幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

和歌の中にあるのは、とてもリアルな人の想いや声なのです。|和歌の世界を気楽に楽しめる作品の紹介も。

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私の好きな物のひとつに和歌がある。

今回は百人一首を通して見える世界について少し。

 

皆さんも子供の頃に一度は触れたことがあると思うのですが、

どのようなイメージをお持ちですか?

馴染みのない言葉遣いで分かりづらくて、

学校の国語のお勉強のイメージ、と言う方も少なくはないかもしれません。

 

だけれども、このような和歌の世界を覗いてみると

昔の人たちも、現代の私たちも、

暮らしている環境は違えど、

同じような事を思い悩み過ごしているのだと気づかされる事が多いのです。

そのような歌に出会うと、

自分が思い悩んでいる事は、直ぐに答えが出るような事ではないのだから

肩の力を抜いて、

のんびりと、

いい意味でマイペースに、

それらの出来事と向き合っていけばいいと思えます。

 

それだけではありません。

和歌と聞くと、少々お堅いイメージがあるのですが、

実際に詠まれた歌をひも解いてみると、

こんなくだらない事を、こんなにも真面目な言葉で綴ってる……、と

拍子抜けしてクスッと笑ってしまうような歌も沢山あります。

 

当人にしてみれば、歌にする程に真剣な思いだったのでしょうけれど、

「ねぇ、ねぇ、大丈夫だからもっと気楽に構えたら?」と、

現代の私たちが励ましてあげたくなるような歌。

 

現代の私たちなら恥ずかしすぎて

こんな事は言えない、というような事をサラリと臆することなく歌っている歌。

 

本当に昔の歌かしら?と思ってしまう程

素敵な景色をスタイリッシュに表現している歌など、

実に多種多様な歌があります。

 

だけれども、一番多いのは人を想う歌のような気がしています。

恋愛に関する歌の多いこと。

男女間の恋や愛、家族間の愛、仲間を想う愛など

その恋や愛の形も現代と同じで様々で、

人間の本質に触れるような歌の数々。

和歌の中には私たちの日常を切り取ったような、たくさんのドラマが広がっています。

 

とは言うものの、

和歌を楽しいと感じられなければ、その中にある世界も楽しむ事ができません。

ですから今回は、

和歌の世界、百人一首の世界を色々な目線でザックリと楽しめる、

私も大好きな作品を二つ、ご紹介させていただきます。

 

○『ちはやふる』 原作者:末次由紀/出版社:講談社

 

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こちらは、アニメ化、実写化もされた漫画なのですが競技かるたを題材としています。

主人公の女子高生がトップの座を目指すストーリーなのですが、

登場する人物たちが個性的で、魅力的で、

百人一首という事を忘れて入り込める作品です。

ただ単に競技かるたのストーリーを追うだけではなく、

恋愛や友情、色々な形の別れや再会というエピソードも交えてあり、

熱い気持ちや、切ない気持ち、たくさんの「きゅんっ」とする魅力が詰まった

「青春」という響きが似合う、作品です。

関連リンク:http://www.ntv.co.jp/chihayafuru/

 

○『超訳百人一首 うた恋い。』 原作者:杉田圭/出版社:メディアファクトリー

 

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こちらは、百人一首中でも恋愛の歌を題材にしたコメディタッチの短編漫画で、

アニメ化もされています。

平安時代の歌の世界を私たちに馴染みのあるフランクな言葉で現代語に訳されています。

そしてその歌を詠んだ人を主人公にして、

歌が詠まれていた世界や人物交流をドラマに仕立ててあります。

短編漫画で読みやすく、様々な恋愛模様を楽しめるだけでなく、

平安時代の生活や常識などにも笑いながら触れる事ができます。

『ちはやふる』よりも、内容は大人向けかと、思います。

関連リンク:http://www.utakoi.jp/

 

古語を知る為の題材として百人一首に触れてきた私たちは、

「お勉強」というイメージが強いのかもしれませんが、

歌自体は、お勉強でも何でもなくて、

とてもリアルな人の想いや声です。

本来、私たちの心に響きやすいものなのだと思うのです。

興味を持たれましたら、漫画などから歌の世界を旅してみませんか?

 

画像出典:https://jp.pinterest.com/