろん、皆の根底にある思いは同じだと思うのだけれど、世代や立場によって思うように物事を進めることができない現状に抱く気持ちは異なるようで、これからは風習や習慣も少しずつ変わっていくのだろうと感じたりもした。

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結婚披露宴の中で行われる風習と言えば、新郎新婦が衣装を着替えるお色直しもそのひとつではないだろうか。

ブライダル業に携わっている知人の話によると、近年は挙式のときの衣装のまま、お色直しをせずに、披露宴までの時間を過ごす新郎新婦が増えているという。

お色直しをすることで場の空気を変えることができたり、出席者同士が歓談する時間や食事を楽しむ時間を作ることができたり、新郎新婦も出席者もお互いに一息つくことができるなどというメリットがあるのだけれど、この風習は日本独自のもので、歴史を遡ると奈良時代にはあったときく。

ただ、その理由は現代とは少し異なっている。

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本来のお色直しは、新婦が純白の反物で仕立てられた白無垢(しろむく)から、艶やかな色彩の色打掛(いろうちかけ)に着替えることなのだけれど、今の様に挙式披露宴の中で着替えるものではなかったようだ。

新婦は結婚した日から3日間は白無垢(しろむく)を着て過ごし、4日目にして漸く色打掛(いろうちかけ)を着ることができたのだそう。

あのような姿で3日間も!?色打掛(いろうちかけ)までいれると4日間も!?と驚くけれど、白無垢(しろむく)から色打掛(いろうちかけ)に衣裳替えするのには、「お相手の家に染まる」「染まっても良いという許しを得た」などという意味が込められていたそうだ。

この意味を現代にそのままそっくり持ち込むと、賛否両論出てくる内容であるようにも思えるけれど、今回はそのような視点での話ではなく「お色直しの始まりは、そうだった」という視点の話、である。

また、室町時代、戦国の世の頃になると、また少し意味合いが変わっていたようだ。

時代背景によるものだけれど、当時の結婚というものの中には政略結婚も多かったため、新婦が新婦一族のスパイと化しないこと、実家との縁を切ったことなどを新郎家に表すために、死装束に見立てた純白の衣装(白無垢)を。そして、新郎家に染まることを意味する色打掛(いろうちかけ)を纏ったそうだ。

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挙式披露宴の在り方も、これを機に変わっていくのではないだろうかと思う。

形式ばかりに囚われるようなものではなく、温かみや思いがもっと目に見えやすいもの、伝わりやすいものに。

残すべきもの、進化させるべきもの、風習も様々である。

2人のこれからの幸せを願いつつ、そのようなことを思った日。

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エコバッグのお手入れ。

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お気に入りのエコバッグを洗濯し、除菌した。

キッカケは、先日耳にした話である。

話の中身は、現在、サイズやデザイン性に富んだエコバッグが多数登場しているけれど、抗菌コートしてあるものや、除菌のお手入れができるものという条件を挙げる方も増えているというのだ。

私は、そこまで深く考えて選ばなかったものだからデザインとサイズを重視してしまったけれど、このご時世、そのような条件つきのものを探す方の気持ちもよくわかる。

その抗菌コートの効き目がどれくらいのものなのかは、素人の私には分からないけれど、食材を入れることもあるエコバッグだ。

そのような配慮がされたものであれば、使う側の様々な負担も軽減されるように思う。

エコバッグに付着する汚れの多くは、見た目に分かるほど大胆なものではないから、お洗濯しないまま汚れが目立ってきたら次のものへと買い替える方も多かったようなのだけれども、世の中の状況とも相まって使い手の意識や使い方にも変化が出ているようだ。

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私のエコバッグも、見た目は全くと言ってもいいくらい汚れていないのだけれど、ウイルス対策という視点で初洗いしたというわけである。

あまり出番がない保冷機能つきのものは、中身と外側をアルコールで拭きあげて裏返し、ありがたいお日様の光で消毒をした。

使用頻度が多く、常にバッグに入れている大小2つのエコバッグは、ナイロン製だったため、手洗いと除菌を施した。

まずは、洗面シンクに水を張り、おしゃれ着専用洗剤を溶かしたら、広げたエコバッグを浸してしっかりと押し洗い。

きれいな水を張り直して濯いだあとは、私が長年愛用している色柄ものにも使用できるワイドハイターEXを溶かしいれた水に3分ほど漬け置きした後、しっかりと濯ぎ、こちらもお日様の下で乾かしたら出来上がりである。

消毒液を使った本格的な除菌、消毒方法もあるけれど、ワイドハイターEXは、使用する度に抗菌性を発揮すると言われている漂白剤なので、お洋服の漂白、消臭、除菌に使うだけでなくエコバックのお洗濯にも使うと良いように思う。

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物に付着したコロナウイルスの生存日数は、物によって異なるようだけれど1日から数日間と言われている。

専門家の話の中には、繰り返し使用するエコバッグが知らぬ間にウイルスの温床にならないように適切な扱いをした方がよいと注意を促しているものもある。

確かに、エコバッグに食材などを入れて持ち帰った際、日々の何気ない動作からウイルスをキッチン内に広げてしまうこともゼロではない。

だから、洗える素材のものは、見た目の汚れ具合ではなく無理のない範囲内で丸洗いし、洗えない素材のものは除菌スプレーやアルコールシート、消毒液を含ませたダスターなどで拭きあげるなど、自分が行いやすい方法でお手入れをしておくと良いように思う。

あと、注意しておきたいのは、エコバッグごとキッチンカウンターにドンッと乗せないことだろうか。

私もうっかりやってしまうことがあるのだけれど、口に入るものを扱う場所は、出来るだけ清潔な状態をキープしておいた方が安心なので、エコバッグごと床に置く習慣をつけておくことも、自分でできる予防策のひとつであるように思う。

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これからエコバッグを購入しようと思っている方や、買い替えの時期だと言う方は、このような視点も含めて選ぶのも手かと思います。

そして、自分で出来ることや自宅でできることは、簡単なことから少しずつ習慣化させておくと様々なリスクを減らすことができますし、自分にとって必要なものを常識の範囲内でストックしておくこともできるかと。

何かしらのキッカケやヒントにしていただけましたら幸いです。

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蝉の声とおはらい箱。

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どこで鳴いているのだろう。

開け放った窓の外から蝉の大合唱が耳に届く。

一匹、二匹が同時に鳴いたところで、ここまで複雑な音色には仕上がらないことを思うと、びっくりするような数の蝉がいて、あちらこちらで鳴いているのだろう。

つい、その数をイメージしてしまいそうになった頭をブンブンと横に振りながらベランダに出た。

この日は、ベランダに置いている木製ボックスの中身を確認する日。

随分と前に家具職人にお願いして立派なものを作っていただいたのだけれど、経年劣化と一度置いたらそれっきり、簡単には動かせない重量がネックになり、この夏、お払い箱になる。

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お払い箱。

とても久しぶりに使った言葉である。

お役目を終えた存在に対して使われる言葉だけれど、使い方によってはネガティブな印象を与える言葉だ。

頭に浮かぶ機会はそれなりにあるのだけれど、不要になったものをゴミ箱か何かにポンッと放り込むような印象を拭い去ることができず、使うタイミングを逃すこともあったものだから、いつから使われていた言葉なのだろうかと調べたことがあった。

いつの時代から使われていたのか、ということについては分からなかったけれど、「お払い箱」のもとになったものは厄除け、災厄除けのお札を入れる「御祓箱(おはらいばこ)」だということが分かった。

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伊勢神宮の厄除けのお札に「神宮大麻(じんぐうたいま/じんぐうおおぬさ)」というものがある。

様々な工程を経て、ありがたいものと化した杉の板が和紙で包まれているもので、厚みがあるお札だ。

この神宮大麻(じんぐうたいま/じんぐうおおぬさ)は、お祓いに使われるもので「御祓箱」と呼ばれる箱に入れて配られていたという。

そして、このお札とお札入れである御祓箱は、毎年新しいものが配られていたので、新しい物をお迎えする度に旧年の箱が不要になることから、

旧年の箱は処分されたり、他の不要品をとりあえず収納する箱として再利用されたりしていたことから、「お祓い」に「お払い」をリンクさせて、お役目を終えた存在に対して「お払い箱」と言うようになったようだ。

こうして、語源を辿ると根っからのネガティブな言葉でないことが分かるのだけれど、名は体を表すとはよく言ったもので、「払い」という文字の影響を少なからず受けているように思う。

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それにしても、我が家の木製ボックスの重いこと。

引っ越し作業員の方々を泣かせたボックスだったけれど、それも今では4カ所での生活を共にした相棒とのちょっとした思い出である。

蝉の大合唱を聞きながら、お払い箱となるそれに最期のお手入れを施した日。

お払い箱という言葉を見聞きする機会がありました折には、今回のお話をちらりと思い出していただけましたら幸いです。

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ハジマリとゴール。

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高架下にできた空間を利用した小さな公園の前を通ると、マスク姿のご年配の方がベンチに腰掛け囲碁のようなものを楽しんでいた。

それぞれの手には団扇が握られ、ベンチの端には給水用のペットボトルと水筒が置いてあった。

熱中症ケアは大丈夫なのだろうかと思うや否や、大きな風が高架下を吹き抜けた。

通り過ぎてからも会話などは一切聞こえず、耳に届いたのは碁石か将棋の駒か、カチッ、カチッという音だけだった。

そして、マスクさえ無ければ、古い映画の中に登場する風情あるワンシーンのようにも見えた。

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そう言えば、どこで目にした話だったかは、すっかり忘れてしまったのだけれど、あるビジネスマンが、とある漁村で出会った漁師と交わした会話が収められた話があった。

その漁師が乗っていた小さな船には、釣り上げた大きな魚が数匹あったという。

これを見たビジネスマンは、漁師に言った。

「もっと沖へ行ってたくさん魚を獲ってきたらどうだい?」と。

漁師は、「家族を養うには十分な量の魚なんだよ」と答えたという。

これに対してビジネスマンは、「そうは言っても、有り余った時間で何をして過ごすんだい」と尋ね、漁師からは、「漁へ出ていない時間は、朝はゆっくりと起きて、気が向いたら釣りを楽しむんだ。あとは、子どもと遊んだり、妻との時間を過ごしたり、昼寝もするさ。そして、日が暮れたら酒を飲みつつ友人たちとギターでも奏でながら、気ままに過ごすんだよ。こう見えて俺は、忙しい毎日を送っているんだ。」と返ってきた。

しかし、会話はここで終わらず、ビジネスマンは自分の考えをもとに漁師にアドバイスしたのだ。

「忙しい毎日を送っているかもしれないけれど、あなたはもっと漁へ出るべきだ。そうすれば収入が増える。収入が増えたら、それを元手にして大きな船を買うといい。そして、魚の捕獲量を増やして従業員も雇うのさ。そうすれば、今度は獲った魚を加工して売り出すことができる。収入は、今の何十、何百、いや、何千倍にも膨らむはずだ。」と。

漁師が、「そんなに働いて、儲けてどうするんだい?」と尋ねたという。

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するとビジネスマンは、「そうすれば、あなたは一生仕事をしなくて済む。田舎の漁村に引っ越して、必要な分だけの魚を獲り、それ以外の時間は、朝はゆっくりと起きて、気が向いたら魚釣りでも楽しんで、子どもや孫たちと遊び、妻との時間を過ごし、昼寝だってすればいい。日が暮れたら酒を飲みつつ友人たちとギターでも奏でながら気ままに過ごすのさ。こんな生活、最高だと思わないかい」と答えたという話である。

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私の記憶を辿ると、粗方このような話だったのだけれど、様々な捉え方、感じ方ができる話で、一筋縄ではいかぬ見方もできる面白い話だという印象を受けた。

答えはひとつではなく、良いも悪いもないけれど、感じたことを通して自分が本当に願っていることを知ったり、今の自分が大事にしているモノゴトを知ることができたり、知らぬ間に迷い込んでいる迷路の出口を見つけられたり、自分を縛っている見えない鎖の正体に気付くことができるように思う。

どのようなときも、どのようなことも、自分次第である。

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いつも通りを飛び越えて、お家カフェを満喫する。

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茶葉の買い置きを切らすことは無いと思っていたのだけれど、今年は外出範囲や回数を抑えているからか、気付けば紅茶、ルイボス、ハーブティーの茶葉がキッチンから姿を消していた。

全てを使い切ったという妙な達成感の中、この日はレモンジャムを使ったレモネードで一息いれることにした。

選んだグラスは、手の平に吸い付くような感触が心地良い琉球ガラスで作られたロックグラス。

沖縄の海のような青色をしたグラスの底にレモンジャムを落とすと、レモンの皮の黄色が映えて、夏らしいと思った。

そこに、炭酸水を勢いよく注ぎ込むと、レモンの皮がグラス内を浮遊し、炭酸はパチパチと音を立てながらレモンの香りを広げた。

涼し気である。

出来立てのこれを手にベランダへ出たのだけれど、思う以上に蒸し暑かったものだから、二、三回、口を付けただけで早々と室内に避難した。

そして、夏に似合うパチパチ音を聞きながら、スマートフォン内のお買い物リストに、私の定番茶である紅茶とルイボスを書き加えた。

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次はどの紅茶を試そうかと、いくつかの茶葉が頭に浮かんだ。

紅茶は産地が異なるだけで随分と味や渋みに違いが生まれるのだけれど、産地以外にも、茶葉の収穫時期が異なる場合も味に大きな違いが出る面白い飲み物だ。

特に、今の時季に出回るダージリンの茶葉はセカンドフラッシュと呼ばれ、高級茶葉として販売されている。

紅茶と言えば、ベルガモットという名の柑橘の香りをダージリンやアッサムなどの茶葉に付けたアールグレイが1番、そう思っていたことがあった。

元になる茶葉とベルガモットの相性によって味や香りが大きく異なる点もアールグレイの魅力のひとつで、今でも好きなフレーバーティーのひとつではあることには変わりないのだけれど、今ではすっかりベーシックで表情豊かなダージリンの虜である。

確か日本独自の判断基準だったと思うのだけれど、世界三大銘茶と呼ばれる紅茶がある。

インドのダージリンはそのひとつで、他にもスリランカのウバという場所で収穫されるセイロンティーの中に、ウバの名称で親しまれている茶葉があり、このウバも夏のものがより上質だと言われている。

花束にも似た香りがする紅茶で、味はしっかりとした渋みがあるのが特徴だ。

ストレートで味わうとなると、この渋みに対して好みが分かれるような気もするのだけれど、この個性ある華やかな香りとしっかりとした渋みを持つ紅茶は、ミルクティーにすると大人仕様の贅沢なミルクティーに仕上がるように思う。

私はストレートでいただくことが多いため、ウバに手を伸ばす機会が少ないのだけれど、今年の夏はウバを使った大人仕様のアイスミルクティーを楽しんでみようかしらと思っている。

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セイロンティーを好んで召し上がっている方は、一度パッケージをじっくりと観察してみてくださいませ。

もしかしたら、気付かぬうちにウバを好んで召し上がっていたということもあるかと。

そして、ウバを飲んでみたいという方は、まずはセイロンティーを手に取り、ウバかどうかチェックするという方法で探すと探しやすいかと思います。

あとは、ウバに限らず購入した紅茶葉の渋みが強すぎてイマイチだと感じられた場合には、渋みが強い紅茶はミルクと相性が良いということを思い出していただいて、一度、ミルクティーで召し上がってみてはいかがでしょうか。

新たな美味しさに出会えるかもしれません。

身近にあるお手軽な飲み物のひとつである紅茶ですけれど、楽しみ方は様々です。

いつも通りを軽やかに飛び越えて、お家カフェを満喫するキッカケやヒントにしていただけましたら幸いです。

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神出鬼没な七色の光。

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友人からカラフルなわらび餅の画像が届いた。

自宅にあったかき氷シロップに付けて着色したというそれは、ブルーハワイのシロップに漬けたものはキレイなブルーに、レモンシロップに漬けたものは目が覚めるようなイエローに染まっていた。

ガラスの器に盛られた、キレイで楽し気で夏らしいそれを眺めていると、今度は、大きなガラスボウルの中にカラフルわらび餅とカットフルーツ、サイダーを入れて作ったというフルーツポンチの画像が送られてきた。

エネルギッシュな色合いは、目から受け取るビタミン剤のようで、暑さでグッタリしかけていた私の気持ちをパッと明るくしてくれた。

わらび餅を漬けるだけなら私も作ってみたいと様々な構想が脳裏を巡ったけれど、ホームパーティーを控えている今年の夏は、かき氷シロップを使い切る自信がなく見送ることにした。

これも、少し目線を変えると立派な、夏の自由研究になるのではないだろうかとも思った。

それにしても、かき氷シロップにわらび餅を漬けてみるだなんて、私には思いつかない発想でワクワクした。

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目から受け取るビタミン剤と言えば、夏特有の光にも、そういった効果があるように思う。

最近、我が家のベランダに時折、七色の光が出現する。

理由は分からないけれど、時折という頻度から想像するに、何らかの条件が重なって表れる光のようだ。

ベランダフロアにガーデンテーブルの透かし模様が影を落とすとき、その模様の一部に帯状の七色の光がかかるのだけれど、その七色もエネルギッシュな夏色をしており、ついつい見入ってしまうのだ。

こういった帯状の七色の光が空に現れることがある。

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これは虹ではなく環水平アーク(かんすいへいあーく)と呼ばれるもので、空のもっと上の空、というのは変な表現だけれども、空のとても高い位置にある雲に含まれている氷に太陽光があたることで生まれる光だという。

小さくて色が濃い虹か、と思ってしまいそうだけれど、私たちが良く知る虹とは別物だ。

簡単な見分け方は、アーチ状に現れるものは虹で、帯状に見えるものは環水平アーク(かんすいへいあーく)だと言われている。

更に、先人たちの時代から吉兆のサインとして親しまれてきたものに、虹色の雲、彩雲(さいうん)と呼ばれる雲がある。

環水平アーク(かんすいへいあーく)を見ると彩雲だと思うことがあるのだけれど、こちらもまた別物だという。

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彩雲は雲が太陽の近くを通り過ぎるときに、雲が太陽の光で染められて発色するのだとか。

地上の私たちには、雲の状況や状態など分かるはずもなく、彩雲と環水平アーク(かんすいへいあーく)の区別も難しいのだけれど、

こちらは、虹がある部分に集まっているように見えるものは彩雲、まるで空を上下に分けるようにスーッと帯状に伸びているものは環水平アーク(かんすいへいあーく)という風に見分けるそうだ。

何だかややこしいけれど、豪快に迷いなく一直線に伸びた七色の光が空に浮かんでいるときには、環水平アーク(かんすいへいあーく)だと思って良いようだ。

こちらの七色の光は、梅雨が明けて夏に入った今頃から晩夏辺りに見ることができる、夏季限定天空ショーのひとつ。

とはいうものの神出鬼没な七色の光ですので、空を見上げて出会えた時には、今回のお話をちらりと思いだしていただきまして、天空から小さなハッピーを受け取ってくださいませ。

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ツユクサも進化中。

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私が住んでいるマンションには、私が知る得る限りでは数組の外国人の方がいらっしゃる。

エレベーターや駐車場などで顔を合わせる程度の間柄なのだけれど、それぞれのお国の風習がちらりと垣間見えることもあり、面白い。

そうかと思えば、日本人よりも日本人らしい所作で対応されてハッとすることもあり、人との接点や関わりは大きい小さいに関わらず、何かしらの気付きがあるように思う。

この日は、英語発音の癖からオーストラリア出身の方ではないだろうかと勝手に想像している方とエントランスですれ違った。

マスクをしていると上手く伝わらないことも多いため、普段よりもオーバーリアクション気味に会釈をした。

その意図が伝わったのか、その方からも普段よりもオーバーリアクションの会釈が返ってきた。

会釈というよりは、お辞儀を覚えたばかりの子どもがするお辞儀のようなリアクションに、マスクの中で口元が緩んだ。

そして、声を出さなくても礼節を欠かずに伝える術があることを有難いと思った。

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マンションを出ると、夏の熱を帯びた日差しが、頭を容赦なく照らしてくる。

5分、10分も歩けば手で触れなくても分かる熱が、頭のてっぺんから、じわじわと体内に広がり、体の中もマスクの中も、夏以上に夏になった。

あまりの暑さに、背に腹は代えられぬと思い、日陰を縫うようにして目的地へと向かう途中、横断歩道少し手前に出来た日陰の中で信号待ちをした。

意識の半分を暑さに引っ張られながら落とした視線の先には、今年はじめて見る露草(ツユクサ)があった。

涼し気な淡い水色の花びらの中央にあるのは雄しべと雌しべだろうか。

黄色いそれらが良いアクセントになった露草(ツユクサ)は、一服の清涼剤のような咲き姿をしていた。

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露草(ツユクサ)は、万葉集にも登場する花である。

どのような和歌だったか、誰が詠ったものだったかまでは覚えていないのだけれど、露草(ツユクサ)がすぐに色褪せてしまう様子を人の心変わりと重ねた、切ない恋の歌があったように思う。

和歌が詠まれていた時代、今から1200年以上も前からある花だなんて、あの繊細な咲き姿からは想像し難く不思議な感じもするけれど、繁殖方法を複数持っている彼らは、それらを駆使して今もここにあるのだ。

ただ、少し気になるのは特徴の変化である。

露草(ツユクサ)は、午前中に開花し、昼には萎んでしまう草花だといわれていたのだけれど、ここ数年、私が目にしているのは午後や夕方ばかりである。

しかも、6月辺りから咲き始め、お盆を過ぎれば少しずつ目にする量も機会も減るはずなのだけれど、近ごろは9月から10月頃まで咲いているように思う。

「心変わり」だけでなく昼には萎んでしまう性質から「儚さ」と重ね合わされることも多い露草(ツユクサ)だけれども、もしかしたら、持ち前の生命力と繁殖力の強さから密かに進化を遂げており、今は、朝だけでなく出来るだけ長い時間、咲くことができるようになっているのではないか、と思ったりもする。

1200年以上も前の先人たちが、そのように進化した露草(ツユクサ)を見たら、どのような和歌を詠むのだろうか。

何と重ね合わせるのだろうか。

暑い夏の、一服の清涼剤のような露草(ツユクサ)の水色を横目に、そのようなことを思った。

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皆様の側で見かける露草(ツユクサ)の中にも、儚さの代わりに力強さを手に入れた、進化系の露草(ツユクサ)があるかもしれません。

可愛らしい水色の姿を目にした折には、今回のお話の何かしらをチラリと思い出していただけましたら幸いです。

いつも足をお運びくださっている皆様、ありがとうございます。

暑くなってまいりましたので、水分補給を忘れずに素敵な土曜日をお過ごしくださいませ。

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エッグスラットをカスタマイズ。

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夏土用入してから1週間程が経過した。

土用とは、立春、立夏、立秋、立冬前の約18日間のことを指している。

土用と聞くと夏のそれが思い浮かぶけれど、年に4回あり、今は「夏土用」と言われる期間である。

ようやく梅雨明けを感じられるようになり、これからが夏本番という感覚だけれども、この夏土用期間が明けると、暦の上では立秋、秋が始まることとなる。

土用入りする前は、今年は猛暑や酷暑から解放されるのではないだろうかと淡い期待を抱いてもみたけれど、朝起きて一番に耳に届く蝉の大合唱を思うと、今年も容赦ない夏が待っているように思う。

ベランダで大音量を響かせている蝉の声をBGMにしながら、ブランチを作ることにした。

この日は、タコライスのシーズニングを使って簡単に。

サルサはシーズニングとセットになっていたものをベースに、刻んだ野菜や調味料を足して自分好みにアレンジを。

更に、たんぱく質や必要なビタミンをもう少しプラスしたくて、スライスした茹で卵も添えることにした。

お鍋の中で、コツンコツンと音を立てている卵を眺めていたら、エッグスラットでブランチという日があってもいいなと思った。

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エッグスラットは、好みの味付けを施したマッシュポテトを小さなガラス瓶に入れ、そのマッシュポテトの上に卵を割り入れてラップなどで蓋をし、ガラス瓶ごと湯煎で過熱したものだ。

卵が半熟になった状態で湯煎から引き揚げ、マッシュポテトと卵をスプーンで混ぜながら食べたり、これをバゲットなどの好みのパンやパンケーキに乗せて食べる、何だかオシャレな雰囲気を醸し出せるメニューである。

今は、カフェメニューやホテルの朝食などで出てくることが多いけれど、もとはロサンゼルスが発祥のメニューで、現地の方に人気の朝食という触れ込みで日本に入ってきたと記憶している。

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エッグスラットのために朝からマッシュポテトを作るのは大変だけれども、ポテトサラダが残ってしまったときなどはエッグスラットにリメイクできるため、気負わなければ思うよりも手軽に作ることができるのだ。

本来は透明の小瓶に入っており、マッシュポテト層と卵層のコントラストも魅力のひとつだけれど、私は自宅で作るのであればココット皿やスフレカップを使った方が、何かとラク……だと思っている。

ここまで各所にアレンジを加えてしまうと、それはエッグスラットではなくエッグスラット風じゃないかと指摘されてしまいそうだけれど、食卓は、楽しく、美味しくをモットーに、毎回全力疾走しなくてもいいのである。

そうそう、アレンジついでだけれど、マッシュポテトと卵の間に、好みのリエットなどを挟むのもアリ。

ここまですると、もう立派なランチメニューに昇格だ。

定番のレシピと、手順、時短のコツさえ掴めば、あとは小瓶の中で無限に広がる可能性が楽しいエッグスラット、ご興味ありましたら召し上がってみてはいかがでしょうか。

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ホチキスタイマーを発動させるナツ。

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ローズゼラニウムとユーカリの精油が残りわずかとなった。

どちらも虫除けスプレーに使用している精油なのだけれど、ひと夏持ちそうにない程度の残量である。

虫除けスプレーのレシピは過去記事内で詳しく触れているのだけれど、水道水50mlに無水エタノール3~5mlと精油10滴程度をスプレーボトル内でシェイクしたら出来上がりという簡単なもの。

あとは、網戸やカーテンなどに吹き付けるだけで、夏の虫や蚊を、薬品を使わずに追い払うことができるのだ。

普段であれば、少量タイプのそれらを補充するところなのだけれど、先日、使い切れぬまま保管している蚊取り線香を見つけたので、今年はこれらトリプルアイテムで虫除けをしつつ夏を乗り切る算段である。

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ほぼ1年ぶり、いや、もっとだろうか。

とにかく久しぶりに手に取った蚊取り線香を前にして、お線香の生存確認をしておかねばと、恐る恐る缶の蓋を開けた。

フワッと出てきた夏の香りに、様々な夏の記憶や感覚が溢れ出しそうになった。

香り、異常なし。

お線香、異常なし。

思いのほか、しっかりと保存できており、今年の夏も十分な働きが期待できそうな状態だった。

ただ、蚊取り線香の缶の中に、どうしてホチキスの芯がケース丸ごと入っているのかが謎、であった。

他の作業で使っていたホチキスの芯を、うっかり蚊取り線香の缶の中に入れて蓋をしてしまったのだろうか。

自分の行動の意図を思い出せず、ホチキスの芯を取り出して再び蓋をしようとしたときに思い出したのだ。

多分、3、4年前だったと思うのだけれど、ホチキスの芯が蚊取り線香の火消しとタイマーの役割をするということを知り、試してみたことを。

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蚊取り線香は香りが衣類に付いてしまうことに対して賛否両論はあるものの、その効きの良さと郷愁からか今も尚愛され続けている虫除けアイテムである。

しかし、一度火を点けると、火を消したときに簡単に消すことができないことを不便に感じる人も多いときく。

私も子どもの頃に、蚊取り線香の先端を割り折って火を消していた記憶がある。

ちょっとした作業ではあるけれど、そのちょっとした作業を手間がかかると感じていたようにも思う。

しかし、ホッチキスの芯を蚊取り線香にかぶせておくと、ホッチキスの辺りで蚊取り線香が消えるというのだ。

それを巷では蚊取り線香タイマーなんて呼んでいたけれど、これは、蚊取り線香が10㎝燃えきるのにかかる時間がおおよそ1時間であることを目安にして、燃やしたい時間分の辺りにホッチキスの芯をかぶせておくと、その辺りで火が消えることが理由であるようだ。

もちろん、想像していただければ分かる通り、絶対に1時間で消えるとか、火の始末をしなくても大丈夫といったクオリティーのものではないのだけれど、

それでも、蚊取り線香を無駄に焚き続けずに済んだり、お線香を毎回割り折る手間が省けるなど、ちょっとした技として使える方法である。

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そうそうそう、そうだったと、この日は蚊取り線香の残りとホチキスの芯を見て思い出した。

本当にタイマーのように消えるのだろうか?と半信半疑で実験してみたのだろうけれど、ホチキスの芯をケースごと保管しているところから見るに、ホチキスの芯は満足できる働きをしてくれたのだろう、と思う。

ホチキスの芯がひと塊あれば、この手作りタイマーを利用することができます。

蚊取り線香を愛用していらっしゃる方でご興味ありましたら、今年の夏は試しにホチキスタイマーを使ってみてはいかがでしょうか。

また、使い切れぬまま残っている蚊取り線香やホチキスの芯があると言う方は、大人の実験気分でホチキスタイマー、いかがでしょうか。

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