幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

身近なもののルーツを覘く旅

違いは個性であり、進化の始まりでもあるようだ。

夜店から漂ってくるソースの香りは、どうしてこうも人を高揚させるのだろうか。 空港内や駅構内の何処かから漂ってくるスパイシーなカレーの香りもそうである。 自宅で使うそれらと大差ないように思うのだけれど、感じ方には大きな違いがあるように思う。 そ…

自分にとっての常識が常識ではなくなる経験。

2020年の東京五輪に向けて、至る所で様々な準備が行われていることを感じる瞬間が増えてきた。 電車内の路線図や公共施設内にある案内板などもその一部で、誰が見ても分かりやすいように、説明しやすいようにという視点で改良されたことが窺えるようなも…

恩師との思い出と古くて新しい座り方。

時折見返すもののひとつに、今は亡き書道の恩師からいただいた筆文字のお手本帖なるものがある。 学生の頃にいただいたものなので、色褪せも劣化も激しいのだけれど、自分で書く手書きの文字が崩れてきたように感じたときに、 そのお手本帖をパラパラと眺め…

ヘソクリから思う向き不向き。

ひょんなことから知人とヘソクリの話になった。 ヘソクリとは、皆さんご存知の人に秘密にしてこっそりと貯めたお金のことである。 ヘソクリの隠し場所に関しては、自宅に秘密の場所を設けている人もいるけれど、銀行に秘密口座を設ける人もいたりして、ヘソ…

そちらの「ひまわり」でしたか!!

フラワーショップの前を通ると、ガーデンバケツに入れられた向日葵が目をひいた。 体感温度や装いからも感じることができる夏だけれど、この花を見なくては夏は始まらないと思っている私が居る。 向日葵は、太陽の方を向くことでも知られている花だけれど、…

二度見した掲示板と夏の音色。

人は予想外のものを目にしたとき、二度見、三度見をすると言うけれど、本当だと思った。 10日程前だったと思うのだけれど、道すがら、昔ながらの掲示板が目に入った。 様々な地域情報もスマートフォンひとつで手に入るようになったけれど、手書きのお知ら…

“いつもどおり”ではない時間に出会ったもの。

自宅近くで夏祭りの準備が始まっていた。 辺りには、遠足や学園祭前のような非日常的高揚感が漂っており、胸の内側が、その空気につられて弾むような気がした。 お祭りの本番には行くことができないだろうと思い、辺りを少しだけ散策し、準備風景から夏祭り…

新事実を見聞きするその日まで。

学校の制服を取り扱っている制服販売店のショウウィンドウに飾られていた制服が、いつの間にか夏物に衣替えしていることに気が付いた。 制服の着用が義務付けられていた頃は私服で過ごすことに憧れ、私服で過ごすことが当たり前になると制服の以外な良さに気…

不思議の国への扉の奥で出会った世界。

『不思議の国のアリス』をモチーフにして作られたボックスを持っている。 これをいただいたのは7年前、いやもっと経っているだろうか。 年に1度か2度、その箱を開けたり閉めたりしながら眺めて一息つくのが、ささやかな楽しみのひとつである。 本当は、い…

王の品格をまとう花。

夏の空気感や日差し、空の青にも負けないマゼンタピンク色の艶やかさは、色の方からヒトの視界に飛び込んでくるような感覚を覚えることがある。 その日は、牡丹なのか芍薬なのか区別がつかなかったけれど、通りかかった建物のエントランス脇に作られている花…

古から女性に寄り添ってきた花、芍薬。

今年は芍薬(しゃくやく)を飾りそびれてしまった。 一年を通して何かしらの花を飾って楽しんでいるのだけれど、春から夏の時季は次から次に艶やかな花が開花の時を迎えるため、のんびりしていると飾りそびれてしまう花が出てくるという贅沢な悩みが生まれる。…

雨音をBGMに、ひと昔前の日本へタイムスリップ。 

今月はラフカディオ・ハーンの誕生月だと、近所にあるカフェで知った。 他人様の名に対してこのようなモノ言いは失礼なのだけれど、初めて彼の名を耳にしたとき、どこで区切ればよいのだろうかと迷った記憶がある。 今ではラフカディオ・ハーンと区切って言…

“ういろうさん”の“ういろう”は、お菓子?お薬?

小腹を満たすため、キッチンでお茶の準備を始めた。 子どもの頃から密かに“好き”と感じている外郎(ういろう)に静かにテンションが上がる。 あの、むっちりぷるんとした食感と優しい甘さ、いい意味で想像を裏切ってくれる口解けの良さは、癖になる。 しかも、…

女性を味方につけたところに生き残りのカギが!? 

受け取ることを避けたポケットティッシュをバッグの中にポンッと放り込まれた。 その日はバッグの上部がパカッと開いたトートタイプを使っていたのだけれど、そのタイミングの計り方、スローイング、一切の無駄が無い動きに感服し、思わず振り返って会釈をし…

苦手な音と先祖の名残。

窓の外から、思わず身を捩らせてしまいそうなキィーという音がした。 何かの音に似ていたのだけれど……と思うや否や、再びその音が室内に流れ込んだ。 あまり得意ではない音だったこともあり窓を閉めようと立ちあがったときに、黒板にチョークが引っ掛かった…

名前が出世魚のように変わるシステムが苦手です。

中学生だろうか。 まだ幼さが残るお顔立ちの少年たちが、歴史上の人物について独自の見解を言い合い盛り上がっていた。 柔軟な想像力から飛び出す自由なストーリーに引き込まれそうになったところで、彼らは電車を降りていった。 歴史上の人物たちと言えば、…

木の芽味噌から田楽までの数珠繋ぎ。

出かけついでにスーパーへ立ち寄ると木の芽味噌が売られていた。 木の芽味噌は、食べる分ずつ作るしかないと思っていたのだけれど、こんなにも手軽なものがあるのかと思わず商品を手に取った。 ゼリーや液体状の栄養補助食品などが入れられているようなパウ…

名探偵気分で時代の流れをのぞき見。

テレビを点けてザッピング。 テレビから微かに聞こえるような気がするのは、チャンネルが切り替わる瞬間のパチッという音。 チャンネルが一向に定まらず、見たいものがないのだと諦めた私の指先が最後に切り替えたチャンネル画面に映ったのは、古い時代劇だ…

微笑ましい律義さの背景をちらりとのぞいた日。 

大人たちが発する「オーエス、オーエス」という掛け声が聞こえてきた。 視線を、次第に大きくなる声がする方へ向けて歩いていると、イベント会場と化したグラウンドで行われていた綱引きの掛け声だと分かった。 お天気が良く、寒さも和らいでいたその日の景…

ハッピーサプライズ用の鯉のぼり探しに苦戦中。

外国で暮らしている友人から、手頃な値段で購入できる鯉のぼりをモチーフにしたものはあるだろうかと尋ねられた。 日本の鯉は一部の外国の方々にも人気だと聞いていたけれど、端午の節句の話をしたところ、鯉のぼりに興味を持った方が大勢いたという。 そし…

甘い棒付きキャンディーで美術鑑賞!?

久しぶりにレジ脇の誘惑に負けた。 いつもであれば、レジ脇の小さなお菓子が目に留まっても余裕の笑みでスルーできるのに、その日に限って、 お会計の最中に奥から別の店員が現れ、カラフルなキャンディ、チュッパチャップスが刺さっている台をレジ横に置い…

カタバミが持つ一長一短。

通りを歩いていると、とある敷地のエントランス付近に、引き抜かれたばかりであろう雑草が積み上げられていた。 その一番上には黄色いカタバミの姿もあった。 開花時期が少し早いような気がしたのだけれど、日当たりが良い敷地内で一斉に開花したのだろう。 …

見慣れぬ苗字に出会ったときには。

先日利用したカフェの隣テーブルから、「今年のエイプリルフールはこれで決まりだね」と聞こえてきた。 楽しみにしていることが伝わってくるような声色だったものだから、つい口元が緩んでしまった。 自分の“つい”に慌てた私は、緩んでしまった口元に気が付…

イメチェンしたくなるのは、人だけではないのかもしれません。

先日、「可哀想」と「可愛そう」ってどっちが正解?と尋ねられた。 変換機能で両方出てきたため、頭の中で混乱してしまったのだそうだ。 このようなこと、ある、ある、ある。 とは言うものの、自分で簡単に調べることができるこのご時世である。 「自分で調…

赤い胡椒と言い間違い。

調味料がずらりと並ぶ陳列棚の前で必要なものをカゴに入れていると、ポンポンと肩を叩かれた。 吟味中だった調味料の袋を手にしたまま振り返ると、ブロンドヘアの女性が立っていた。 女性は、スマートフォンを私へ見せながら画面をタップした。 すると画面か…

聞き取り難かったのか、聞こえなかったのか、Yの意味。

その日、どうしても自分の手では洗うことができない衣類を袋に入れて家を出た。 開店と同時にお願いしてしまおうと思っていたこともあり、私には珍しく早い時間帯に家を出た。 クリーニング店に到着し自動ドアの前に立ってみたのだけれどドアが開かず、一歩…

色名が4つしか無かったとしたら……。

信号待ちの間、ぼーっと信号機を眺めていて思い出したことがある。 もう随分と月日が経ってしまったけれど、英国暮らしをしていた頃の知人が、日本へ遊びに行くので会わないかと連絡をくれた。 日本には、どれくらいの期間滞在するのかと問えば、今の予定で…

印鑑屋からの数珠繋ぎ。

駅へ向かう道すがら、雰囲気の良い店構えの印鑑屋があった。 窓ガラス越しに真っ先に目についたのは、店内の一角を占領していた大きな大きな観音像だ。 その奥に見えたカウンターには、職人と呼ぶに相応しい空気をまとった男性が、印鑑を制作中だったのか俯…

ナイスキューティクルから魔鏡の世界へ。

確か、年が明けて間もない頃の外出時のことだったと思う。 電車に乗っていたのだけれど、生憎車内はとても混んでおり、出入口付近から通路中ほど辺りまでグイグイと押し込まれることとなった。 出入口のドアが閉じ電車が走り出したため、窓の外を流れる景色…

空想上の生き物の数え方と、世の中を知ってしまった大人の声と。

子供向けイベントにでも行った帰りなのか、小学生くらいの子どもが、大きな袋を抱えて歩いていた。 その日は、似たような子どもを何度も目にしたのだけれど、大きな袋の中身は皆、綿菓子である。 パンパンに膨れた袋の中いっぱいに広がる雲のような綿菓子。 …