自然の風に触れたくて久しぶりにドライブへ出かけた。
お天気も良く赤や黄色に色づいた木々を眺めたり、
少しだけ海も眺められたりもしていい気分。
博物館や展示館などを見て回り、ある場所に辿り着いた。
体験学習で「ピカピカ、ツヤツヤした光るどろ団子」を作ることができるというのだ。
その日は平日だった事もあってか次の開催時刻の参加者は0人だというではないか。
大人になると、このように「初めての体験」をさせてもらえる機会は、なかなか無い。
時間にも余裕があったので私たちは参加する事にした。
私はどろ団子という物を作った事が無く、興味津々。
元々のどろ団子とは、泥遊びの一種で、
泥を丸めて作った手のひらに乗る程の玉に
サラサラきめの細かい砂などを塗して固める。
それを磨いて硬く絞める。
乾かしては表面を泥でぬらして再度、砂を塗したり、手で擦り込んだりして固めるのだそう。
この工程を数日かけて何度も行うのだそう。
割れてしまったり、思うように作ることができなかったりの紆余曲折を経て
日に日に「どろ団子」の表面がツヤッと輝きだすと
子どもたちは自分の「どろ団子」に愛着を覚えるらしいのだ。
それは、そうだろう。
一心不乱に自分のお団子を育てるのだ。
愛着だって湧くだろう。
楽しそうではないか。
久しぶりに、子供のようなワクワク感に体が包み込まれたようだった。
しかも、今回私がチャレンジするのはただの「どろ団子」ではない。
やきもの用の粘土と簡単な道具を使って作る「光るどろだんご」だ。
作ったどろ団子に着色をし、磨きあげるのだというではないか。
見本として飾られていたお団子は、
まるで惑星の様に見えて私は一瞬にして心を奪われてしまった。
逸る気持ちを抑えながら今回教えて下さる先生が現れるのを
子供サイズの椅子に腰かけ、小さなテーブルに身を乗り出すような態勢で待つ。
キットを手に現れた先生は笑顔だ。
こういう感じも、ちょっと懐かしい。
説明やコツを聞きながら作業を進めていくのだけれど
いい大人が二人して、一瞬でどろ団子の世界に気持ちを持っていかれた。
このような作業は各々の性格が顕著にあらわれて面白い。
色付けは個性が出せる特に楽しい工程だ。
地球の様に青い星に仕上げたい気持ちと、
赤をベースにピンクと白を効かせたマーブル状の優しい惑星があったら行ってみたい。
そんな星をイメージしてもいいな。
もう、次から次に出てくるイメージをどうにかこうにか抑え込んで、
後者の色合いで仕上げていく。
一時間半程の作業時間だったけれど、
自分で作ったどろ団子にとても愛着が湧いた。
その証拠に、持ち帰った後も数日間はテレビを観ながら磨いていた程だ。
大人もはまるどろ団子は、
自宅で簡単に作ることができるキットなども売っているようです。
陶芸に行く時間はないけれど、
土を触ったり、何かを作ったりしてみたいと思っている大人の方、
お子さんと一緒にお家で何かをしてみたいと考えている方、
どろ団子作りは簡単で、想像する以上に楽しいです。
お休みの日の密かな楽しみにいかがですか?
関連リンク:
http://www1.lixil.co.jp/clayworks/experience/
http://www.hamani.jp/dorodango
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