「失敗」
ちょっとネガティブな響きで定着してしまっている言葉かもしれないけれど
本当にそうかしら？と思うのです。
もちろん、誰だって失敗を願っているわけではないし、
成功することを思い描いて努力を重ねているわけで。
その経緯があればある意味、
「失敗」という結果は“残念なこと”と取られてもおかしくない事なのかもしれない。
だけれども、
それは“ある意味、ある視点から見るならば”ということだと思うのだ。
結果がでるまで努力を重ねていたのなら
思い描いていた、目指していた結果がでなければ
悔しい思いもするし
肩も落とすだろう。
立ち上がるまでに時間を要することだってあるかもしれない。
そうだったとしても、その時の経験は色々な意味で財産だと思うのだ。
失敗しなければ味わうことが出来なかった感情や
自分との向き合い方とか
失敗という経験を通して、そこからたくさんの事を学ぶのだ、いや、学べるのだ。
失敗して一度立ち止まったおかげで
軌道修正ができて当初の計画よりも良い形で物事が進んでいくことだってある。
長い目でみてみたら、その時の失敗があなたの武器になる事だってある。
真の意味での“成功”や“失敗”はその場で判断できるものではない。
私自身も、たくさんの失敗の経験がある。
小さなものから大きなものまで、
ここで言える事から言えないことまで、本当にたくさん。
それでも不思議と、あの失敗が無かったら良かったとは思わないのだ。
当時は心身共にクタクタ、ヘロヘロになっていたとしても
あの失敗があったから今が在るし、今の私が在ると思えている。
だから、“失敗”はネガティブなこととは少し違うと思うのです。
私たちに降りかかってくる出来事や感情は、
どれもみな新しい経験。
嬉しい経験、悲しい経験、ワクワクするような経験、イライラした経験、ドキッとした経験、
すべてが全部経験。
一度きりの人生ならば、
たくさんの経験をしてみたいと思いませんか？
楽しいことばかりも良いのだけれど
きっと、私たちの本能はそれだけでは満足しないのかもしれません。
人生のスパイスはピリッと刺激的だ。
刺激的すぎて涙が出てしまうこともあるけれど、
それは自分の人生を生きているということなのだと思うのです。
温かいおうどんに振り入れる七味唐辛子のように
在っても無くてもいいのだけれど、
あったら味わいが深くなるような、そういう感じとでもいいましょうか。
今、“失敗”してしまって、ちょっぴり凹んでいるあなた。
新しい経験をしてきたんですね。
あなた自身とあなたの人生が深く広くなったのだと思います。
そうは言っても、直ぐには前を向けない、そんな日もあります。
深呼吸をして
今日は暖かくして寝てしまいましょう。
寝ている間に今日の経験があなたの人生をちょっぴり豊かにしてくれるはず。
もうすぐそばまで新しい朝があなたを迎えに来ています。
明日は新しい気持ちでまいりましょ。
