幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

ゴールにたどり着くまでの道のりは一つとは限らない。

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ピンッと張った空気の中に冬の柔らかい日差しが溶け込む清々しい朝。

私の気分も清々しく……と言いたいところなのだけれども

その日の私の気分は、

限りなく地面に近いところを低空飛行しているような感じだった。

血圧が低すぎる事もあり朝が早いのは苦手なのだけれども、

その感覚とは別物で非常によろしくない状態だ。

翌日のホームパーティの仕込みや、お掃除を朝から張り切るつもりだった。

昨夜、眠りに付く直前までは。

しかし、私の意に反して私の体はこの有り様である。

 

物事というものは、いつも自分が思うようには運ばれてはくれないものだ。

そのくらいの気持ちで過ごすほうが、

「結果、思うように運んでいた。」という状態になるもの、なのかもしれない。

自分の体であっても、予想外のリアクションを見せるのだから

家族だって、子供だって、家事だって、育児だって、仕事だって、

多少思うように運ばなくても、本来は慌てる事ではないのだ、きっと。

つい先回りして考えて、

最も効率の良い計画を立てて、

それ以外の道は無いと思い込んで、

関わる相手へもそれを知らないうちに求めてしまう事もあるのだけれど、

思うように運ぶ事は「常」ではなく、「貴重な瞬間」なのかもしれない。

 

そう思いつつも、

その日の私は、こんな事なら数日前から始めておけば良かったかな、と

後悔にも似た念が脳裏を回っていた。

幸い時間は十分にある。

焦ったところで状況は変わらない。

 

それならばと、いつもの様にゆっくりとひと息ついてみる事にした。

朝日を浴びながらホットレモンウォーターを飲んで、

ゴツゴツとしたオレンジ色の人参と真っ赤なリンゴとレモンでフレッシュジュースを作って朝食だ。

いつもならば、この辺りで徐々に体にもスイッチが入るのだけれども、まだだめだ。

 

後片付けを済ませた私は、リビングのカーテンに手をかけた。

予定にはなかたけれど、カーテンを洗ってしまおう。

全て取り外し数回に分けて、

お洗濯のエキスパート、我が家の洗濯機にお任せする。

洗いたてのカーテンをリビングにセットすると、

ふんわり漂うお気に入りの柔軟剤の香り。

部屋の空気が丸ごと現れたかのようなフレッシュな空間が広がり

気分もスーッ入れ替わったようだった。

 

計画していた時間からは随分と経ってしまっていたのだけれど、

蓋を開けてみれば、予定していた事と、予定外の事までこなすことができていたのだ。

少し、得した気分。

いつだって、ゴールにたどり着くまでの道はひとつとは限らない。

息抜きも、寄り道も、ゴールへの一歩だ。

 

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